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『ドラゴンガール(CROWS)』九丹(ジュウ・ダン)著 真田潤・訳

2007年02月12日 | 小説


ドラゴンガール 九丹.jpg

 
ちょっと刺激的な表紙ですが、お休み中だから良いでしょう。変な本ではありませんのでご心配なく(笑)。

著者は北京在住、1968年生まれの中国人女性です。

竜のようにしぶとく、シンガポールの男性を利用する若い中国人女性を「ドラゴン・ガール」と言うのだそうです。本書の英語の題名が “CROWS”、カラスですね。英語でも女性にCROWを使うのは決してよい意味ではないでしょう。


女性が裕福になって良い暮らしをするためなら、何でもするという生き方です。政治が関わってきますので、スケールがまったく異なりますが、 『毛沢東を越えたかった女』 で描かれる、劉暁慶のような感じです。

本書は海賊版が出回るほど売れましたが、中国では作者と本書に対して相当な反感が持たれ、シンガポールでも侮辱されたと怒りの声が上がったという問題小説らしいのです。 

確かにネットで見てみますと、日本でも 「こうはなりたくない」風の、散々な書評が多かったのですが、私には全くそうは思えませんでした。


内容自体は日本に溢れている殺人事件や愛憎を扱ったものの方がずっと冷酷で、卑猥でしょう。本書は強制送還におびえながら、何とか男性にすがってでも切り抜けようとする女性、そしてそれを利用する側の心のひだを描けているすばらしい小説で、中国やシンガポールの人を侮辱しているなどとは全く感じませんでしたが…。 


主人公がとにかく中国に戻りたくないということで、必死にもがくのですが、なぜ戻りたくないのかという点の描かれ方が弱いのが残念。それでもこの作品は、中国人女性が単にシンガポール男性を食い物にしてのし上がっていく物語ではなく、厳しい現実の前に、裏の社会に落ちていってしまう悲しい物語で、夢中になって読める一冊でした。 


中国人女性の作品としては、『上海ベイビー』の方がずっと“格上”でしょうし、『碁を打つ女』のようなすばらしい作品もありますが、それらとは違った意味で印象に残る作品でした。

現在、著者・九丹氏は日本を舞台にした中国人留学生の話(ホストファミリーを殺した)を書くために、調査中でドキュメンタリーを書きたいと言っています。次の作品も必ず読みたいと思っています。



P.S. まだまだ受験シーズンは続きますが、この3連休の間に受験の終わった息子を田舎に短期放牧に出し、私は東京で下のちびの相手をしていましたが、ついつい一日中寝てしまって、昨日は記事をUPできませんでした。ごめんなさい、コメントに対するご返事、これから書きます。今日からリフレッシュ!これからもよろしくお願いします。

ドラゴン・ガール

アーティストハウスパブリッシャーズ

詳  細
碁を打つ女

早川書房

詳    細
上海ベイビー

文藝春秋

詳     細

餓鬼(ハングリー・ゴースト)―秘密にされた毛沢東中国の飢饉

中央公論新社

詳細
毛沢東を超えたかった女

新潮社

詳細




 


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 『ドラゴンガール(CROWS)』九丹(ジュウ・ダン)著 真田潤・訳
アーティストハウスパブリッシャーズ:413P:1000円

 

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4 コメント

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Unknown (あーりー)
2007-02-12 17:50:31
いつも受験シーズン&ブログ更新でお忙しそうですが、3連休の一日くらいはゆっくりお休みできたようでよかったです(^^)

ドラゴンガールはドキュメントというか、やはりモデルがいるのでしょうか。いずれにしろ衝撃的な内容のようですね。
あーりーさん (VIVA)
2007-02-12 18:49:43
優しいコメントありがとうございます。

モデルは特定の人物というのではなく、多くの中国人女性が英語を学という名目の目的で、男性を求めてシンガポールへ行くという事例はかなり多いようで、そのことを書いたようです。

筆者があとがきで、作品自体は完全なフィクションだと強調していますが、本書の表紙にはノンフィクションノヴェルと書いてあります!

中国人という誇り高い民族を汚したようだとして、上海ベイビーの著者同様、特に中国ではかなり強烈に批判されたようです。
ドラゴンガール・・・ (ふる)
2007-02-15 15:58:40
日本の名前だと

竜子 ですかね?どうでもいいですね。

この本知らなかったですね。
読みたい本の山がVIVAさんのせいで増えていく~(笑)
ふるさん (VIVA)
2007-02-15 17:26:22
本好きのふるさんだから、私も本の記事書いたら、TBしても良いですか?

って毎日になりますね(笑)。

ええ、日本人というか私は知らない世界ですが、英語を学べるということもあって、たくさんの竜子が中国からシンガポールへ渡るそうなんですよ。おもしろかったですよ。記事に書くにはためらわれたのですが、筆者自身の考えでは、女は生まれながらの娼婦、男は生まれながらの権力者だと断言しているんです。つまりこの現象は人間であればごく自然のことであり、本書を書いたからといって中国やシンガポールを侮辱するつもりは毛頭ないと言っています。

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