ときわの広場

ときわ動物病院のコミュニティ。診療のお話やしつけ教室の様子など、ざっくばらんに綴っています。

エキゾチックアニマル診療科14  コザクラインコの血尿(重金属中毒)

2015-11-02 14:30:12 | 院長のつぶやき
こんにちは、岡村です
愛情豊かなコザクラインコさん。
血尿をしているとのことで来院されました
写真のように赤い尿があればすぐに病院に連れて行ってあげてください。



なんとか元気になってくれるためには、
泌尿器系疾患や中毒、生殖器疾患など様々な疾患を鑑別し正しく治療する必要があります。
血液検査やエックス線検査の結果、
重金属中毒と診断し、
キレート剤といわれる薬を用いて治療をしてくこととなりました。
重金属中毒では鉛や亜鉛、銅などが体に入ってしまい障害を及ぼします
またこれらを用いている合金にも注意が必要でしょう。
病態は貧血のほか腎障害、肝障害をおよぼし、
けいれんや脚麻痺などの神経症状や血液にも変化がみられます。



とにかく、進行も早く立ち上がれなくなるなど、かなりしんどい状況になり、残念ながら命のリスクも伴います。
この後、血尿も治まりなんとか一命はとりとめましたが、
脚麻痺は残り、現在も治療と看護を頑張っています


日本の室内で飼育しているのに、なぜ重金属中毒?と思われるかもしれません
ですが、そこが盲点で、室内にも危険があります。
銃弾に重金属が使われていることは有名ですが、日本の家庭ではこれは非日常的です。
意外に日常的に潜んでいる重金属は、
ゴルフボール、ゴルフクラブのヘッド、重めのインテリア、
網戸などの金網や器、釣り道具やカーテンのおもり、鋼線や電線、カナダワシ、
塗料、コインなどです。
愛鳥家のみなさんも一度、室内をチェックしてみてください

美しいさえずりや色調を鳥かご内のみで楽しむというよりも、
コザクラインコやセキセイインコ、オカメインコなどは
愛玩動物として室内で自由に飛ばす時間を作ってあげて触れあっていることが多いため、
上記のようなものを興味ふかくかじっているうちに体内にいれてしまうのでしょう
こういった異物はソノウを刺激し、ソノウ鬱滞や炎症をおこし、
よりいっそう食欲回復を難しくさせます。

また重金属中毒は鳥に限ったことではありません。
ウサギさんでも報告がありますし、実際に診療にあたったこともあります
体格の小さな動物では体重あたりの摂取量が増えるため、中毒になりやすく発症しやすいのです。
もちろん、わんちゃんや猫ちゃんも注意が必要です。
動物たちには、齧ってもよいものなのかどうかは、なかなかわかりません。
室内を自由にさせるなら、取り返しのつかないことになる前に
危険なものがないかどうか、人が管理してあげてください
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