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電子書籍と書店本の共生が人間の叡智を高める アイデア+アイデアガーデン その7

2017-06-10 18:56:25 | 日記

電子書籍と書店本の共生が人間の叡智を高める

書店本は、物流に依存していました。書店本は、印刷、製本、取次などを経てお店に届きます。買い手がない場合には、書店から返送という流通を経て在庫や処分ということになります。一方、インターネットの普及は電子書籍を瞬時に配信することを可能にしました。デジタル化は、複製と流通にかかる経費を大幅にコストダウンすることできました。電子書籍の良さは、既刊本の復刊販売もでき、在庫管理や販売管理が容易になることです。この書籍は、物流が不要で、返品も派生せず、品切れはなく、24時間の販売が可能です。さらに電子書籍の良さは、音声の読み上げの機能を持っていることです。
 このように優れた機能を持っている電子書籍が、アメリカとヨーロッパで苦戦しているのです。アメリカの電子書籍の売上げは、2015年と2016年と2年連続で大幅に落ち込んでいます。これと対象的に書店本の販売が徐々に増加しています。この傾向は、ヨーロッパでも見られる現象です。普通に考えれば、電子書籍の有利な点は明らかです。でも、現実には電子書籍が伸び悩んでいるのです。不思議です。
 そこで、書店本と電子書籍のメリットとデメリットを把握しながら、二つの良さを生かす仕組みを考えてみました。アメリカにおける書店本と電子書籍の逆転現象の原因は、デジタル疲れと薄利多売にあるようです。本と過ごす心地良い居心地さ、書店員との親しい接触、本に囲まれた豊かな空間、そこから得られる複合的情報などが、既存の書店にはあるようです。反面これらは、電子書籍に欠けているわけです。もう一つは、薄利多売があります。電子書籍の代金の流れは、読者から著者に向かいます。もう少し詳しく述べると、電子書籍の売上げは、電子書店、電子取次、出版社、そして著者への配分になります。特徴的なことは支払額が決まっているのではなく、売上げ収入に応じてお金が配分される仕組みになっていることです。販売初期においては、売上げ収入が少なく、関係者への配分は少なくなります。配信する出版社は、読者に書籍の価値をアピールして、書籍を読み易くし、読む時間を増やし、読者数を増やし、収益を増やすという課題があります。この課題が、十分に達成できていない点に、電子書籍の問題があるようです。
 読書に対する基本認識は、読むという行為が知識を高めるというものです。読書量の多い少ないが、知識の格差を生むという説は、ほぼ経験則的に認められています。おそらく正しいことだと思われます。書店本を支える人達は、読書の質を高めるノウハウを持っています。優れた書店員さんは、朝と夜で平積みを並べ替えています。朝と夜では、客層が違うからです。客層によって説明する引き出しを数多く持っているのです。一方電子書籍は、玉石混淆といわれています。玉石を見極めるために、多くの時間を使っていては本末転倒になります。書店員さんの情報は、有用なもので占められているわけです。無駄がないのです。読書の質を上げるには、優れた書店員さんとの付き合いも大切になります。電子書籍の販売や接客ノウハウは、まだまだこのレベルまで到達していないようです。ネットの課題になるようです。伝統的読書の領域は、本の安さや迅速な取得だけの要素では浸食ができないようです。反面教師として、書店員の充実は、書店本の売上げを伸ばすことになります。リピーターも増えます。
電子書籍は、有利な条件を数多く備えていること述べました。でも、読者が望む本の選別や優先度の高い本を指定できない弱点を抱えているようです。この弱点を克服できれば、読書人には朗報になります。書店本と電子書籍のメリットを結合できる環境ができます。この環境は、質の高い読者層を囲い込むことになるでしょう。基本文献の読破は、一定の教養を持つために必要なことです。電子書籍には、要約機能を持つものも開発されます。例えば、ある電子書籍を専用ツールが、1000字以内に要約するとします。この要約を元に、1冊の本を速読します。10~15分で読めるでしょう。速読は、内容がある程度分かれば速く読めます。電子書籍は、読書空間を拡大する可能性を持っているのです。読者を増やしたいという目的は、書店本も電子書籍も同じです。二つのツールがメリットを出し合って、読者を増やし、人間の叡智を高めてほしいものです。



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