赤い水性の部屋

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富士宮遠征

2009年03月22日 | Weblog
今年で4回目となる富士宮遠征。恒例になってきた分、意識が薄れてきてはいけないので、ここで目的を改めて確認しよう。

江南中に赴任して最初の冬、このままではどうにもならない状態の吹奏楽部、「浜松にいたのではダメだ!何とか新しい風をふ吹かせて、意識改革をしたい!」と思ったのがきっかけ。東京や千葉、埼玉、島根、奈良に行けば全国大会に出場経験のある意識の高い吹奏楽部がたくさんある。とはいうものの、何をするにもまず壁になるのがお金。そこで、ふと目に入ったのが虚空蔵様のお祭りの富士宮ヤキソバの屋台。
 静岡県で全国に通用する名物先生・・・静岡県吹奏楽連盟の歴史50年の中で、浜松から全国大会に出たのは2回のみ。そんな中で一人で7回も出場する先生が同じ静岡県にいるのなら、行かない手はない。富士宮だったら県大会に行くのと同じである。これくらいの移動が大変と思うようでは県大会に出て満足レベルで、後は夏の思い出・・・冗談ではない。よし、富士宮で合宿だ~!

そういうわけで、この遠征の目的は主に4つ。

①集団作りとリーダー育成
 もともとは、冬の成果を遠征+演奏会として具体的に行動し、新入生を迎える前に上級生としての自覚を高めるための春合宿だったが、ソロコンテストやバンド維新、浜松吹奏楽大会(高校選抜大会)にかかわるようになって、春に身動きが取れないのと、なんと言っても資金繰りから、なかなか宿泊を伴うことが難しいので、日帰り強行スケジュールとなっている。逆に仮想県大会として役に立っている(下記④)のだが・・・

②杉山先生の指示やバンド運営、指導から何かを盗む
 全国大会7回である。只者ではない。浜松では現職の教員で普門館経験者は中学一回、高校一回だけである。学ばなければならない師匠であり、必ず県大会では超えなければならない相手でもある。

③遠征に強くなる
 上記①のように、2時間は休憩なしで移動して、平気でベストな演奏をガンガンできる肉体的、精神的強さが必要。技術はその上に乗っかるもの。

④楽器梱包・運搬、搬出入の手際が上達する(これ、かなり重要)
 合宿をすれば、楽器も移動する。このときは、自分でトラックを運転する。お金がないのが主な理由だが、自分自身も活動を自分たちで自主的にやっていた学生時代に帰り、初心に戻るのが大切。出発の積込、合同練習先への搬入、合宿所への積込、別の練習場への積込。また合宿所へ移動。最終日は市民会館へ搬入。演奏終了後すぐに梱包し、積み込む。初日は2tトラックに乗り切らず、30分かかった梱包・積込が最終日にはトラックに隙間ができて自分たちの宿泊荷物も詰めるくらいになり、それが15分で終わる。荷物の梱包も「バックオーライ」の掛け声、タイミング、移動の駆け足の早さなど、引越し業者に負けないくらいである。この経験はコンクールでは重要な要素となる。
 これは経験なのだが、楽器の輸送や移動、セッティングの準備が下手な人で上手くなった人はいない。よく考えれば、プロの演奏家、いや、スポーツ選手だって、営業マンも移動、準備、段取りが仕事の半分以上である。できる人は何をやっても手際がよく、だめな人は楽器のケースにしまうことや着替えからして人に遅れている。プロオケのメンバーなどは、アクトなどでの演奏会後、こちらが出口から出るころには、新幹線の改札口にいる。(ほんとの話)

その他、この活動をしながら、県内の吹奏楽を通じてできた仲間同士の交流がなされるし、お互いのレベルの向上にもつながるし、良いことだらけなのだ。

今回の目的はどのくらい達成されたのだろうか?