本を読もう!!VIVA読書!

【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

『日本の戦争力』 小川和久

2006年07月28日 | 政治・経済・外交
  
“右の人も左の人も読むべき”と、日経ビジネスで紹介されていました。確かに、本書にはかなりの客観性、説得力があると思います。中国も韓国も誤解しているし、そもそも日本人自身が気付いていない、アメリカだけが知っている自衛隊の本質とは…。

平和のために、平和国家として…、“戦争したらどうなるか”、日本の防衛や、世界の軍事情勢に関して、しっかりデータを元に押さえておくということです。

自衛隊に関して、ごくごく基本から非常に丁寧に、図や表などもふんだんに入れて解説していますので、日本の軍隊が置かれている現状が理解できます。護憲派も改憲派も、政治家も外交官も、軍事に関して正確な知識や常識がないまま、感情論に走っているという現状を憂いているわけです。以下いくつかの観点を紹介します。


【単独では戦争ができない自衛隊】

これは兵器や装備を見れば明らかで、世界最高レベルの掃海技術や警戒システムはあっても、攻める兵器は持っておらず、とても上陸(侵略)作戦などできない。アメリカ軍とのバランス(補完関係)からそうなっている。専守防衛の軍隊構造。中・韓も誤解している。

【アメリカにとっての日本の基地】

アメリカにとって日本の重要性は、はかり知れない。現実問題として、日本の基地がなければアメリカはイラク戦争は戦えない。日本が無事であれば、米本土が破壊されても、軍は戦えるほど。日本は、いやなら“出て行け” と言えるほど、優位な立場にあり、それを外交的に大いに利用すべし。

従って、北朝鮮だけでなく、中国、ロシアからでも、日本に攻撃があれば、アメリカ軍に対する攻撃と同義となるため、アメリカがそれを見過ごすことはありえない。

【北朝鮮の戦力】

とても闘えるしろものではない。ソウルにも日本にもミサイルを打つこともできない。打てば一瞬にしてアメリカ軍がその何倍もの軍事力で反撃するしくみになっている。こわいのは、北の、世界最強の特殊部隊が工作員として潜入して、日本をかく乱させること。すべてを想定、覚悟をしておく必要はある。


他にも、非常に多くの問題に関して、具体的な分析が随所に見られますが、氏は平和主義といっても、単に“平和宣言” などをしても無意味で、平和のために行動する、場合によっては戦うことが必要だという立場です。イラク戦争にも賛成ですし、憲法改正にも賛成です。

したがって、インタビュアーも言っているように、小川氏と同意見ではない人もかなりいるはずです。それはそうでしょう、日本の核武装まで想定しているくだりがあるほどですから(思考実験のように)。

それでも多くの人に読んでいただきたい一冊です。データが豊富ですし、何より考えたり、議論に使ったりする材料がたくさんあります。本書に反論するような、軍事専門家の本も読んでみたい気がします。


日本の「戦争力」

アスコム

詳 細


http://tokkun.net/jump.htm 


『日本の戦争力』小川和久
アスコム :295P: 1680円

P.S. すかいらいたあさんのブログ では、本書は☆4つでした。ぜひご覧下さい。また、これまでご紹介した、『自衛隊VS北朝鮮』 『兵士に聞け』 『宣戦布告』 などを参考にしていただければ幸いです。



■■ 戦争はダメ!でも考えておくべき。クリックをお願いします。m(__)m ■■
  ↓        ↓       ↓
にほんブログ村 本ブログへ  ブログランキング

読書小説書籍・雑誌ニュースbookサッカーおすすめサイト北朝鮮テポドン家族自衛隊旅行趣味
『本』 ジャンルのランキング
コメント (8)   トラックバック (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『さまよう刃』 東野圭吾 | トップ | 『光と色の100不思議』 ... »
最近の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
拙サイトをご紹介くださり、ありがとうございます (すかいらいたあ)
2006-07-29 00:21:15
コメントおよびTB、ありがとうございました。

同じ本の書評とは思えません。

もっと文章を上手くまとめる力が欲しい、と思ってしまいました。



さて、私も『自衛隊VS北朝鮮』と『宣戦布告』は読みました。後者は最後まで潜入した特殊部隊の目的が分からないうえ、キャラを見たら展開が読めるなど欠点を抱えていますが、安全保障について考えるなら読んで損は無いと思ったものです。



今回のテポドン発射については大前研一氏のコラムが面白かったのでURLを紹介します。



北のミサイルは被害レベルを踏まえた議論を

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/a/40/
すかいらいたあさん (VIVA)
2006-07-29 12:26:34
同じ本なのに違う書評なので、勉強になります。

大前さんの記事も興味深く拝見しました。なるほどねぇ~という感想です。情報はきりがないんですね。
コメントありがとうございました (smart)
2006-09-11 01:50:52
コメントありがとうございました。

これから様々な課題が出てくるのではと考えられますが、その際には日本の軍事力と言うものが非常に重要になってくるのではないでしょうか。



この本のようなものが重要になってくるかもしれませんね。



今後ともよろしくお願い致します。
smartさん (VIVA)
2006-09-11 10:15:20
本当に、今は国防に関しては岐路に立っている気がします。安倍政権ができるとすれば、憲法改正もスケジュールに乗ってくるかもしれませんから。ここから数年は、極めて冷静な議論が必要になって来ると思います。こちらこそよろしくお願いします。
この本は文句なしの良書です (cse_ri2)
2006-09-11 16:50:48
私も『日本の戦争力』は買いました。

小川氏の意見にすべて賛成するわけではないのですが、日本が抱える安全保障問題をきちんと整理し、イデオロギー色を極力抜いた上で、読者に考察を深める基礎的な情報を提示しているという点では、非常によい本だと思います。



この本の他に、石破前防衛庁長官の

『国防』

 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104737011

を読むと、政権サイドから見た防衛問題の重要性について、理解が深まるかと思います。

cse_ri2さん (VIVA)
2006-09-11 18:11:23
そうなんですよ。自分の意見と、客観的なデータをきちんと分けているので読みやすいですね。

石破さんの本は読んだことがありません。チェックしてみます。ご紹介ありがとうございます。今度の内閣は安倍さんの防衛・外交重視の姿勢がありますから、人事は注目していますが、石破さんの選択肢もあるんでしょうかね。
図書館へ (ましま)
2006-10-21 09:50:30
 TBありがとうございました。

『日本の戦争力』早速購入しようと思いましたが、同種の本にどんなものがあるか、図書館の書架を眺めてみるのもいいと思い、まず図書館へ行って来ま~す。
ましま先生 (VIVA)
2006-10-21 12:21:17
何か、おもしろいものがありましたら、ご連絡をお願いします。



行ってらっしゃいませ。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

2 トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
実際問題この国は戦争できるのか? (のほほん日記)
平和憲法がどうこうって話もあるし、平和なんて机上の空論と言う意見も多い。 それももっともだが、実際問題戦争できるのか?とも思う。 例えば、戦争もできない軍備で「僕が守ってやる!」と言ったってどうすんだ?とは思うし、国民全体としても戦争できるのかね ...
情報フィールドノート―激動の世界を読む/小川和久 (Books Blog)
情報フィールドノート―激動の世界を読む ランク:7 選択理由:国際情勢関係の...