国勢調査の結果、1920年の調査開始以来、初めて人口が減少したことが報じられました。
死亡数が出生数を上回る、自然減が原因とみられるそうです。
来るべきものが来た、という感じです。
少子高齢化が叫ばれて久しいですから、これは当然の結果でしょうねぇ。
私のまわりにも、40代、50代の独身者がうじゃうじゃいます。
わが国では婚姻による出産が一般的ですから、独身者が増えれば人口が減るのはいわば理の当然です。
婚姻も出産も極めて個人的な事柄ですが、人口が減り続けるとなると、これはもはや個人の問題ではなく、日本社会の問題と言わざるを得ません。
田舎に行くと65歳以上の高齢者が40%以上、なんていう空恐ろしい状況に陥っている自治体があるやに聞き及びます。
65歳以上を60歳以上に下げたなら、どれだけ高齢者が多いか、推して知るべきでしょう。
1960年の時点では、一人の高齢者を約12人の現役世代が支える、という余裕ある体制だったそうです。
それが2050年には、1.5人の現役世代が一人の高齢者を支えるところまで行ってしまうと予想されています。
これではほとんどおんぶ状態。
今のままでは年金制度は破綻するでしょう。
2050年といえば、私は生きていれば81歳。
生きていてもおかしくない年齢です。
その時、私たちの世代は経済的にもつのでしょうか?
甚だ不安です。
それだけ現役世代が減少すると、産業構造も変化するでしょうし、そもそも日本経済はどうなってしまうんでしょう。
嫌な未来が待っているようで、憂鬱になります。
私は移民受け入れには拒絶感を持っています。
日本社会は極めて同質性が高いですから、異質な人々を受け入れることは難しいと思います。
しかし、背に腹は代えられないということも事実です。
そう遠くない将来、わが国は移民受け入れに舵を切らざるを得ないだろうと予測します。
移民を受け入れるなら、当然、移民のみなさんには日本人と同様の権利義務を与えなければなりません。
決して差別するようなことがあってはなりません。
その時、どのような問題が起こるか。
米国のように移民で成り立っている国はあまり参考になりませんが、現在の欧州で起きている問題は、大いに参考になります。
社会内社会ともいうべき、異質なままの社会が成立し、日本社会とは相容れない価値観を持った人々が多数存在することになれば、必ず軋轢を生むでしょう。
晩年に至って、そんな日本を見たくありません。
何か良い知恵はないものか、今すぐにでも、政治家は熟慮し、議論を尽くし、わが国の行く末が幸多いものになるよう、法整備を整えなければなりますまい。
これは全ての日本人にとって、極めて重要な問題だと思います。
出生数がV字回復することなど、ほとんど見込めないわけですから。