腹痛の原因

　昨日の午後外来の最後の方、腹痛で来られた。
　腹の示す辺りは柔らかく、圧痛もなく、腸管？だったけど、常に便秘がちといわれるので、便秘かなと締めた。
　今日の最後に、また、来られた。
　御家族が家に戻ってから、一緒に来るので、今日も最後。
　食べて２時間位で腹が痛くなると言われ、食事との関係を推測し、やはり、腹は柔らかく、圧痛もないが、腹しかないかな、でも、もう少しチェックをと考え、腹部ＣＴ検査を行った。
　写真を見ていくと、分かり難い腸管よりも、左腎臓近くに石灰化陰影があり、ここから、尿路結石を疑うようになった。
　それなら、腹は柔らかくても、押しても痛くなくても、理屈は通る。
　背中から、左腎臓辺りを叩くと、右とは違うと言われ、もうコレしかなさそう。
　昨日も、背中を叩いたが、何とも言われなかった。
　単なる腹痛と言うよりも、腹の奥の方、背中近くが痛むというのが、よりよい症状の表記だろう。
　患者さんが、「おなか、おなか」と言われるので、その言葉のままに進んでしまったのが、回り道の誘因だった。
　昨日、来られた時、痛みは治まっており、追求のきっかけが掴めなかったのも一因。
　もう少し、問診で追い込むべきだったが、さわったお腹が柔らかかったので、つい、『今は痛くないし、腹も柔らかいし、・・・』と自分に都合の良いように筋道を立ててしまったのも、まずかったけれど、症状が軽快されている場合に、手探りは難しい。

※ 国連特別報告者vs 特定秘密保護法、目立ってないけど、そっと気になる。