私が就職した平成4年度において、職場で40歳以上の独身者はほとんどいませんでした。
それが今では、佃煮にするほどあふれかえっています。
晩婚化、未婚化という言葉が現実であることを実感します。
結婚するしないは個人的な問題でしょうが、これだけ増えると社会問題でしょうね。
単に労働力が減るというだけでなく、わが国社会が家族を単位として様々な制度を整えているわけですから、おひとり様が増えれば、社会制度からあぶれる人があふれかえることになり、社会制度を家族を単位としたものから個人を単位としたものに切り替えていかざるを得ないでしょう。
これはけっこう大変な問題です。
わが国は未知の領域に足を踏み入れざるを得なくなったということでしょう。
現時点では、どういう社会を目指すべきか、私には分かりません。
しかしはっきりしていることは、生涯未婚率が30年前の水準に戻ることはないであろうことです。
独りで生きるのは気楽で楽しいですし、昔のように世話焼きおばさんが強引にお見合いを設定して、なんとなく結婚する、ということがほとんどなくなりました。
今は恋愛して結婚するというのが普通です。
しかし、恋愛というのはかなり面倒くさくてエネルギーの要ることです。
これを避けて生きていきたいと思う人があまたいるであろうことは容易に想像がつきます。
バブル崩壊後20年、経済面の問題のみならず、情報革命や、少子高齢化や、未婚化などの社会問題が噴出した感があります。
わが国社会、そして世界がどこへ向かうのか、見極めてから死にたいものです。