湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

「レム睡眠行動障害」をTV番組で流していたそうな…

2008-05-14 07:53:04 | 引きこもり
父の身辺管理が急速に衰えてきている。見通しを立てて動くことが難しくなってきている。この状態では、家事を行うことに危険が伴う。

例えば、向かいの部屋に何かを取りに行くとしよう。このとき、厨房を通過するので、茶碗をついでに持ってくると、二度手間を省くことが出来ると考えたとしよう。思いついて立ち上がり、厨房を通過したとき、先に茶碗を持てば、向かいの部屋に何を取りに行ったのかを忘れてしまう。先に向かいの部屋で目的のものを持ったとしよう。すると帰りの厨房で茶碗を取ることが掻き消えてしまう。

短期記憶が犯されてきているように思う。だから火を使っても、その場を離れると、火を使っていることを忘れてしまう。ここ1ヶ月急速にことが進んだ。空腹感があり、パンが嫌いとくると、火や電子レンジを使わざるを得ない。

昨日は、電子レンジに入れたものを、スイッチを切らずに取り出そうとした。安全装置が働いて、即座にマグネトロンは作動停止になる。安全操作ができないところに、二重操作が加わるので、突沸が起り汁の中の麩がレンジの天井に吹き飛ばされた。パックご飯は シールが爆発した。

ケアマネさんと話した。母に介護をやらせるのは、無理がある。かといって、私が抱えれば、かつかつの生計と、根気で維持してきた活動がご破算になってしまう。私の同居がかえって介護の条件を悪化させている矛盾。通所デイケアをもう一日入れてはどうかと薦められたが、それならいっそ同じ日をショートステイにするところから始めるべきだと語り、父の同意が必要なので、様子をみて切り出すことになった。

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昨日、母がTV番組「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」で「レム睡眠行動障害」を特集するから、父に見せると言い出した。刺激が強いが、状況を全面否定している父に治療要請をかけるきっかけになるかと、食事の後、そのままTVを見せていた。私はまだ相模大野にいたので、以下は母からの伝聞情報である。

やがて番組が始まり、隣にいる妻に怪我をさせてしまう夫の寝相のビデオ画像が流れた。ライオンと格闘の夢をみていたようだとの当人の話が紹介され、この障害を持った方が、歩き出したりすると、自分も大怪我をする可能性があるというくだりで、父が震えだしたという。「あなたも、同じことをしているのよ」と母が迫ったところ、必死で立ち上がりトイレにこもってしまったという。

私が帰宅して、父は苛々と神経質に新聞をたたんでは開いて、母の言葉に「治療すればいいんだろう!」と怒鳴って寝室にあがってしまった。父の様子を心配して実家から、しばらくして電話が入り、父が出た。といっても寝室の子機の操作が出来なので、茶の間の親機から話すので、内容が分かる。父の兄に語った言葉は、「サタン(悪魔)の技だ」という言葉だった。空転が見えた。

異常心理は常にこの「悪魔の仕業」という解釈と戦ってきた。対置する科学も、迷信が仮面をかぶっている場合も多い。「科学は絶対、全能というが、科学では解明できないことが」というくだりも常に心をめぐっては問題になる。誰も「科学は絶対」などと言ってはいない、それを前提にするからおかしくなる。未知なるものの解明の方法であり、それは再現可能性という条件に支えられている。しかしこのことを当事者に伝えることは困難だ。藪は深い。さらに話はこじれかけている。論による説得を至上とすると、袋小路に陥る気がしている。

精神科の医師と話す時期に来たかと思うが、これもまた解決の道とは限らない。時間をかけない治療は結局「シャブ漬け」に走るからだ。不登校・引きこもり青少年に対して、同様の処方をした例もある。「レム睡眠行動障害」はてんかん治療薬クロナゼパム投与で快方に向かう例が多いことを聞いていた。だから治療の概要を確認してから、父を連れて行ってもいいのかもしれない。ただ父は強烈なトラウマを抱えている。これとの見通しを立てるのは、困難だろう。どうするか…だ。

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NPOサポートちがさきの総会が近づいている。地域就労支援PJは、理事会が企画書を受け止めた段階のままだ。助成金取得の条件付とも聞く。総会提出資料のチェックを済ませ、承認を得ることで正規継続事業となる。今年は具体的な当事者の自助活動を生み出したいと願っている。活動資金をどう調達するか、企画を地域の課題に押し上げていくために、現状の課題とのリンクをどう図るかここが難しい。軽度の方の支援は後回しにされやすい。そういう問題ではないのだが。

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ケアマネさんと会ったあと、相模大野に出かけた。親からの苦情が一件入っていた。親の考える治療法に私が同意しなかったからだ。難関校入学指導実績のある家庭教師をつけさせる話だった。しおれた花に強い施肥をすれば枯れてしまう。それがわからない。この件は主任も同意見なので、いつもよりは気がらくだ。しかし、何回か親御さんと会う必要がでてきている。私の中の苛立ちや疲労が先方の不審につながってしまう。バランスが難しい。

知人の娘さんの誕生日が近い。テー・チョンキン(作・絵)の「ケーキをさがせ」の翻訳本が出た。世界は多声に満ちていて、それらは取り結び離れていく。あちこちでいろいろなことが
起きているし、それはどこかでつながることもあるのだという実感がわく本だ。

しかし、実はこの本、プロテスタント的な神の予定調和が匂っている。そこは子どもの領域ではないなと思いつつ、プレゼントに使うことを決めた。

「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著)の中のコペルくんが屋上から見た社会とか、「民のかまどは潤っているか」などと、くそ古い話が浮かんで、爺ぃだなと自覚するが、断じてこの書の世代ではない。断じることもないか…。

夜間傾聴:大森海岸君(仮名・こちらから)
     ******(本人)

(校正1回目済み)

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