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『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』 山脇由紀子

2007年02月08日 | 教育関連書籍


教コの悪魔.jpg


今、話題の一冊です。昨年11月ごろから、連続して報道された、“いじめ” とそれによる痛ましい自殺。あれほど報道されたにもかかわらず、今でもいじめによる自殺がなくなりませんね。

昨日、やっと『ダメな教師の見分け方(戸田忠雄)』 の記事中で言及した、あの最悪の教師が逮捕されたと報道されました。ずっと姿を隠していたとのこと、許せません。とにかくこういう教員をすぐ排除できるシステムに変えてもらいたいですね。


他に、このブログで紹介した本の中で、いじめに関連したものだけでも


遺書』  『ナイフ(重松清)』  『信さん(辻内智貴)』 

『オレ様化する子どもたち(諏訪哲二)
』 『みんなのなやみ(重松清)』 


などがありましたし、他の書籍紹介の記事やコラムなどでも触れました。ひとりでも多くの人に知ってもらえたら、ひとつのいじめでも無くなればと思いますから…。


すべての子どもがいじめや自殺の報道に関心を払っているわけではないでしょうが、少なくとも学校の先生方やご家庭では、かなり敏感になっていることと思いますが、それでも無くならない。


いじめは、それだけ “発見” すること自体が難しいのだとわかりますね。当然、自殺までには至らないケースがほとんどでしょうから、まだまだ発見されていないいじめがあると想像できます。


本書には、筆者が相談に乗った数多くのいじめの事例が出てきますが、なるほど発覚しない、発見できないことが良くわかりますし、この種のいじめを受けたら、自殺せずとも、その後の人生にずっと残ってしまうであろう心の傷を負うことも想像できます。


著者は、児童心理司で、過熱する報道に違和感を覚え本書を執筆したそうです。特に、“いじめられる方にも問題がある”といった意見は今のいじめ問題の本質を見落としているとして反論しています。

なぜ子どもが自殺するのかを論ずるのではなく、今のいじめは自殺したくなるほど、残酷、陰湿で悪質だということを理解して欲しいという意見です。


繰り返し強調しているのは、いじめを扇動しているリーダー格がいたとしても、構図は “クラス全体対一人” というようにに持っていき、追い詰める。ターゲットは基本的には誰でも構わず移っていく。いじめに加わらなければ、自分がターゲットになるのだということです。


とにかく本書全体を通し、筆者が専門家として、いじめがどんなものかを親たちに伝え、ひとつでも減らそうという気持ちをひしひしと感じ、非常に好感の持てる一冊です。

いじめが盛んに報道された時、私は息子に “学校でいじめがあるかい” と聞きましたが、もし息子がいじめていても、いじられていても絶対に言わない。良好な親子関係であったとしても。

親に心配をかけたくないというのがあるでしょうし、何よりも自分の親に言うこと、親が学校に来ることは、いじめっ子にとっては “チクリ” ですから、必ずいじめはエスカレートするというわけです。

従って、親はいじめを知ったとしても、子どもを無視して学校に連絡をするのは非常に危険だし、学校の責任追及をしようとすれば、さらに好ましくない事態に陥る可能性が高いことも指摘します。


ではどうすべきか、実例などもあげて説明します。また、発見しにくい理由はいじめる方だけでなく、いじめられている方も言わないからですが、見つけるためのチェックリストが付いています。


□最近、よくものをなくすようになった 

□親の前で宿題をやろうとしない

□学校行事に来ないで欲しい

 というようなものから…最後の

□自傷行為(リストカットなど)


まで、かなりの数の、きっと行き届いたチェックポイントだと思います。さすがに数多くのケースを扱い、いじめの実態を知り尽くした人ならではの役立つ知識ではないかと感じます。


時おり、塾講師である私のところにも、主に父母からいじめを受けているという相談が来たりします。中には、学校の先生にはっきり告げた方が良いと答えることもありますが、そう簡単に判断できないことも痛感しました。


実際に自分の子どもがいじめに関係ないとしても、子ども社会を知るのに良い一冊だと思いますし、すぐに読めますので、すべてのご家庭に置いておいても良いのではないかと感じます。必要がなくなれば、誰かに譲れば良いし…。


