おうさまのみみはロバのみみ

「王さまの耳はロバの耳!」のように、言いたいけどいえないことを話します。

それって“いや~なカンジ”

2007年08月21日 09時41分19秒 | 仕事
「おのうさんの実家って、郵便局の並びの家よね」

加藤さんが唐突に言う。

加藤さんから私のことについて聞かれたことがなかったので隠すつもりもないけど自分のことについて話してはいなかった。
なのに、なぜ知っているのだろう?

「なんで、知ってるの?誰に聞いたの??」

「え、ちょっとある人から」

「“ある人”って?」

「うふふ・・・」

狭い世間だ。どこかではつながってはいると思う。
でも、自分が話していないことを他人が知っている、それも『知ってるのよ』と意味ありげに面と向かって言われるのは気持ちいいものではない。
『○○さんから聞いたのよ」などと言われれば、『ああ~あの人』『どういうつながり?』と話が広がり弾むはず。
彼女は、誰から聞いたか具体名を挙げずかえっていや~な雰囲気に。
しかも、私の家ではなく“実家”を知っているという。だから何だ!
別に何かを実家周りで言われても私はやましい事は何もないので勝手にどうぞ。という気持ちになる。
内緒にするほどの話でもあるまいに。

私は、加藤さんが入ってくる前に課長から採用した人は「こういう人」と履歴書をみせられ、ちらりと目を通した。そういう情報は、第3者にしゃべるものでもないし、課長も信用してくれているから見せたと思っている。

以前ハケンで勤めた会社で、私の履歴書が回覧されたことを知りものすごく腹が立ったことがある。しかも、ハケンは、基本的には履歴書というものを派遣会社から派遣先の会社には出さないことになっているのに、派遣先のたっての希望で私の履歴書を渡したのだ。その事情は仕方ないかもしれないが、履歴書を回覧するなんて非常識そのもの。あの頃は、ハケンはまだ一般的じゃなく興味本位だったのかもしれないが、せめて「履歴書をみた」「回覧した」と私に告げなければ私自身は気づかずいやな思いをしなくて済んだはず。
そのような経緯があり、私は、本人に関することは、例え事前に知っていることでも当の本人の口から聞くことにしている。本人も自分がその人に直接話したと思えれば私が、ハケンで味わったようないやな気分はしないと思っているからだ。

自分が明かさないことを知らない間に他人が知っているという恐ろしさ。
加藤さんっていう人は・・・

会社にやってくる人ウオッチング

2007年07月24日 10時22分08秒 | 仕事
ここにはいろいろな業者の方が出入りする。
その中で一番キライな業者、というか営業マン。
パソコンと周辺機器などを主にお願いする事務機器業者。この会社自体は悪くない。ただ、営業マンが気に入らない。何がキライって、極端なほどのバカ丁寧の平身低頭ぶり。『営業マンは、いつも腰を低く』しているのがプロの営業マン信じて疑わない自己満足タイプだ。3年も付き合っている、いや、うちの担当なのに同じスタンスでやってくる。毎日来るけど、毎日買いたいものがあるはずもなく、
午後いつものようにやってきた。
彼は、サーフィンをやるらしいけど本当のところはわからない。
「焼けたね、どこの海行ったの?」と私が社交辞令で言うと、
「おのうさんだけです、気がついてくれるのは」と目をキラキラさせる。
おえっ、失敗した。聞いて欲しいことを聞いてあげてしまった。
そして、自分の話をするだけして帰る。
「ここにくるとなんだかゆっくりしちゃうんですよね」
ゆっくりされると仕事できないんだけど。

あとは、出世欲が強いこと。それも悪くはないことだけど。
社長に期待されている話で、将来は会社の中枢になってもらうと言われた話しや7月に「課長に昇進したので責任感がいっぱいです」と社外の人にはどうでもいいことを話す。

