本を読もう!!VIVA読書!

【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

『「電池が切れるまで」の仲間たち』宮本雅史

2006年05月22日 | 絵本


下の詩をまずご覧下さい。ある小学生が書いた詩です。

「命」

命はとても大切だ
人間が生きるための電池みたいだ
でも電池はいつか切れる
命もいつかはなくなる
電池はすぐにとりかえられるけど
命はそう簡単にはとりかえられない
何年も何年も
月日がたってやっと
神様から与えられるものだ
命がないと人間は生きられない
でも
「命なんかいらない。」
と言って
命をむだにする人もいる
まだたくさん命がつかえるのに
そんな人を見ると悲しくなる
命は休むことなく働いているのに
だから、私は命が疲れたと言うまで
せいいっぱい生きよう


これを書いたのは宮越由貴奈ちゃん、当時小学校4年生。病院の中の勉強会で、電池の実験をしたことをもとに、退院後、学校の授業で書いたものだそうです。亡くなる4ヶ月前のことでした。

本書の副題は「子ども病院物語」 です。長野県立こども病院が舞台です。小さな子どもたちの闘病生活や、病院関係者の姿を描きます。子どものけなげな姿、親が、わが子の運命を受け入れていく心理描写、病院関係者の必死の治療の様子、すべてに心動かされます。

著者、宮本雅史氏の『真実無罪』 を読み、その丁寧な取材と真実に迫ろうとする意気込みに共感をし、他の宮本氏の著作をと探して読んだのが本書です。『真実無罪』 とはまったく分野は違うものの、やはり、しっかりしたドキュメンタリーで、大きな感動までもらいました。

つい先日も、現在、小児科医をしている私の教え子が、病院勤務の過酷さを話してくれました。医師として、責任の重さを自覚し、やる気も充分であるのに、医療体制はおそろしくみすぼらしいと…。そこからくる誤診の可能性まで、言及するものですから、「おいおい、がんばれよ」 と本書を紹介し励ましたのでした。

本書には、すべてふりがなも付いており、小学生でも読めます。いろいろなことを考えさせられる一冊です。お薦めします。


http://tokkun.net/jump.htm

「電池が切れるまで」の仲間たち―子ども病院物語

角川書店

詳  細



『「電池が切れるまで」の仲間たち』宮本雅史
講談社:152P:1260円




にほんブログ村 本ブログへ

『本』 ジャンルのランキング
コメント (4)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 床の間 | トップ | ブログランキング参加に関して… »
最近の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (はつきち)
2006-05-23 20:25:26
トラックバック、ありがとうございます。



心うたれる詩ですね。

なんだか、簡単に「あ~。つかれた・・・」

なんて、たまに思っちゃう自分が恥ずかしか

ったり。

命を大切に活かしていきたい!と身が引き締

まる思いがしました!
Unknown (いつ)
2006-05-23 20:54:52
トラックバックありがとうございました。

子どもが産まれるまでは、ただただ健康で産まれてきて欲しい。五体満足でうまれてきてさえくれれば、他には何も望まない・・・と思っていたはずなのに、今の自分は何て欲張りになっていたでしょうか。

反省する思いです。

初心に帰って、子どもに向き合いたいと思います・・・
Unknown (おだ)
2006-05-26 15:38:14
トラックバックありがとうございました。



以前は全てが子供の目線でした。

娘が生まれてからは親の目線になりました。

事件事故で子供が亡くなるたびに、親の気持ちになって悲しみを考えるようになりました。



子供に先立たれるほど辛い事はありません。

親御さんの気持ちを考えると胸が痛くなります。

娘さんが残したこの詩が多くの人の目にとまって命の大切さを考えてくれる人が増えれば親御さんも少しは救われるのではないでしょうか。
きびしく、美しい物語です。 (VIVA)
2006-05-26 21:08:28
はつきちさん:いつさん:おださん



コメントありがとうございます。

本当にこの本は忘れられません。この詩もそうですが、他にもがんばっている子どもたちや、親、看護士さんやお医者さんが全力で命を救おうとしています。自分がどれだけ恵まれて、甘えているか…。『電池が切れる』という表現は、なんともいえません。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。