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『新聞力』 青木彰

2006年04月14日 | ビジネス書・マスコミ関連

朝日新聞といえば、ことあるごとに読売や産経新聞と対立してきましたが、今は、毎日新聞とホットな争いを繰り広げています。将棋名人戦の主催を巨額の契約金で、毎日新聞には無断で、横取りしようとしているというのです。名人戦最中でタイミング最悪です。

毎日新聞は朝日と日本将棋連盟に対しカンカン。編集局長は「“毎日の名人戦”守ります」と闘争宣言し、今日の余禄によると、あるOBは朝日新聞を“盗っ人”呼ばわりしていると。産経抄でも朝日の紙面に5億円という金額が出ていないことを揶揄しています。読売は「読売新聞社主催の竜王戦を最高棋戦とする方針に変わりない」との理事の発言を付け加えています(笑)。

五輪や世界陸上の選考会を兼ねたマラソン大会も、日本にだけあんなに数があるのは、各主催の新聞社が譲らないためですね。結局選手にとっては非常にわかりにくい選考が繰り返されてしまいます。新聞が社会の公器とは言っても、企業であることには変わりないですからね。

本書は東京新聞に連載されたメディア批評をまとめたものです。各方面から新聞に対しては個々に対する紙面批判もさることながら、業界全体としての体質批判も絶えません。テレビにはできない新聞の報道とは何かを、個々の事例を取り上げながら、時に朝日、時に産経、毎日などと各新聞を比較し、様々な批評を加え、理想の報道を提言します。

「マレーシアのマハティール元首相は“ルックイースト政策”すなわち日本を元にして国つくりを推進しましたが、退任前に日本について『いい若者が髪を金色に染め、遊びほうけているようだから、日本は何年も不況から脱出できないのだ。今も日本に注目してはいるが、もはや目標としてではなく、失敗を繰り返さないための“反面教師”としてだ』と述べました。」

青木氏はこのことを冒頭で紹介したうえで、こうなってしまった現状の原因の一つを、メディア環境の変化に置きます。タイトルからも分かるようにジャーナリズムに対する深い信頼と、後輩の記者や編集者に対する暖かい愛情が感じられる一冊です。一昨年亡くなられた青木氏ですが、その教えを受けた人たちが、氏を偲んで少し前『ジャーナリズムの情理ー新聞人・青木彰の遺産』を出版しました。

青木氏は産経新聞に入社し、取締役まで勤めたあと、筑波大学で教授となり、後に朝日新聞紙面審議会委員、NHK経営委員、東京新聞客員などを歴任されました。

http://tokkun.net/jump.htm


新聞力

東京新聞出版局

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8 コメント

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Unknown (かっぱやろう)
2006-04-14 19:46:31
TBありがとうございます。

本を読もう、ですか・・・

読みたい本は沢山ありますけど、

子供いると、なかなか時間がとれないですね。

またお邪魔します。

TB御礼 (すがたの狩人)
2006-04-14 22:31:13
ありがとうございます。

次々とすごい読書量ですね。驚嘆しています。
コメント恐縮です (VIVA)
2006-04-15 15:10:52
こちらからもまた寄らせていただきます。
Unknown (かっぱやろう)
2006-04-15 22:25:30
本を読もう!!を密かにRSSリーダーに登録しました。

あはー。

TBありがとうございます。 (kane55)
2006-04-16 15:33:53
また、見に来ます。御礼まで・。
ありがとうございます。 (VIVA)
2006-04-17 12:32:30
かっぱやろうさん:コメント恐縮です。私も登録させていただきました。これからもよろしくお願い申し上げます。



kane55さん:お待ち申し上げております。
『将棋戦国史』手に入ります。 (将棋戦国氏)
2006-05-20 17:41:41
毎日OBの村松喬著『将棋戦国史』は「日本の古本屋」のサイトで検索すれば、手に入ることが分かりました。私はこの本を通して将棋名人戦問題について関心を持つようになりました。もしも興味があれば読んでみてはいかがでしょうか。



私もあなたと同じように読書が大好きです。
将棋戦国氏さん (VIVA)
2006-05-21 00:37:28
将棋戦国“史”ですね。情報、ありがとうございます。さっそく、日本の古本屋さんというサイト、探してみます。

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