そして、会社内特に女の子への態度が良くないこと。
会社との電話のやりとりの口調を聞いていると明らかに女の子、アシスタントや自分より立場が下の人に対する態度が横柄であること。
ある時、納品が遅い品物があり、事務所にに来たとき尋ねると
「申し訳ございません、すぐにお調べいたします」
とすぐにケイタイで会社に
  「今からいう品番調べて!」
と、前置きせずいかにも偉そうな言い方。電話に出たのはアシスタントの女の子のようだ。
  「倉庫にきてれば○○に出しておくだろ、フツー」
  「あー、いいわ。すぐとりに行くから、すぐ用意して」
と電話を切り
「申し訳ございません。メーカーからは届いているようなのですが、アシスタントの手違いで準備がされていませんでした。早速、会社に戻りまして納品に伺います。」
とコロッと態度が変わる。
たぶん、会社の女の子達からの評判は良くないだろうなと思いつつ、Iさん(さっきの電話の相手のアシスタント)コイツに会社でこっぴどく怒られるんだろうと気の毒になってしまった。
この人は、いつも自分がミスをしたと被ることはない。そんなもろもろの事情分かるのに。『騙せた、さすがオレは営業のプロ』と思い込んでいるところが呆れる。


後日・・

アシスタントのIさんがこの営業マンの担当を外れて他の営業マンの担当となったと聞いた後、問い合わせの電話をこの会社にかけたときにIさんが出た。
用件を話した後、
「○○さんの担当じゃなくなったんだって」
「はい」
「よかったね」
「・・・はい
にっこり笑顔が電話の向こうで見え、Iさんが『あっ、分かってたんだ』と気持ちが通じた一瞬だった。

そんな人いません

2007年07月23日 12時24分18秒 | 仕事
「そんな人いません」

ガチャンと受話器を置いた加藤さん。

誰から電話だったんだろう。
それにしても、そういう言い方は仕事では使わない。セールスの電話がしつこいときに頭きて使うことはあるだろう。



「おのうさんは、ベテラン だからいいよね」

この頃、何度も繰り返される皮肉交じりにも受け取れる加藤さんの言葉にうんざりしている。
何を持ってベテランと言っているかというと、
1.会社の社員の名前や所属名称を全部知っていること。
2.会社の役職者とも世間話ができる。
3.出入りの業者が、まず私に挨拶し、いろいろ話をしていくこと。

みな、用件を私に聞くので、「おのうさんばかりに頼って私には誰もこない」と嫉妬しているんだろう。
でも、よくよく考えれば分かりそうなものだ。あなたよりは、この会社で長く働いているのだから知っていて当然。
長年働いていれば、いくら覚えが悪くても人の名前は覚えてしまうし、長く付き合っていれば仕事の話以外の話題も自然にできる。人と人との信頼関係は、長い間に築き上げたものだ。逆に言えば、入社してホンの数ヶ月の人に同じようにバリバリ仕事こなされて、会社の人たちともコミュニケーションも同じようにできたら怖い。私の存在価値も危うくなってしまうではないか。

元々、加藤さんは、「聞く」「教えてもらう」ということがいやな様だ。
前の職場では長く働いていて頼られていたようなので、教えることや、聞かれることはあっても、その反対はなかったようだ。
「週5日働いて欲しいって言われたんだけどぉ、1日くらい休まないと年だからつらいのよ、だから、皆(パートさん)は、5日働いていたけど、私だけは4日にしてもらえてたの~」
とわがままも通っていたようだ。でも、そういう要求が通ってしまうって、普通の会社では在り得ない。
でも、会社が違えば同じようにはいかないのは当たり前で、その会社のやり方に自分が合わせるしかないのだ。が、そういう部分が、彼女には納得できないらしい。
「自分のやり方にあわせてもらえるのが当然のハズ」と。

そりゃあ、私だっていろいろな会社で働いたから「前の会社はよかった」とか「前の会社のやり方はこうだったな」とおもうことはある。けれど、それは、なるべく口にしないようにしている。職場の人に、前の会社の話や自慢話をしたところで参考になるどころか疎まれるだけだ。


