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『数学ができる人はこう考える』 シャーマン・スタイン

2006年04月19日 | 科学
 
NHKニュースで、算数の塾講師、宮本哲也先生が“教えない先生”として取り上げられました。確かに『強育論』や『超教育論』を読めばわかるように、宮本氏は子どもに答えを教えません。(合格パズルは低学年用です)。その対極と申し上げて良いのか、『ゆとり教育』のアンチテーゼとしての百マス計算はどこかへ行ってしまった感さえあります。書店にあれほどあった百マス云々の本は姿を消しました。

私は宮本先生も陰山英男先生の教育論というか、“子どもの意欲”に対する捕らえ方がそれほど違うとは思えません。たまたま学習方法が、両極端に喧伝されるだけで、どちらのメソッドも教師次第で子どもはいくらでも伸びます。あえて申し上げれば、宮本氏の方が自由な立場で発言できるのに対し、陰山氏は非常に制約のある公立小学校の中で、ゆとり教育に対する危機感から、古典的学習方法を勇気を振り絞って発言したのだと考えています。

それはさておき、宮本氏の指導方法は魅力的です。子どもに算数の宇宙を感じさせるのではないか。練りに練った問題、そして、まず思い浮かぶのが本書です。

数学はきわめて論理的ではありますが、数学者はよく美しさに魅せられると言います。藤原正彦氏も『国家の品格』他の著作の中で述べておられます。論理的な左脳だけでなく、右脳も刺激されているということですね。

本書の対象は「小学校までは数学好きだったのにその後嫌いになった人」と「数学マニア」だそうです。簡単な本というよりは、数学のおもしろいアプローチの仕方を紹介して、びっくりするようなやり方、考え方で答を出してしまうという本です。

つまり、数学ができる人は考え方が違うといいたいのですが、原題はHow the other half thinks.です。the other half(あとの半分)というのを“数学ができる人”と訳したのでしょうか?そして日常のなんでもないところからの疑問の解決が、コンピューターなどさまざまな分野で応用されていることも教えてくれます。 

全部で8章ありますがそれぞれ興味深い内容です。特に第1章、円周率に関する記述は“感動”と言っても良いもので、しばらく本を閉じたほどです。ただ情けないことに白状すれば、私は8章のうち6つは理解し、「すごい!おもしろい!」と思えたのですが、残り2つは消化不良です。

2回読みましたがわかりませんでした。私が怠け者で、本文中何度も鉛筆と紙を用意して、「ちょっとやってみて下さい。そうすれば理解しやすくなります」と語りかけてくれているのに、それを無視したためですね(筆者にお詫びしたい)。

分からなかったのに薦めるな!と言われそうですが分かったところだけでも充分刺激的でした。おもしろくて、勢い余って、大胆にもプロ講師の集まりである、特訓教室の数学の先生方にまで、薦めてしまいました。また休日にじっくりチャレンジしたいと思っています。各章は以下の通りです。

第1章 針を投げたり、麺を投げたり
第2章 2点差がつけば勝ち
第3章 完全な三角形
第4章 スランプと絶好調
第5章 繰り返しのない列
第6章 得票を数える
第7章 無限を数える
第8章 そっくりさん
エピローグ 振り返ってみると
付録A 三角形について
付録B 双子の列をもう一度

http://tokkun.net/jump.htm

数学ができる人はこう考える―実践=数学的思考法

白揚社

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6 コメント

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私にも読めるでしょうか? (bucky)
2006-04-19 10:10:20
どこかで、数学に対する恐怖感が植え付けられたとしか思えないくらいの「数学苦手」です。でも、このところ目にする「美しい数学」論からすると、「テストの点数を取ること」から離れて見ると違って見えるのか・・・と、いう気もしてきました。書店の棚に手を伸ばすことなら出来そうですね。
無責任ですが (VIVA)
2006-04-19 10:22:14
本当なら、第1章だけでも読む価値があると思うのです。buckyさんは大学受験生じゃないですよね(笑)?受験生ならムリにでも薦めますが…。
読んでみます (ちー)
2006-04-24 15:08:32
面白そうですね!私は、父親が数学教授なのに算数が苦手で計算ができなくて、「算数」コンプレックス。「数学」のほうは好きなのになあ・・・。というわけで、とても興味をそそられました。読んでみます!
ちーさん (VIVA)
2006-04-24 17:29:28
お父様が数学教授でいらっしゃる!もしよろしければお父様にもご意見をうかがってみて下さい。でも駄本といわれたらどうしよう(笑)。コメントありがとうございました。
Unknown (ちー)
2006-04-24 21:34:47
よく考えれば、もう定年退職して、今は嘱託として週に何コマか講義しているだけなので、すでに“教授”ではないのでしたf(^^;>父

今日、Amazonで注文しました。手元に届くのが楽しみです(と言いつつ、読む予定の本が山積みな私ですけれど^^;)。自分が読み終わったら父にも読んでもらってみますね!
感激です (VIVA)
2006-04-25 15:37:27
ちーさんとお父様のプロの目で厳しく批評して下さい。

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