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『はじめて考えるときのように-「わかる」ための哲学的道案内』 野矢茂樹(文) 植田真(絵) 

2007年01月15日 | 教養

 

はじめて考えるときのように.jpg




大人の “絵本” であり “哲学書” です。 


“考える” とはどういうことかを、正面から問いかけるような意欲的な一冊で、一人の哲学者と一人の絵描きが、大人向きの絵本のように組み立てました。



野矢氏は数学者で、専門的な著作も多々ありますが、最も “一般的” なものとして、『論理トレーニング101題』 が私の好きな一冊で、このブログでも紹介しました。非常におもしろい本です。

本書も、おもむきはそれとはまったく異なりますが、一般読者向けの興味深い一冊です。


どういうわけか、日本の学問体系では、理系・文系と明確に分けられ、数学は理系の代表格、一方、哲学は文学部、つまりもっとも “文系的なところ” にたいてい入っています。とすると、生徒にとっては、数学と哲学は両極端のように感じますが、不思議なことに実は両者はとても似ています。


共通するのは、“考える” 学問。


ちょっと偉そうに言わせてもうと、受験勉強でも仕事でも人生でも、一番のポイントは、他人より、ほんの少しゆっくり “考える” 余裕があるかどうか、これが大きい。




まるで世界地図の右端と左端が、実際は “うしろ” でつながっているように、数学と哲学も見えないところでしっかりつながっています。



偉大な哲学者であるのと同時に数学者でもあるというのは、アリストテレスピタゴラスパスカルデカルトラッセルヴィトゲンシュタイン などたくさんいますね。


生徒によっては(大人も)、数学や哲学は、もっとも現実の社会と遠く、実践的ではなく、役立たないものとされてしまいますが、むしろ生きていくうえで、もっとも根本的な学問だとも言えます。


本書はその “考える” とはどういうことなのかを、中学生や高校生にも理解できる言葉と、シンプルな風景画で綴った本です。


ただし、手軽な本ではありません。何回も読んでいるうちに腑に落ちる、そんな感じです。


パスカルは「人間は考える葦である」と言い、考え抜いていたアルキメデスは「ヘウレーカ(わかった)」と叫んで風呂を飛び出した。“考えて、わかる” とは何か…身近な話題、単純な例をふんだんに用いてその意味を読者に問いかけます。


あふれるような情報の中で我々は一生懸命考えているつもりでも、実際は立ち止まっているだけのこと方が多く、考えて行動しているように見えても実は情報に踊らされていることがあるように思います。


要するに、へんな言い方ですが

【“考える”とは何かということを、じっくり考える絵本】 です。


文学部とりわけ哲学科などは不人気だと言われます。直接的に職業や資格に結びつかないものは敬遠されてしまうようですが、本当におもしろい学問はこういうものかもしれませんよ。


 あまり流行っていない“考えること”、その重要性がじわりと伝わってきます。受験生は受験が終わってから読んでくださいね。

 

 

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『はじめて考えるときのように』 野矢茂樹/文 植田真/絵
PHP研究所:167P:1628円 (文庫本も同じ表紙で出ています。650円)

 

はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内

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8 コメント

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おはようございます (bucky)
2007-01-16 10:15:41
”考える”って本当に大事なことだと思います(いまだにそれが出来ていない、と反省している日々なので)。でも、それが具体的にどういう事であるのかわかりにくいのも確か。大人でも上手く説明できる人は少ないのでは?と思います。
必要なことを学習した上で、この”考える”時間を十分に取れるようにするのがゆとり教育、と思わないでもないですね。
buckyさん (VIVA)
2007-01-16 10:40:47
おはようございます!

考えるって、何でしょうね。本書の内容は絵本で全然違うのですが…、勝手にまとめてしまうと

1・問題は何かをまず明確にすること、本当にそれが問題なのか、なぜ問題になるのかと…、なっとくできてはじめて問題になる。

2・徹底的に論理的に考える。本当にそれ論理的というまで。自分の直感を取り払って、自分と違っているものにまで身を任せるほど考える。

3・言葉を鍛える。言葉で考えるから。

4・問題や思い付きを頭の外に出してみる。大きな紙などに書いてみる。ずっと眺める。ずっと頭においておくために。

5・話しあう。アウトプットすることで自分の考えを整理せざるを得ない。それができるし、人に意見と比べて、修正、新しいものを得る。

何かこう書いちゃうと、単純なんですがね。大筋はこんなものだと思いますよ。今度ゆっくり一緒に話し合いましょう!
哲学のススメ (ysbee)
2007-01-16 14:42:48
今日のは本当に「考へるヒント」を与えてくれる本のようで、
こういう本を勧められた生徒さんは幸せ者だな、と思います。
私もいつも「考へるにゅーず」を目標にブログを書いてます。

今日のような短絡社会では、一瞬でも立ち止まって考えれば
見えてくる事が随分あり、それを見過ごしているのは、
あまりにも効率主義的な価値観が主流になっていて
時代のスピードに流されているからでしょう。

効率教育のエッセンスのような予備校、
その先生であるVIVAさんが「哲学」をすすめて下さるのは
うれしい意外性の発見で、頼もしい限りです。(いつも。)
ysbeeさん (VIVA)
2007-01-16 16:15:56
いや、まさにおっしゃるとおり!効率主義的に考えて良いところとそうじゃないところとある気がするんですが、線引きは人の価値観によって大きく異なりますよね。

これまで取り上げた哲学“的”な本を拾ってみました。

『14歳からの哲学』
『4コマ哲学教室』
『不自由論』
『街場の現代思想』
『人生を変える3分間の物語』
『教養としての死を考える』
『なぜ人を殺してはいけないのか』

結構読みやすいものが中心です。一番下以外はすべてお薦めできます。

(いつも。)が付け足しのような、ysbeeさんの優しさのような、とても嬉しかったです(笑)。(いつも。)
Unknown (雨)
2007-01-16 18:58:07
VIVAさん、コメント、ありがとうございます。スットコ、面白いですね。警察が絡むと興奮する先生、爆笑しました。今度、VIVAさんとリングスへ一緒に是非(笑)。よろしくです。
雨さん (VIVA)
2007-01-16 21:33:40
いや、今日の記事は良かったですよ。え~リングス行きたいなぁ~。入試が終わったら浪人生連れて…、ってまだ未成年か。

仕事頑張って下さい!

あと本も教えてくださいね。
Unknown (milesta)
2007-01-16 21:53:31
私はここ数年、考えることや哲学って面白いことなんだなぁ・・・と気づき始めました。

いろんな方の本を読んでいると、哲学を専攻されていた方は、歴史でも政治でも物事の本質を捉えることがお上手だと感じます。
若い頃は、哲学って理屈っぽいとか胡散臭いなどと思っていたけど、大間違いでした。
milestaさん (VIVA)
2007-01-16 23:14:49
私も同じです。哲学が何の役に立つのかさっぱり分からなかったし、死とは、幸福とはというのは、暇な人がやることだと勘違いしておりました(笑)。

哲学に興味を持つようになったのは、高校の倫理社会の授業でしょうか。でも実際、本を読んでみると難解な言葉が並んでいて、全然進みませんでした。

でもラッセルの英文は良かったです。かつてはよく入試に出されました。英文の方が、日本語の哲学書よりずっと分かりやすかったですね。

“無”より、nothing 、“自我”より self ですね。

うちの塾にも哲学科の先生が何名かおりますが、やはりおもしろいんですよ、話が。で、数学ももちろんすごくできますね。

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