ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

天候不順における人工知能(特化型)の需要予測能力 アイデア広場 その166 

2017-08-19 17:20:12 | 日記

 東京は17日間連続で雨が降り、湿度は86%と観測史上2番目を記録しています。おそらく気温も予想されていたより、低温で推移した思われます。コンビニやスーパーでは、POSデータから一歩進んで、需要予測や顧客層の推移の予測を、特化型人工知能を組み込んだシステムで進める企業もあります。蛇足ですが、人工知能は汎用型と特化型に分類されます。特化型の中に機械学習があり、機械学習の中に深層学習があるということで、話を進めていきます。小売業であれば、POSシステムの顧客情報と気象データ、そしてSNSの投稿を高度に組みあわせて需要を予測します。システムが優秀であれば、需要予測から商品の入荷調整を行い、通常より早い時期に発注を行うことが可能になります。早期の発注により、納入業者も流通業者も余裕を持って、作業に取り組めることになります。でも、今年の夏は西日本と東日本では、対照的な天候不順が続きました。この天候不順に適応したシステムを持つ企業は、優秀な小売業者ということになります。
 そこで、今年の8月においてこの不安定な状況を乗り切った企業について考えてみました。今後、8月における各企業のシステム能力と費用対効果の実態が明らかになるでしょう。今回の天候不順を予想し、状況に応じた入荷や販売をし、その上、廃棄食品が少ない企業は、優れたシステムを使っているといえます。これらの企業は、人工知能などをシステムに組み込んで、多くのソフトウエア要員を抱えていることでしょう。システムを備えた企業の利益を分析することで、人工知能の有用性が具体的に分かってくるわけです。
各企業のソフトウエアの品質やスタッフの技術力は、今後の機械学習や人工知能の可能性を占うものになります。複雑な機械学習のモデル構築には、時間もお金もかかります。ある程度複雑な機械学習の予測モデルを作る場合は、専門家による精度の検証が必要になります。精度を高めるために、場合によっては何ヶ月も期間を要するわけです。その多くの時間と費用を避けるために、より小規模な機械学習を応用したソフトウエアの利用も広まっています。明確な目的と技術があれば、小規模でも機械学習が有効であることが数多くの事例で示されています。小規模であれば、低コストで導入することが可能です。私の期待は、小規模で低コストで今回の需要予測を行ったシステムはなかったかどうかということです。流行に流されることなく、人工知能や機械学習の使用には、費用対効果の算出を十分に行うことも必要です。天候不順の今回の状況は、費用対効果の視点から、機械学習などの能力を比較検討するための絶好の機会を得たと考えています。さらに、機械学習の導入に関する今後の方針を決めたり、修正する場を提供していくことになるでしょう。