東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

遅くなりました。本当にごめんなさい。1か月前のJ24全日本選手権のブログです。

2017年12月22日 01時59分06秒 | レース反省

こんばんは。クルーザー班新4年生、ヘルムの工藤康平です。

大変遅くなってしまいましたが先日行われたJ24全日本選手権の振り返りブログを書かせていただきます。今更感はありますが一読いただけると幸いです。遅くなってしまい本当に申し訳ありません。これからはもっとこまめにブログを更新するように努めます。

 

最初に結果だけ報告させていただきます。今回の全日本選手権は20艇が参加し、結果は14位になりました。来年度開催されるイタリアワールドへの出場権は無事獲得することができました。現在参加に向けて準備を進めております。ご支援、ご声援のほどをよろしくお願いします。

 

 

レースの振り返りをさせていただきます。

初日は私が経験した中でもなかなかカオスな、さすがは和歌山とも言えるコンディションでした。

出艇した際には風がほとんどなく、このまま微風のコンディションが続くかのように思えましたが、第1レースのスタート時はわずかに風が上がり、そのままスタートしました。スタート自体は真ん中程度でスタートすることができたのですが、スタート直後から徐々に風が上がってきました。微風よりは風が上がったほうが自分たちにとっては有利だと思っていたので、このまま風が上がればいい順位でフィニッシュできると考えていました。しかし第1レグでどんどんと他艇に抜かされていってしまいました。ランでも他艇との上し合いを行い、数艇に抜かされてしまいました。第2レグの時点では風もジェノアマックスぐらいまで上がり、波もかなり高くなりました。ニュートラルリグで走っていたこともあり、かなり走りづらかったのですが、他艇も条件は同じであり、走り勝つことができるかもしれないと考えていましたが、やはり他の船に比べると走りは良くありませんでした。そのまま順位を上げることができず17位となりました。

2レースはジブに変えてからのスタートになりました。このレースも7番目ぐらいにいいスタートを決めることができたと思ったのですが、やはりクローズでバンバン抜かされていきました。スタート時はかなり風が強かったのですが、徐々に風は落ちてきたため第2レグでジブからジェノアに付け替え、さらに第3レグでは一瞬ノーウィンドになるほど風が落ちました。風が落ちる中、クローズでもランでもいい走りが行えず、フィニッシュが間に合わず、タイムリミットエクスパイアとなってしまいました。

3レースのスタート時は再び風が上がり、ジブに変える船も何艇かいました。多くの船がド強風の中リコールするのを恐れて、低く待つ中、私たちはしっかりとラインまでの距離を見極めることができ、多くの艇が出遅れる中、ほぼオンタイムでスタートすることができました。そのままほぼスタボ一本のコースで特に順位が変動することなく上マークを周り、そのまま大きく順位が変わることなく8位でフィニッシュすることができました。

 

先程述べたようにクローズの走りが納得いくものではなく、レース中も走りに違和感を覚え、原因を考えていたのですが、原因は着艇してから判明しました。朝出艇した直後から風が落ちているためリグをニュートラルリグから下げるかどうかの話し合いを行っていましたが、海上で最終的にマストを後ろに動かす判断を行い実行しました。当然マストを動かすとリグも変化し、着艇してからリグを図ると最強風用のリグは想定していたものよりも1.5段階ほど低く、しかもロアーの方がアッパーよりも強い状態でした。1レース目でニュートラルだと思っていたリグも実際には微風リグよりも低い状態になっていました。

そもそもリグをニュートラルから低くすること、マストステップの位置を動かすことがない私たちがレース本番でそれらの事をするのはナンセンスであります。自らの実力不足、緊張に負けてしまい、小手先の技術で誤魔化そうとした結果致命的なミスを犯してしまいました。せっかくの得意としている強風のコンディションでしたが、自ら無駄にしてしまいました。

 

2日目の第4レースはオンタイムでほとんどの船と同じぐらいの位置でスタートすることができました。右側が伸びると判断した私たちは早めに右に返し、右海面に出たところでしっかりと風をつかむことができ、ランもストレスなく走ることができ、そのまま順位をキープして7位という順位になりました。

