包丁のトギノン ブログ

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抗菌について6(豆知識)

2011-07-26 | 抗菌について
抗菌について6(豆知識)
今回は抗菌について豆情報?です。

今までに述べた抗菌技術は様々なところで実用化されています。

まず、歯。
歯には金歯や銀歯が治療として用いられることがあります。
これは人体に安全であることと強度の問題から採用されているようです。(銅はやわらかすぎ、変色が激しいので敬遠されているが...)
もっとも、銀歯も最近は薬や食品によっては変質する恐れがあるとして採用されなくなってきたみたいです。
代わりにセラミックやチタンのものが広まってきました。

靴下などの抗菌製品。
靴下などの雑菌・においをおさえるものとして銅が繊維に練りこまれています。
薬品が練り込まれているものもありますが安全面から銅入りのものが市場のほとんどを占めています。

寺院等の銅瓦や水がめ。
雨によって金属が腐食を免れる目的と藻が生えないようにするため。
銅自体は変色しますが藻が生えないのでかび難く湿気も防げるためのようです。

病院や学校施設のドアノブや階段手すりなど。
現代ではあまり見なくなりましたが、昔の施設ではドアノブなどに「真鍮」を使用していました。
真鍮は亜鉛と銅の合金。手が触れる部位にはこれらの金属で覆うことで菌の繁殖を防止していたと病院関係者から教えていただいたことがあります。

銀食器や銀スプーン。
ヨーロッパで中世に流行しましたが、元は抗菌というより財産的価値が高かった。
また、そのころ貴族の間では暗殺(毒)が多かったため銀食器が流行したといわれています。
(銀食器は酸化還元が激しいため毒物が触れると変色した。これにより毒の有無を確認できるため重宝されたという説も)
銀食器が黒ずむのは抗菌効果の表れで、異物が付着したりして酸化するから黒くなるんですね。

そういえば、TVなどで金のトイレなど紹介されることがあったと思いますが、実はかなり抗菌としては実用的なのかもしれませんね。

また、一部の植物には「フィトンチッド」という抗菌作用があります。
語源はロシア語でフィトン(植物)、チッド(殺)をあわせたものからきています。
緑茶のカテキン、ヒノキのヒノキチオールなどもこれらに属するものだといわれています。
ヒノキのまな板や風呂桶、お茶を用いたうがい殺菌、お茶の葉を使った抗菌ベンチなどの樹脂製品などが有名ですね。

そうそう、樹脂に銀系の抗菌剤を入れたものがありますが、使用しても特段変色しないので本当に抗菌効果があるのかわかりません。
本来なら、金属系のものは金を除いて変色するほど抗菌効果が高いはずなんですが....酸化還元作用などの効果ではないのか??
イオン系なら霧や水蒸気レベルのものがないとほとんど効果ないはずだが???それ以外は補助的にしか効果が無いとおもったが。
今度、じっくり調べてみます。保留ですね。

まだまだ沢山ありますが、こうやって述べていくと抗菌製品には様々なものがあります。
それにしても先人の知恵というか昔の人はすごいです。経験というか理にかなったものは昔からあるものなんですね。

総論として、抗菌効果をうたう製品に科学的根拠があるのかが、購入や使用する前提において知識が必要になってきます。
海外製品(一部の国産品でも)を悪う言うつもりは無いですが、薬品や有害物質が混入されていることもありますし、注意が必要かもしれませんね。

ここで手前味噌の告知ですが、わが社の「トギノン エコフレンドリー」は唯一無比の抗菌効果のある包丁です。
切った食品に雑菌が繁殖しにくいよう抗菌効果のある刃を採用しています。
原理は銅を挟み込んだ特殊21層抗菌鋼材によって雑菌の繁殖を抑えます。
開発の背景には以前、「O-157」が流行したため抗菌効果のある包丁を開発できないかというものでした。
試行錯誤の上この包丁が出来ました。
金・銀は融点が低すぎるため熱処理が必要となる刃物鋼材には適してませんでした。
そのため水道管、お酒の蒸留器に使われ古来から実績のある銅を用いることとなりました。
抗菌効果が現れると変色します。以前お伝えしたように
「銅も10円玉のように小豆色になったり緑青が付着する。
(銅の金属塩:緑青は1984年に厚生省{現在:厚生労働省}の判断基準で、③普通物と判断され無害に等しいと公式見解が発表されました。また口から人体に入っても分解吸収されることはなく、そのまま排泄されるので安全とのこと。)
つまり、変色こそが抗菌効果の現れということになります。
変色を取り除くのには「クエン酸+ナトリウム」が有効で、「梅干」や「レモンに塩」などで用意に元の輝きを取り戻し抗菌効果も復活。磨いた後は水またはお湯で洗い流し乾拭きの簡単お手入れ。」

人体に安全であることを第一に考えた結果なのです。
トギノンエコフレンドリー もっと詳しく

ご興味のある方はお問い合わせくださいませ。


長くなってきましたので今回はこのあたりで。
次回は刃物の切れ味について述べます。それでは。