話はそれるけど、
子どもが入学して初めてのPTA総会で校長先生の話に感銘を受けた。
「教員をしているといろいろな学校へ行くが、私はいつもこう思っている、(配属された)“今”の学校が“一番”素晴らしいと。学校の比較はできるが、子ども達は比べられない。今の学校が一番良いと思うことで前の学校の先入観で見えないその学校のよさ、子ども達の良さが見えてきて“今”が一番良いと思えるのです。」
と。
これは、自分の仕事でも言える事だなと真面目にストレートに私の心に入ってきたのだ。「どうせ校長先生の話なんて」って思っていたが、しばらく『偉い人の話』ということにご無沙汰だった私に新鮮な感動を与えてくれたのだった。大げさかもしれないが。


話は戻り、元々聞くのがきらいな加藤さんは、電話の相手に冒頭のような言葉を投げかけた。

「誰だったの?」

「『Sさんいますか』だって~、だから、『いません』って言いました」
と自信たっぷりの言い方で悪びれる様子もない。

確かにここには、加藤さんと私しかいないので、Sさんはいない。間違ってはいない。
が、本社のSさんじゃないかな~。よく間違ってかかってくるし、かける相手は同じ会社なんだから部署が違うとか思い至らない人もいるよね。

仕事なんだから取り次ぐとか、電話番号を伝える、分からない場合は、「ちょっとお待ち下さい」と調べるなり、私に『聞く』という方法がある。
意地でも自分で処理したかったのか、“できる”ところを誇示したかったのか。

加藤さん、私よりは長く生きているんだから職種に関係のないことは臨機応変にできそうだが、そういう心遣いもできないのかとさらに幻滅した。

あ~あ~、それにしても電話の相手の人はその後、どうしたのだろう。そちらの方が気がかりだった。


素敵な女性とは

2007年07月19日 08時14分53秒 | 仕事
気にしだすと、今まで、気にも留めなかったことが耳に入って気になる。

加藤さんのキーボードをたたく『音』
コピーをとる時、ふたの開閉の『音』
ドアの開け閉めの『音』
ヒールの響く『音』

・・・・・・・・・・

キーボードを打つ時、加藤さんは、ものすごく力強くたたく。打つのでなく、『たたく』。特に、最後のenterキーは、一段と大きな音なのですごく耳につく。
キーボードの打ち方は、人それぞれだろうが、音を立てて軽やかに打てると満足感があるのも何となく理解できる。が、程度というものがあるのではないだろうか。たぶん自分では気づいていないのだろうけど。

コピーをとる時、ふたを開き、閉じるときに『バタン』と大きな音を立てて閉める。たくさんコピーをとるとき、何度も何度も繰り返されるとやはり耳につく。
あまり毎回なので、遠まわしに言ってみた。
「加藤さん、怒ってる?」
怒ったとき、物に当たることは私も結構やってしまう。
「えっ、なんで??」
「・・・・・」
「あんまり大きい音をたてて閉めるから怒ってるのかなと思って・・・」
「えっ、ぜんぜん」
と気にする様子も、自分が立てている音にも気づかない様子。また同じ調子で、『バタン、バタン、バタン』とやっている。
あ、この人、遠まわしに言っても気づかない人なんだ。
「いや~、そのふた、閉めるとき、手を添えるだけで自然に閉まるよ。そうすれば、大きい音でないから。無理に閉じなくても大丈夫だよ」
「音、大きい??」
その後、1度音は、優しく閉じることができたようだが・・・
あきらめた・・・


ドアを閉める時、思いっきり閉める。行儀がいいとはいえないが、後ろ手に閉めるから故意ではなさそうだ。
よそのテナントの方が覗きに来て、
「ドアの音すごく大きくない!?」
と加藤さんに聞いていたが
「えっ、ぜ~んぜん気がつかなかった」
と、真面目に答えていた。
私は、その方と目を合わせてどう言えばいいのか分からず固まってしまった。
気がつかないのか、集中力が素晴らしいのか?
彼女の行動に委ねることはできないと判断できたので、ドアの調整をやることにした。ドアを開けて閉まる時に、ゆっくりと閉まるようドア上にあるアーム部分をドライバーで調整した。
彼女を変えるのは難しいけど、モノなら変えられるもんね。