いじめ対策のマニュアルのような一冊です。

教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために

ポプラ社

詳   細



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『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』 山脇由紀子
ポプラ社:138P:924円

 

 

 

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10 コメント

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Unknown (あーりー)
2007-02-08 17:07:57
自分が大人になってしまうと、子供社会のことってなかなかわからなくなっちゃいますよね。
自分たちの頃と同じなのか違うのか、違うとすればどんな風に違うのか…。

あ、ポチっとしておきました。とくにFC2(^^)
昔も今も (ysbee)
2007-02-08 19:37:17
VIVAさん、よく考えると私自身いじめられた被害者なんですよ。
小学3年に上がる春に父の転勤で寒~い北国へ転勤になり、
私は幼なじみとも別れて転校せざるをえなかったんです。

で、新しい学校で紹介が済むと、女の子たちは遠巻きにして寄って来ないので
仕方なく話しかけてきた男の子たちとおしゃべりしてたんですよ。
で、その日に仲良くなって学級の男子全員が我が家まで送ってきてくれた。
(小3だからご心配なく)
そうしたら、その翌日から徹底してイジメられましたね。
他に二人の同じく転校生の女の子がいたので、
私と計三人をそれ以外のクラスの女生徒全員が毎日いじめ。
よう耐えたわ!

原因はですね~、その町はとんでもなく封建的で、
男と女は対等に話してはいけなかったんです!
びっつら!でしょ。
当時の私は、転向するまでは男女の差もなくただのガキ仲間として
みんな一緒に仲良く遊んでいましたから、全然見当がつきませんでしたよ。

おまけに標準語で話そうもんなら「トーチョーから(実際は千葉)来たと思って、いがきゃーして」(いい気になって)とどやされるので、必至でズーズー弁を覚えましたよ。
風の又三郎みたいにかっこいいもんじゃなかったですね。
結果ひと月でマスターして、母を落胆させたのを覚えています。

今考えてみると、いじめの要因は
小さな差異をことさらに拡大して卑下することであり、
社会が小さくなればなるほど発生する率が大きくなる、
人間の偏狭性から発する社会的病気の一種でしょうね。

日本はあまりにも純血の民族だから、
ことさら微小な差異に目を光らすのかもしれないし……
アメリカは余りにも種々雑多で差異だらけ。
でももっと大きな人種差別もあるし。
宇宙人でも襲来したら、
一致団結してみんな協力するようになるんじゃないでしょうか。
いつもマンガで終わるな~

まぁ、イジメ経験者として言わせていただくと、
精神的にタフになること、人を見分ける洞察力がつくこと、
「いつかはきっと良くなる」という希望を持ち続ける忍耐力がつくこと
良いことを挙げるならそんなところでしょうか。
今だから言えるようなもんですけどね。また長くなりました。Sorry!
あーりーさん (VIVA)
2007-02-08 22:14:54
いや、確かに今のイジメはきついでしょう、って、昔もきついはずですが、実際に自殺事件があったわけですし。 

特徴的なのは、携帯電話があるために、親を通さずに子どもどうしで連絡が取りやすいということですね。マーケティングでもメガヒットが生まれるのは横のつながりが強くなったからだなんていわれましたが、いじめでもそれを使っているんですね。

お読みになればわかりますけど、結構携帯が果たす役割は大きいですよ。

クリックありがとうがとうございます。うれしいです、とっても。FC2は特に…へへ。
ysbeeさん (VIVA)
2007-02-08 22:22:43
これ、こんな大作ここに書いたらもったいないですよ。おもしろいと言ってはなんですが…、立派な一本の記事になるのに~。今度コピーして使わせてもらもうかな(笑)。

↑のあーりーさんのコメントに書いたように、携帯電話はつらいです。これまでもネットで中傷されて起こした殺人事件だとか、それを苦にした自殺がありましたが、パソコンと携帯で見るに絶えない画像や、ウソを簡単にまわりに広めたりできるんですね。もちろん本人を呼び出すこともできますしね。

