Indoor airplane world
 



 赤外線受信機に使われる部品の中で最も重いのが赤外線受光素子です。せっかく受信機の実装基板が軽くできても、重い赤外線受光素子をそのまま使ったのでは片手落ちです。

 赤外線受光素子は表面にレンズがついています。このレンズの作用で指向性が強くなり、正面からの赤外線信号を最も受けやすくなります。これは逆に周囲からの赤外線信号が受信しにくいことを意味しています。インドア・プレーンのように空間を飛び回る場合は、この強い志向性は不向きです。

 そこで、指向性を少なくして広い範囲からの赤外線信号を受信できるように、受光素子表面のレンズを削り去ります。ついでに周りの余分な樹脂も削って軽量化します。

 ここでは、内部の電子回路に影響を与えない範囲で軽量化する方法を紹介します。今回はインドア・プレーンの赤外線受光素子として、最も多く使われている38KHzのNJL21V380Aを使って軽量化しますが、56.9KHzのPNA4614Mでも同様の方法で軽量化できます。




NJL21V380Aはその重さが0.34gあります。

 赤外線受光素子の内部には、受光部のチップと、アンプ、フィルタ回路、検波回路、比較回路、出力回路などが組み込まれたチップが金属プレート上(レンズのある側)に配置され、何本もの細いボンディングワイヤで結線されていて、エポキシ樹脂で固められています。

 まず最初に裏側の樹脂部分をヤスリで削り落とします。目安としては内部の金属が透けて見えるまで削ります。金属が露出するまで削ると、足が外力で簡単に取れてしまうので、樹脂を少しだけ残します。



 裏側を削ったら次に表面のレンズをヤスリで平らに削り落とし、さらに裏から1.2mmの厚さまで表面の樹脂を削り落とします。このとき、なるべく厚さが均一になるように注意します。表面をきれいに磨く必要はありません。ヤスリの目が残っていても赤外線信号の受信には影響がありません。



 ここまで薄く削ると内部の電子回路への影響が心配ですが、今まで何十個となく削った経験から厚さ1.2mmまでなら削っても内部の電子回路に影響を与えません。



 ここで、受信チェッカ(「PICマイコンでつくるインドア・プレーン」第2章で製作)に赤外線受光素子をセットして、赤外線送信機からの信号が受信できることを確認します。パルスチェッカがある場合はパルスチェッカにセットして動作確認をしてもよいでしょう。



 最後に透けた金属部分を目安に周囲の樹脂を削り、3本の足を樹脂部から4mmほど残してカットすれば、軽量化の作業が完了です。



 これまでの作業で、0.34gあった赤外線受光素子はご覧のとおり軽くなりました。インドア・プレーンでは軽量化が何よりも大切です。ぜひここまでの軽量化はしてください。

 まだ軽量化の余地はあるのですが、これ以上軽量化するにはある程度の失敗を覚悟しなければなりません。私は何度も失敗を積み重ねた結果、今では0.04gまで軽量化できるようになりました。

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )


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コメント
 
 
 
更なる軽量化!! (Kiwi)
2005-04-19 19:22:06
Tokoさんの軽量化の徹底振りには全く言葉も有りません。これで仕事をしていらっしゃるのかと思うとちゃんとなさっているようで、もう全く敬服するのみです。まだ例の本を買っていませんが、買ったら直ぐサインを頂に参りますのでよろしくお願いします。
 
 
 
1.2ミリ (としちゃん)
2005-04-19 21:31:28
裏のあの透け具合にしてから、厚さ1.2ミリですか、とても貴重な情報です。ありがとうございます。欲張って「それもう一削り」でボンディングワイヤが出てしまうことから開放されます。
 
 
 
初めまして、突然申し訳ありません。 (週刊!ブログランキング管理人)
2005-04-19 21:49:46
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軽量化中・・・。 (kaxe)
2005-08-04 21:43:25
赤外受光モジュール軽量化中にボンディングワイヤの光る点を発見!!(涙

これを犠牲にしてボンディングワイヤの通り道を見つけて2個目の受光モジュールを削りました。

0.06gまで軽量化できました。(嬉

金属の部分はかなり重いのでこれを削るとだいぶ減りますね!!

2個しか削っていない若造ですが、まだまだ余裕があるようなのでこれからも挑戦したいと思います。がんばるぞぉ!!

 
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