闊歩するヒール。東京の『オフィス』ならかっこいいかもしれないけど、ここでは、耳障りに感じてしまう。


加藤さんは、裕福な家庭に育ち、性格もサッパリ(しすぎている気はするが)ブランドの服を着て『お嬢様』のだったようだが、好感が持てないのはどうしてだろうと考えてみた。
お金持ちにしては、上品さが感じられないからだ

パリスヒルトン や 参議院選に出馬した元アナウンサー○○さんといい、お金持ちであることや優秀であるとか綺麗に飾った外見をみても女性としてステキ!『羨ましい』と感じられないのは、品が感じられないから。
品というのは、その人に生まれながらに備わっているものでそれこそ、お金では手に入れることのできないものなのだ。外見は、お金でいかようにも変えられるが、品というものだけは手に入らないので、品の感じられる人というのは、素直に素敵な女性だなと感じられるものだ。

公務員はみんなお上なの?

2007年07月18日 08時26分00秒 | 仕事
公務員の方、または、公務員を経験した人は

自分を「貴族階級と勘違いしてるんじゃないですか」

加藤さんの言い方、態度、仕事姿勢について一言で言い表す言葉。

修一狼さん のブログで jinmuさんがコメントしていた言葉がピピッときました!

私の考える公務員って職種が違うだけで人間としては何等変わらない。
普通のごく一般的な人のなかで、その公務員になったとたん、「私は、特別」と勘違いしてしまう人がいるようだ。そう、貴族階級にでも入ったように、自分は一般の人とは違うんだと思い、勘違いはさらに加速し、「下々の者とは合わないわ」

加藤さんに限らず、勘違いの公務員は身近に見ることができますね。
そういうところにいると「そうかな」って染まっていくのかもしれない。

そもそも仕事ってお金をもらっているのだからその分の働きはしなくてはいけない。
また、会社に入ってくるお金は、元は、営業の人たちが稼いできてくれるもの。さらにそれが会社に利益をもたらしそのお金によって我々の賃金が払われていると思えば、営業の人たちに感謝する気持ちがうまれる。
逆に営業側では、事務がきちんと書類をつくり下準備とフォローをするからこそ仕事が完結できると思えば円滑に仕事を進められるというもの。
ねぎらいの言葉をかけたり、仕事がやりやすくするのも我々事務の仕事だと思う。

加藤さんには、公務員のような意識である『仕事をしてあげている』というどこか上からモノを言っている気持ちが強くあるように思う。それが貴族階級と勘違いしていると表せるいうことだ。
が、加藤さんにそういうことを話しても分からないだろうし、正しく加藤さんを教育しなおしてあげるメリットが何一つないからそんな余計なことはしない。
長く培った根性と性格は他人にとやかく言われたところでそう簡単には治らない。

どうせ、Ⅲ種でしょ

2007年07月13日 08時20分08秒 | 仕事
加藤さんは、自分の話はよくする。

1.だんなさんの話し。
(二人で温泉に行くことや子どもの躾には厳しいこと、頼れること)
2.優秀なお子さんの話し。
(必ず優秀であることを匂わせる話し振りをつけ加えるところが何か刺さる気がして聞いている)
3.有名なお友達がいる話。
(普通には入れないレストランにその人となら入れるとか)

でも、未だに私のことは聞かれたことがない。
例えば、「お子さんいくつ?何人?」「どこに住んでるの?」「どこから来てるの?」など自然に聞きたくなる項目だ。
聞かれたことがないので私に興味もないのだろうから自分から話すこともなかった。

加藤さんは、結婚する前は、公務員だったという。だんなさんも公務員。職場結婚ね。加藤さんの年代の女性は仕事はしても『腰掛け』気分という時代の最盛期だった。これは、想像だが時代の波に乗りOLとしてもてはやされ、仕事をすることの意義など考えず、自覚せず寿退社。という昔は普通であった女性の道を歩んでこられたと思う。


加藤さんの話によると、公務員同士でも第三種である公務員はバカにされているようだ。
理由は、Ⅲ種は、“高卒”だから。

「誰だってできる仕事じゃん」

そういうことだそうだ。

仕事や人間性で判断するのではなく、まず、学歴だけで優劣を決め付ける公務員体質が、加藤さんが人との付き合いをする中にも現れているような気がした。

公務員がすべて悪いわけではないが、ぬるま湯に浸かっているとそういう体質が染み付いてしまういい例だ。
社保庁改革なんて、「公務員には到底無理」なのは違った意味合いからも見えてるようだ。

まずくはないね

2007年07月10日 08時28分10秒 | 仕事
「まずくはないね」

普通そういう言い方するかな?

