わたしが見た「かがわ」~数字から~

生まれも育ちも香川県ではない私が、数年香川県に住んでみて感じたことを、特にテーマを設けず、自由に書き綴っていきたい。。。

【3施設】~香川県内の公営ギャンブル数~

2005-06-13 18:50:10 | Weblog

○香川県には、現在公営ギャンブルが高松競輪・丸亀競艇・観音寺競輪の3施設あり、それぞれ各自治体のもとで運営されている。12日(日)付四国新聞の「シリーズ追跡」に「公営ギャンブル冬の時代」というタイトルで経営に苦しんでいる公営ギャンブルについての特集記事が掲載されていた。

○内容は、公営ギャンブルの撤退事例・香川県のケース・有識者の見解となっているが、特集記事では最後にこう書いている。

○「自治体財政を潤してきた公営ギャンブル。ピークには高松競輪が七四年度に二十二億円、観音寺競輪が七五年度に十五億八千万円、丸亀競艇が九〇年度に五十億円を繰り入れた。しかし、今は財政を支えるどころか、生き残りが命題だ。人件費削減などで歳出抑制に努めるが、各担当者は「もう限界に近い」と口をそろえる。イベントに知恵を絞って若い世代にPRしても手ごたえは薄く、ファンは先細りする。明るい展望は、なかなか描けない。」

○私は中央競馬以外のギャンブルはしたことがない。それも大きなレースで記念馬券程度に購入するくらい。その他のギャンブルは、子供の頃、(違法だが)親に連れられてパチンコに行ったくらい。それくらいギャンブルとは縁遠い私だが、この特集記事をきっかけに、競輪・競艇の低迷の理由を考えてみた。

○低迷の理由として、まず「趣味の多様化」があると思う。一昔に比べて旅行やゴルフなどのスポーツ、ドライブ、ショッピングなどが身近なものとなり、ギャンブル以外にも趣味をもつことが可能な場面が増えたのではないだろうか。

○次に「独特の雰囲気」である。競輪場・競艇場の入りにくさは私以外の方も感じることはあるのではないだろうか。古びた施設・街の外れ・閉鎖的に感じるつくりなど、一見さんお断りの雰囲気がぬぐえない。通い詰めたファンならそれでもいいのだろうが、はじめての人はとても入りづらい、独特な雰囲気をもっている。

○最後に「ファンの高齢化」である。これは公営ギャンブル不信の原因としてよくあげられるが、ギャンブルに限らず昔からあるもの(たとえばプロ野球)は多くの場合、ファンの高齢化の問題を抱えており、これはごく当たり前の事象である。問題なのはファンの高齢化ではなく、若年層をいかに取り込むかではないだろうか。これは先ほど書いた「独特の雰囲気」の打破から始まると思う。人間は年を重ねれば重ねるほど、保守的になる傾向が強く、新しいものに対する食いつきも弱くなる傾向がある。よって、公営ギャンブルも思い切って(規範的にはあまりよろしくないが)、10代後半のいちばん多感な世代にアプローチするような戦略をとってみてはどうだろうか。

○四国新聞特集記事で、有識者が「民営化しかない」と述べているが、私もほぼ同感である。人事異動が定期的にあり、民間の感覚がない役人がギャンブル活性化など出来るとは思えない。とはいえ、すぐに民営化というわけにもいかないだろうから、今はやりの「公社化」「独立行政法人化」からはじめては如何だろうか。