ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

売れる米を作付けする  アイデア広場 その323

2018-01-10 16:13:56 | 日記
 米の消費が停滞しています。ご飯と相性の良い牛丼チェーンのメニューにも、糖質制限を看板にした丼物がでる時代です。回転寿司チェーンでは、米なしのメニューも幅を利かせています。日本の米は美味しすぎるにもかかわらず、糖質制限のムードに流されて消費が停滞しています。消費が停滞しているにもかかわらず、各県は美味しい米の品種改良を続けています。今や、コシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、あきたこまち、ななつぼしといった各県のブレンド米が、競争に明け暮れています。各県の農業研究所が渾身の力を振り絞り、品種改良する美味しい米を作り続けています。狭いレッドオーシャンの中で戦い続けているのです。でも、消費者は「糖質制限の米」を求めているのです。
 そこで、消費者の求める糖質制限米を提供する方法を考えてみました。セブンイレブンが展開する2万点で売れるおにぎりは21億個です。この数字は数年前より、60%も高い売上げなのです。他の大手コンビニチェーンでも、おにぎりの売上げは順調に伸びています。米離れというより、米の消費が弁当や惣菜などの中食に移行していることが分かります。どの世代でも、調理の簡便化志向が強まっているのです。特に女性の就業者数の増加に伴い、朝の米食が減少しているようです。
 世の中の流れや要望に応じて、米の販売をしている米屋さんもいます。原宿のカレーレストランは、専用のブレンド米で人気があります。外食のメニューに合わせたブレンド米を考案したのです。カレーに合うように米の表面は硬めだが、米の粒を大きくして、中身は甘くする配合をしたわけです。メニューにあった米のブレンドの工夫が行われていたのです。要望やメニューにあった米の栽培を、工夫することは当然考えられます。要望にあった米の品質や栽培方法は、これからのビジネスの種になります。
 現在の農家で栽培されている稲品種は、コシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリ、あきたこまち、ななつぼしといったものです。消費者が望む「糖質制限」には、ほど遠い現実があります。2016年度には、各県が推奨するコシヒカリやひとめぼれなどの20品種で、全生産量の85%を占めているのです。20世紀初頭には、日本に約4000の稲の品種がありました。4000の稲の品種は農家が作り続けてきた多様な地方品種であり、各地の気候風土に適応したものでした。実に多くの品種が全国で作られていたのです。現在は、その1割の400品種程度に集約しています。
 種子法により、各都道府県独特の品種が作れる仕組みです。でも、どの都道府県も同じ方向の品種改良をしています。レッドオーシャンからブルーオーシャンでの戦いに方向転換する地方が出ても良いのではないでしょうか。4000の稲の品種を掛け合わせて、品種改良をする余地は大いに考えられます。日本には、糖尿病の予備群を含めれば、2000万人の人々が糖質制限を受ける立場にあります。これらの人々のためにも、糖質の少ない米の開発をしてはどうでしょうか。これらの人々に絞って、販売するのです。無農薬で、無肥料で、人手をかけないで、糖質制限の条件を満たす品種を作れればなお素晴らしいですね。