グルメな加藤さんをこの辺りで人気のパスタ店のランチに連れて行った時に一口食べた加藤さんの一言。

リニューアルしてから安い(ランチ600円)し「おいしい」と評判になった店だ。若い子や主婦もやってくる。注文を受けてから茹でるのでこの辺にしては結構おいしいと思っていた。
東京あたりならもっとおしゃれなお店はあるだろうが、会社から近くて安くて量もありおいしいなら私はコレで満足。

が、一言で捨てられた。

お口に合わなかったのね。

おいしくないというにしても何となく言葉が素直に取れないのは、私がいけないのか、加藤さんの言い方が悪いのか分からなくなってきた。

これって、『賄賂』

2007年06月25日 08時00分33秒 | 仕事
「おのうさん、K川商事から賄賂をもらっているんだって?」

「はぁ~??」

本社の経理担当のMさんとの会話。

良く話を聞いてみると・・・・
加藤さんが、Mさんに言ったらしい。

先日のこと。
文房具を納品してくれるK川商事の営業マンSさん。若いのにめずらしく『いまどきの若者』ではなく真面目な子だ。新人の時からかわいがって(!?)いるし、彼女のことや家族のことも良く話してプチ人生相談(唯一私が偉そうに出来る瞬間)もしている関係だ。
注文したものを届けてくれた時
「あ、おのうさん、これ、おこさんにどうぞ」
とキャラクターのお面をくれた。
「タバコをカートンで買ったらおまけについてきたんだけどさすがにオレにはいらないし、おのうさんのお子さん、このキャラクターなら喜ぶかと思って・・」
「わー、ありがとう。きっと、喜ぶわ」
この時、私も彼もこの程度の品物で損得勘定のようなものは働いていないと思うし、額面どおりの言葉と受け取り、言葉も返したつもり。

これを加藤さんは『賄賂』と解釈したというのだ。
賄賂っていうのは、大きな仕事を取りたいもしくは、うまく取り計らってもらいたい企業が政治家に金を贈るということなのだと思っていたが。
しかし、これを『賄賂』と受け取る加藤さんは飛躍しすぎではないか?
賄賂にしてはずいぶんかわいい贈り物だ。この品で、手が後ろに回ったら「○○に行ってきたの、お土産どうぞ」も賄賂なの??
そもそも、私に賄賂を贈ってもボールペン5本しかいらないけど1ダース頼もうかしらくらいのレベルで何のメリットもないのは誰がどうみてもわかる。

品物の大小じゃなく、加藤さんは自分はもらえなかったと悔しかったのかもしれないと、配慮を欠いたなと少しだけ反省した。

が、しかし、それよりも加藤さんが何のつながりもない本社のMさんと結構仲良しになっていることが大きな驚きだった。
さすが、加藤さん「友達作り」のために会社に入っただけのことはある。
そういう能力の高さに感心した。

まだ慣れないからね

2007年06月22日 08時14分41秒 | 仕事
「まだ慣れないからね~」

加藤さんが分からないこと、失敗した時に使う言葉です。
入社して3ヶ月が経とうとしてしているのにです。

新卒新入社員なら「ま、3ヶ月は研修期間」ということで大目に見ますが、中途採用は既に社会人としてもまれているはずで即戦力になることが第一条件であり、自分もそのように自覚している。

しかし、そもそも「まだ慣れないからね」のセリフは、慣れない人が言う言葉ではなく、周りの人がその人をフォローするため、慰めるために使う言葉ではないかと思うのは私だけなのでしょうか?