5レースも右海面に伸ばし、1上マークも56番目ぐらいに回ることができ、角度を考慮し、マークを回ったらすぐにジャイブしました。この時左側からきている風に気づかず、そのままスタボで左海面に伸ばしており、上マークでかなり差をつけていた船にごっそり抜かされてしまいました。ただしある程度は差をつけていたため、1下のゲートを回った時点ではほぼ差をつけられていなかったため、混雑していないマークを周り、フレッシュを走るコンセプトの中、数艇抜き返し着順は10位となりました。

6レースもスタートがうまく決まり、左から風が入ってきそうだったこともあり、左に伸ばそうと思い、最初伸ばしていたのですが、他艇のブランケが気になり始め、中途半端な位置でタックを返してしまい、他艇を受けたりする中で望ましくないタックを繰り返してしまい順位を落としてしまいました。2上も似たようなコースとなり着順は17位という結果になってしまいました。

 

3日目の第7レースは微風のコンディションの中、ゼネリコした後のスタートで形成されていたラインにうまく入ることができず、第2線からのスタートとなり、粘りましたが、順位を挙げずことができず、欄も苦手な微風で集中力が持たずに、ドベ5ぐらいで下マークを回り、思いきってほとんどの船と反対側の右側に伸ばし博打を打ちましたが、功を奏さず,4レグの時点でノーウィンドとなりノーレースになりました。正直ラッキーでした。

ノーレースののちに再び第7レースを行いました。風が上がる中で混雑していない位置からいいスタートを切ることができ、風がありそうな右側へしっかり伸ばすことができ神マークを回った時点では3位!最終日にしてやっと後順位が取れるかと期待に胸が広がる中、そのまま1下も同じ順位で回ることができました。しかし2回目のクローズでは風が大きく振れる中、風の振れに惑わされて何回も不必要なタックを繰り返し、他艇の影響を受ける場所でタックし、レイラインに乗せるのも何回か失敗してしまい、どんどん順位を落としてしまいました。その動揺から全くストレスのない位置でマークタッチを行ってしまい、最終的には着順15+マークタッチ2点となってしまいました。結局このくだらないマークタッチの2点が14位と12位の差となってしまいました。

 

 

長々と書いてしまいました。ご精読ありがとうございました。

記述した通りうまくいったことよりもうまくいかなかったことが多かったレースとなってしまいましたが、うまくいったことも少し書こうと思います。一番の課題とされていたスタートでしたが、大きく失敗することがなく、ほぼ毎回真ん中以上でスタートを切ることができました。ハンドリングに慣れてきて多くの選択肢の中から1つのスタートを実行できるようになったことが大きいと思います。

また1年生2人の動作がとても上達しました。経験者の春日はもちろん齋藤もしっかりと短い期間で動作を覚え、早い段階でコース引きなどに参加してくれました。フォアデッキに田原と磯野の上級生が2人いたのも成長の早さの一因になっていると思います。技術を伝達するノウハウが少しずつ根付いていることを感じることができました。

 

今回のレースはヘルムになってからの初めての本格的な遠征であり、また同時に岡田さんの引退レースでもあったため必要以上に緊張していた面もあると思います。松山さんから練習でやらないことを本番ではやるなと耳にタコができるほど言われていたのにやらかしてしまったのは緊張であまり何も考えられなくなっていたことも原因にあると思います。また相変わらず微風での走り、特にランにおいて集中力が欠ける部分が見受けられました。ただ今回は大失敗をしなければそこそこの順位が取れることが分かりました。来年の全日本に向けてその大失敗がなくなるようにフォアデッキと協力して練習をしていきたいと思います。

 

この前入部したばかりのつもりでいましたが気づいたらいつの間にか部内最高学年になり、大学でのヨット生活もいつの間にか残り1年を切っていました。最後の1年間を悔いがないものにできるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。


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