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『青い月のバラード―獄中結婚から永訣まで』 加藤登紀子

2006年10月23日 | エッセイ
 

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昨日の記事 『日本共産党』にいただいたコメントに触発され、本書を取り上げてみます。

世代論は同じ時代に生まれた人々をひとくくりにしてしまうため、本質的な議論ではないという人も多いですし、結論や合意を得るのが容易ではありません。


例えば、我々が大学生の頃、新人類と呼ばれました。今、Wikipedia で調べてみますと、新人類の旗手と呼ばれている人々として、秋元康尾崎豊双羽黒光司石橋貴明、の各氏だそうです。

“お前はこれらと同じくくり”、と言われると、確かに『ちょっと待って、僕は違う!』と言いたくなります(笑)。あまり好きな人じゃないんです。選んだ人の“新人類”に対する悪意を感じます(笑)。


ただ、確かに指摘されると何となく時代の雰囲気が思い出されます。 そういうわけで、自分ではくくりを拒否するくせに、他の世代を理解しようとすると、くくりたくなるんですね。


本書の著者、加藤登紀子氏の夫は元学生運動のリーダー、全学連委員長の藤本氏です。新人類の上の世代ですね。その夫との出会いから永別までを加藤氏が赤裸々に語っています。

人気歌手であった加藤氏が、学生集会へのイベントとして参加を請われたのが最初の出会い。藤本氏は学生集会やデモで投石や乱闘をし、逮捕されてしまうものの、意を決して獄中結婚。時代の変化で、徐々に学生運動が下火になるものの、出所後さまざまな形での闘争を仕掛ける夫。


いちご白書をもう一度』、などが読んでいて思い出されます。戦い続け、家庭を顧みない夫で、片や芸能人、何度も離婚の危機を迎えますが、時に冷却期間をおき、時に徹底して話し合い、時代を経ながら、年を取りつつ絆が深まっていきます。 

藤本氏はやがて農業に生きがいを見出し、日本の農業を変えようとその後も精力的な運動を続け、忍び寄る病をものともせず、最後には参議院議員にまで立候補します。読む前の予想と異なり、藤本氏の詳しい思想変遷などは書かれていませんでしたが、“権力と戦う”ことにとりつかれているようです。


「農的幸福論」という思想を抱き、ガンにおかされても戦いをやめないのですが、最後に力尽き、病室で孫と再会した直後、「もういいだろう」という言葉を残して永眠します。大きな目標を掲げ、死の間際まで闘争し続けた一人の男のドラマでした。


読む前の、世代を感じるという目的とは、だいぶ違った読書になってしまいましたが、最後は実に感動的でした。


http://tokkun.net/jump.htm 


『青い月のバラード―獄中結婚から永訣まで』加藤登紀子
小学館:239P:1365円



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2 コメント

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世代という感覚 (bucky)
2006-10-23 15:09:54
団塊の世代の話もそうですが、確かに括られる事に違和感がありました。私も「新人類」と言われたVIVAさんと同世代ですが、そうなのかな~と思ったり、妙に納得できたり。

この藤本敏夫、加藤登紀子両氏のありかたって、少し上の世代には影響力があったんだろうな、と思います。普通の上司がかつて「藤本敏夫が死んだんだってな。」と感慨に耽っていた様子を思い出しました。

ところで、「オレ様化する子どもたち」読みました。リンクさせていただきました。いつもすみません。
buckyさん (VIVA)
2006-10-23 15:29:29
お~ようこそ!同志!(笑)



そうなんですよね。正直、私も“オトキさん”がこんな人生を送っていた方だとは、想像もしませんでした。知床旅情、百万本のバラですべてでしたから。



今、偶然、浪人生が4人いたので、『加藤登紀子知ってる?』『知床旅情知ってる?』と聞いてみましたが、いずれもNoでした。



知床旅情は聞いたことぐらいあるだろうと思って、“♪し~れ~と~こ~のみさきに~”とかテキトーに歌ってやったのですが、音程が違っていたのか『わかんないですよ~』といやな顔をされてしまいました(笑)。



読んでいただけたのですね。リンクもあわせてありがとうございます。

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