腱鞘炎の原因

2007年06月21日 08時01分44秒 | 仕事
それは、新しいパートさんが入って一ヶ月がもうすぐ経とうとする頃だった。

加藤さんが右手首に包帯、首から肩に湿布という姿で現れた。
「ど、どうしたんですか?」
「腱鞘炎になっちゃって・・・」
「テニスか何か??」

「ううん、キーボードの叩きすぎ。パソコンのやりすぎね」

はっ??  そんなに仕事してないじゃない!

その程度のパソコン操作で腱鞘炎になるとは今までタイピングをどのくらいやっていたかわかるというものだ。

こばちゃんからも教えられたが、社会保険庁の職員の1日のタイピングは5000タッチ以内と決められているそうだ。
「5000字か」と思ってしまった私はバカだった。
5000タッチとは、キーボードをたたく回数で、ローマ字入力なら、例えば「か」と打つのにkaと2回、1文字打つのに2回はキーボードを打つ。単純に「変換キー」を押すことを考えなければ5000文字ではなく2500文字ということになり、「し」「つ」などに至っては、本人の癖もあるだろうが、shi,tsuと打てば3文字になる。単語単語で変換される方は、1タッチずつ余計になるので実際の文字数でみると2000字くらい。ちょっとピンと来ないが、400字詰 原稿用紙 に換算すれば5枚程度というところだろうか。
でも、そもそもタッチ数を計算してパソコンを使うことなど考えたこともない。
合理的に仕事をすることを違った方向で考えるとは、さすが役人。姑息な考えだ。

彼女の前の職場でもそうだったのかもしれないと思った。



話は戻って・・
数日前に課長から倉庫の在庫管理をいいつけられた加藤さん。
「在庫表は、書式があるわけではないから好きなように作っていいよ」と在庫表を好きに作成するよう指示を受けたようだ。合わせて会議のお知らせの文書も作っておいてくれと。
「大丈夫です。」
と自信満々に答えていた。
ネットのキーボード使いが初日から素晴らしい指の動きだったので、文書くらいはお手の物だろうと思っていた。

「あー、ひらがなのヤツがなくなっちゃった」
みて見ると、
言語バーがトレイにしまわれているだけ。
「あらっ」
「もう~」とひとりごとを大きな声で言いながら
「ベタ打ちは得意なんだけど」
などと言っている。
新規作成でまっさらなところから文書を作ったことがなかったらしい。前の職場では、専用のソフトに数字と文字だけを入れればいいだけのようなシステムであったようだ。

彼女はネットで情報を収集したり、メール、チャット、その他彼女がやっていうのはなんていうのか分からないけど。そういうことでパソコンを使うのは得意なので、「パソコンは得意!」と思い込んでいるようだ。
一般的にWordやExcelは、今や使えて当たり前なので、仕事でパソコンが得意というのは、その他のソフトをかなり使いこなせることをいう、とおもう。
ま、出来なければ使えるようになるよう覚えればいいのだ。使いこなしたソフトでもバージョンが上がれば使える機能が増え、操作もかわったりするので常に勉強しなければ使えないのだから。

出来ないなら素直に「出来ない」っていえばいい。でも、彼女のプライドが許さないんだろうな。

その仕事だけで朝から夕方まで3日間費やした。
一応心配なので、
「課長に頼まれた書類どうなった?」
「課長にメールで送りました」
「そう・・・課長に送る前に私に見せて欲しかったな」

「なんで、おのうさんに見せなくちゃいけないんですか!私が課長に頼まれた仕事なのに!」

とえらい剣幕で言われてしまった。

年齢はベテランさんかもしれないけど4月に入ったばかりよね。同じような書類を作るにも宛先の表記の位置、仕方など会社にはそれぞれのフォームがある。入って1ヶ月で全てを把握できていないからまだ任せられない。
普通なら初めて提出する書類に不備がないか確認する意味でも「これでいいかな」とだれかに確認を求めたいと思うのが自然だと思うのだが。

その時は、ムカッとしてやり過ごしたが、たぶんこのようなやりとりもお互い意思疎通が図れていれば、どちらも「ムッ」とせずに「あらそう」で終わると思われる。

よし、明日から柔らかくなろう!
やっぱりコミュニケーションは大切だ。