他にもこんなことがあるんだという例が出ていますから、いじめなんてうちの子は大丈夫という方にも一読をお勧めしたい本でした。

う~それにしても使いたい(笑)。
昔以上に (haruママ)
2007-02-08 22:24:18
悪質になってきてるのが、こわいですね。
私も中3の時に、目の当たりにしました。卒業まじかになって、1人の女の子をクラスの女子中がみんなが無視し始めたんです(まあ、性格いい子じゃなかったから、その仕返しも含めてでしょうが)。弁当の時間も一人で食べてたので、私その子と食べることにしたんです、話は特にしなかったでしたが(話題もなかったし)。そしたら、一部の女子が忠告しに来てくれました「そいつからはなれないと、あんたも無視だよ」って。もう卒業だし、どっちでもよかったし、ただ、その1人だけのけものはイヤだな~って思って、そのままにしてたら、私も無視されました。男子はそんな様子を「女子はこえ~(怖い)」と言ってましたが・・・

大勢対一人は、ほんと辛いと思います。でも、自分もやられてしまう可能性もあるとしたら・・・そこが、いちばん考えてしまうところかな・・・とも思えます。
自分に子供が出来たら、「いじめ」に今まで以上に敏感になりました。どうしたら、その中に入らなくてすむか・・・
きっと、それがすごく難しいんでしょうね・・・
haruママさん (VIVA)
2007-02-09 10:16:25
haruママさん、すごい!立派です。やっぱり小さい頃から、卑怯なことや、弱いものいじめはいけないとしっかり教育すべきですね。

本書でも、女の子のいじめの特徴なんかも出ていました。確かに男の子よりこわいかもしれません。
大人のいじめも・・・ (bucky)
2007-02-09 11:37:53
あるな、と実体験しましたよ。昨年学校のある役員をやっていて、ちょっと新しい事をやろう、と提案したら、旧勢力から「反対」の包囲網。「誤解だから話ましょうよ。」と言ったのに、勝手に「ずいぶんと失礼な」FAXを送りつけてきました。唖然として、「でも、私たちがやりたいのは喧嘩じゃないから」と無視したら勝手に自滅して、「いじめられた」と言い残して子供を転校までさせて・・・辞めていきましたが(男ね、これ。他でもいろいろあったみたいだけど)。思い出すと腹立たしいけど・・・
「親がこんなに狭くてどうすんだよ!(暴言)」としみじみ思いましたね。そして、一瞬でもそちら側に与した(なんせ会長だったので相手が)学校側のスタンスも冷静に見てしまいました。

いじめは子供社会だけの問題じゃない、いつもそう思います。

ごめん、つい熱くなりまして。
buckyさん (VIVA)
2007-02-09 12:36:59
どういうできごとが、きっかけなのかわからないのですが、それにしてもなんかすごそうですね。転校までさせた!?会長が?完全勝利じゃないですか。

子どものいじめに関して、本書でも“学校の対応”にどう対応するかが書かれています。いじめが発覚したとたんに、どなり込みたい気持ちにかられるのは親としては当然ですが、どうもそれはうまく行かないようです。

学校の責任追及を先にやろうとすると、いじめの実態解明はますます難しくなるようです。学校には学校の思考回路というか、buckyさんの時のように学校特有の性質があるようです。

まずは現状認識などを話し、いじめ自体を無くすことだけを優先し、責任追及はそのあとにするよう強く薦めています。

なるほどと思いましたよ。
話題の本。 (HIRO。)
2007-02-09 22:09:48
よく売れている本で偶然、図書選択に中央館に行った時にあったので購入しました。一気に読みました。ウチの娘がもし、こんな目にあったらどうしよう、というくらい生々しい実態が書かれていますね。「いじめ」対策マニュアル本であって根本的に何故世の中全体がこんなことになってしまったのかは追究されてはいませんでしたが、よく書かれていると思いました。
HIRO。さん (VIVA)
2007-02-10 12:00:30
本当ですね。自分の子どもだったらと読んだ親はみんな想像するでしょうね。チェックリストが細かくあるので、当てはめようとすれば、いくつかはどんな子でも当てはまるところがありそうですものね。

マニュアルとして学校や街の図書館にたくさん置いておいて欲しいです。HIRO。さんお願い。

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