ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

ゲーミフィケーション その1 高校生バイトの確保と育成

2016-05-24 21:54:22 | 日記
ゲーミフィケーション その1 高校生バイトの確保と育成

 高校生のバイトなくしてコンビニや外食の経営は、成立しない時代です。バイトは収入を得ながら新たな社会経験ができるという長所を持つ反面、学力低下をもたらす危険もあります。高校生のバイトが学業と両立することは、本人にとっても社会にとっても有意義なことです。成績の低下や生活の乱れがなければ、家庭や学校も喜んで支援することでしょう。今回は、高校生のバイトの斡旋クラブを運営している平賀さんに、トット記者がインタビューしました。

記者「バイトの斡旋クラブであるファンタジアクラブの設立趣旨を、教えて下さい」
平賀「はい、話は長くなりますが、日本のブラック企業の四天王は、外食、コンビニ、IT、運輸の企業です。これらの企業では、多くの有為な人材を使い捨てにしてしまう傾向があります。才能を開花させることなく、低い技能労働者として低所得階層に没落させているのです。低所得階層に甘んじれば、生活は苦しくなり、心身ともに過労を強いられます。これらの階層の人々は、病気になりやすく、生活保護を受ける人が増加しているのです。ブラック企業は、従業員を低賃金で使い捨てにして、なおかつ将来にわたって納税者が払う税金を使い続ける企業でもあるのです。当然ブラック企業は、人手不足です。あの手この手で人集めをしています。でも、ここでちょっと、高校生の立場に立った仕組みを工夫すれば、バイトを希望する人を確保できますし、高校生も充実した生活が可能になるのです。そのしくみを具現化したのが、ファンタジアクラブです」

記者「具体的には、どんな仕組みなのですか」
平賀「高校生のバイトは、外食、コンビニなどに集中しています。バイトを雇う会社と仕事を探している高校生を、会員として登録します。会員の同意を得た上で、企業の希望や高校生の仕事の履歴を流します。お互いの希望がマッチすれば、そこでバイト契約が成立する仕組みです」

記者「簡単ですね。でも、ブラック企業は契約してしまえば、後はどうにでも使い切ってしまうのではないですか。」
平賀「もう少し、最近の教育の動向をお話しておきましょう。教育は、国の資本という考えが根付いています。これは、日本が世界に広めた思想でもあり、戦後70年にわたって実践してきたことです。戦後日本は最底辺国から、世界2位の経済大国になりました。今は3位ですが。日本の成長を見て、日本の憲法と教育基本法は素晴らしいと、世界は賞賛しています。子ども達を育てている日本の教育界は、現在も高い要求水準を求められています。小学校から大学にいたるまで、達成すべき学習成果が明確になり、その成就度が『見える化』されています。成果が出せない場合、マネジメントの立場から出来ない理由を明らかにし、達成できる解決策を管理職には求められています。従来の服務規程中心の管理体制から、問題解決型の管理体制に教育界も成りつつあるのです」

記者「いや、びっくりしました。教育界も問題解決重視に変わりつつあるんですね。具体的にどんな点を評価していしていくのですか」
平賀「教育に熱心な高校は、毎日学年プラス2時間の家庭学習を奨励しています。この学習時間は1年生で3時間、3年生で5時間になります。この程度の家庭学習をしないと、学力は身に付かないことになるわけです。高校生には、生徒自ら時間管理をする習慣を身につける教育プログラムが実施されています。ちなみにこれからの時代は、ソフトウエア開発やビックデータの分析などに関わる技術者の需要が急増します。これらの技術者には、心理学者であるピアジェのいう抽象化の能力が不可欠です。抽象化能力は、高校の数学にある程度熟知していなければ、獲得出来ないといわれています。少しでも多くの高校生が、このレベルまで成長して欲しいわけです」

記者「抽象化能力が大切なことは分かりましたが、学力以外で大切なものはないのですか」
平賀「部活動を熱心に行ってきた生徒は、3年生のインターハイ以後の学力が驚異的に伸びるという経験法則があります。3年生4月の時点で不可能と思われていた国立大学を現役でクリアしていくこともめずらしくありません。これらの生徒に対して、ベテラン進路指導教諭は、かなり好意的楽観的に見る傾向があります『あいつは、これから伸びるぞ』といったベテラン進路指導教諭のカリスマ的言動が、他の教諭に与えるピグマリオン効果も無視できないようです。ちょっと脇道にそれました。これは、バイトにもいえることです。両立をしている生徒は、時間管理や高い内的動機により課題達成をしているわけです」

記者「部活やバイト、そして各種のボランティア活動などは、生徒の能力を高める上で大切だということですね。でも、学習時間が減れば、学力が低下するのは当然のように思うのですが」
平賀「高校生は、時間的制約を乗り切る潜在力を秘めているのです。新たな課題に直面したとき、彼らの能力は100%以上にも200%以上にも発揮されます。ここが、ベテラン教諭の経験値なのです。一般的な教員は、生徒が1000時間学習すれば、ある分野の知識が一定のレベルに到達することは理解できます。でも、ベテラン教諭は、生徒の内的動機が能力以上の力を発揮する現象を数多く見ているのです。不可能と思われていた生徒が、易々と難関大学に合格していく姿を!。そして大学に行ってからも、能力を発揮し続けていくことをです」

記者「一定量の学習と部活やバイトなどの活動が、有用な人材に育つ素地になることは、分かりました。具体的にはどのように学習支援や就業支援をするのですか」
平賀「まず学習とバイトが、両立しているかを把握します。登録し、働き始めた時点から、家庭、学校、コンビニ、本人、クラブの5者が、学業成績や店の勤務状況を携帯等で随時把握出来るようします。高校は年5回の中間試験と期末試験があります。この試験で、一定の到達水準に達していれば、バイトの時間給を10円上げます。達していなければ、シフトの時間を減らす処置を取るのです。」

記者「すると、5回とも達していれば、5(1日の勤務時間)×192(年間の勤務日数)×10(成功報酬10円)×5(成功報酬が最大の場合)=48000円になります。バイトの時間給は、いろいろですが時給800円とした場合、年間所得768000円になりますね。学習が到達水準に達していれば、48000円が加算されることになるということですか」
平賀「そういうことです。ここで大切なことは、お金よりも学習の到達度の把握になります。そして、働く高校生が両立しているかという点です。少ない学習時間で、他の分野の活動をして、なおかつ学習も仕事も両立させている点を評価するのです。企業は、勉強だけが到達水準に達した生徒と両立をさせて到達した生徒のどちらを評価するかは明らかでしょう。時間管理や場面展開への対応などの社会的スキルを持っている高校生を高く評価します」

記者「高校生を潰さすに、社会に貢献するように育てているという企業イメージがアップしますね。良い会社とブラックの会社の見える化によって、世間が評価する会社がはっきりしてきます。高校生も選ぶ会社を、決めやすくなります」
平賀「日本は、年間40兆円の医療費を使っています。患者が5兆円を自己負担し、税金が15兆円投入され、20兆円が保険の積立から支払われているのです。高い技術や技能を持って働く人が増えれば、納税額も増え、40兆円の医療費でも楽になります。もっとも、1000兆円の借金を返す方に向けなければなりませんが。優秀な人材が多ければ、国の富は増します。そんな意味でも、バイトの斡旋クラブであるファンタジアクラブを、運営しているわけです」
記者「今日は、どうもありがとうございました」

注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。