昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

サイボーグとなって還ってきたレロレロ姫(18)石田愛イン熊本(5)

2016-10-16 05:16:35 | 還ってきたレロレロ姫
 着替え室から出てきた愛の姿は、宮司のみならず女子店員の目も十分に惹きつけるものだった 。   
 淡いエメラルドグリーンの地に白い格子の入ったシックなドレスだ。
「うーん、これもいいな・・・」ゴルフに行くというより、デートに出かける清楚なお嬢様スタイルだ。
「それはそれとして・・・」しばらく彼女を眺めていた宮司は、気を取り直すように女子店員の持っているハンガーに手をのばした。
「この中から一つ選んで着てみなさい」
 愛はその中から1セット選ぶと、すばやく着替えて出てきた。
「いいじゃないか!」
「何でもお似合いになるのね・・・」
 宮司に促されて店員もお追従を言った。
 店員の期待通り彼女の選んだものも含めてすべてお買い上げとなった。
 宮司はゴルフに関わるものだけでなく、他のコーナーも回って下着を含めて愛が女の子らしい生活を営めるだけに必要な衣類を買い求めた。
 
 そして、彼女がセレクトしたドレスと同じ色のバックパッカーを見つけるとそれも買い求めて、買ってきた衣類を詰め込んだ。
 さらに、当面の生活に必要なものは、これで・・・」
 彼は自分の懐からバカでかい財布を引き出すと紙幣を抜き取って、買ってきた赤い財布に詰め込み彼女に渡した。
 彼女が中を開けると1万円札が束になって入っていた。
「・・・」
 彼に向けた愛の目がきらりと光った。

 ─続く─
 
 <好奇心コーナー> 
 

 昨日は三鷹市芸術文化センターで「小説を観る」シリーズの大佛次郎「帰郷」を観た。
 
 主人公、守屋を演じた佐分利信がめちゃ格好良かった。
 彼をシンガポールの賭博場で見かけた女(小暮美千代)は一目惚れする。
 
 彼は愛する妻(三宅邦子)と娘(津島恵子)を見捨てた一匹狼だった。
 日本の敗戦後、彼らは帰国する。
 ひょんな縁で彼の娘を知った女は彼女を炊きつけて父親に会わせる算段をする。
 
 娘は優しい母(三宅邦子)を気にしながらも実の父親に会う。
 
 父は成長した娘に感激するが、分れた妻と娘の幸せな生活を壊すわけにはいかない。
 一方恋い焦がれた女は彼に会う。
 全てを捨てて彼についていきたいと懇願する。
 彼はトランプ占いで決着しようともちかける。順番に捲っていってハートが先に出たら彼女に従う。
 もしスペードが先に出たら、自分は一人この国を再び去る、と。
 結果はスペードが先に出て彼女の期待は叶えられない。泣き崩れる女。去る男。
 彼の残した手紙に曰く。
「初めていかさまをしました。所詮ぼくは一人で生きていく運命のもとにあるのです」と。
 

ジャンル:
小説
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