飽食山河

詩を書いています。感想、コメント歓迎です。

背中

2016-09-30 18:05:05 | 2016.07

あなたの背中に入ってあげる

あなたのかわりに見ててあげる

暑さ寒さも感じてあげる

指がきちんと動くようにしてあげる

いっしょに眠ってあげる

 

私たちは土の中に潜り

考えを二人でまとめる

良いものだけ根で吸い上げ

悪いものは分解する

 

陽を祈り

雨を祈り

揺れを祈り

時を祈る

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お医者様

2016-09-26 19:08:48 | 2016.07

お医者様は言う

あんまり自分を破壊しないようにと

何言うか

四六時中建設中だので

壊さんとやってられない

 

お医者様は治しましょうと言う

どれだけ気配消しててもその信念はつよい

向き合うほど自分がよわくなる

墓石に説教されてるような

申し訳無さ

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夢のほころび

2016-08-27 10:25:41 | 2016.07

蝶のように

閃きが舞い

短い覚醒

幾度となく

 

腐りゆくあなたを

抱きしめたが

いつもの館内放送で

私は事務員

 

校庭の木々の間に

夢のほころび

追うもの

残像

 

現実もまた

金網一枚へだて

あなたがいる

体臭

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参った

2016-08-25 18:26:49 | 2016.07

参ったな

女は皆 女の考えが分かる

それも完璧に

隠すと具合が悪くなり

出すぎも蓋でガツンとやられる

また 女の皆が皆

各自の蓋を持っているので

参るしかないのだ

 

女には身体が必要なようで

実はそれほど重大じゃない

服も化粧も当然不要

女が女を見る眼

それと少しの声量があれば

安泰

強いからたくさん捨ててきた

 

これからも数十年

女であり続けるので

参りました

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我こそ時代なり

2016-08-19 12:55:24 | 2016.07

戦え我が軍よ

命投げ捨て突き捨て丸め捨て

腐して養分になり

灰汁として尽くせ

 

戦え我が軍よ

若さたぎらせ跳ね出せ弾となれ

血肉敵軍に降り

空も手に入れろ

 

鋼の精神

休まぬ循環

我こそ時代なり

 

戦え我が軍よ

命投げ捨て踏み付け砕け散れ

戦え我が軍よ

若さたぎらせ差し出せ産め増やせ

 

決して沈まぬ

地軸の循環

我こそ時代なり

我こそ我こそ我こそ

我こそ時代

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Baby いつねるの

2016-08-16 09:16:31 | 2016.07

Baby いつねるの

くらくなるの まってたら

朝になっちゃった

からだ あついまま

 

Baby 眼とじなよ

息をはいて よこになり

ぜんぶ わすれてさ

タバコの火 けして

 

ちょっとしたコツ

ねるには

決して ねようと

おもわないこと

 

Baby いつねるの

なつかしくて あったかいこと

考えてさ

だれか よこにいる

 

Baby 眼をとじて

それからあと ひえてくる

かおも てあしまで

きもちいいでしょう

 

ちょっとしたコツ

ねたなら

ゆめを みようと

おもってみること

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飽食

2016-08-15 12:18:12 | 2016.07

いったい私の身体には養分が回っていないらしい

 

爪も割れるし髪は抜けるばかり

皮膚だってなかなかめくれ落ちない

 

キャベツや卵など

どこをどう巡って消えてしまったのか

 

おまけにまとまって陽を浴びないせいで

変にヒョロヒョロ伸びている

 

スーパーの野菜

市場の削り節

コンビニのラーメン

 

それら全てが視覚と嗅覚に尽きて萎える

 

私の舌はめったにしゃべらないからどうしようもない

 

たまに逆流する胃液や落ちてくる鼻水を反射でもって選り分けるだけ

 

死のみぎわに食べたいものを問われても困るし

 

これが飽食かと朝に夕に思う

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来世

2016-08-14 09:50:41 | 2016.07

来世に会いたいと

君には思う

だから君の幸せも不幸も

味わいたくない

 

来世ではきっと

拍子抜けするほど平凡な

二人になっているだろう

愛があっても なくても

 

雨が降り出したとき

一つの傘に入ったのを覚えてる

君は熱いぐらい呼吸をしていた

私は女でしかなかった

 

来世にぜひ会いたいと

思うのは勝手なことか

今よりもっと味気ない

関係になりたいと思うのは勝手なことか

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ワカメと昆布とのり

2016-08-10 17:23:49 | 2016.07

ワカメと昆布とのりは友達

居酒屋で話し合う

おれたちは消化悪いなと言いながら

皿をチンチキやる

 

ワカメは大将に目で合図して

昆布が慌ててジョッキを飲み干す

のりはずっと笑ってる

これらは友達

 

とくに何の協力関係もないが

もちろん上下関係もないが

そういうものとして集まる

ワカメと昆布とのり

 

電車や自転車に乗って

暗い夜を帰っていく

家に着くとちょっぴり

自分に味がついた気がする

 

これら友達

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2016-08-09 07:00:35 | 2016.07

目が嫌い

あなたの微笑む目が嫌い

 

思い出せない

灼けつくような青春が

あったはずなのに

 

汗が跳ぶ

スポットライトと靴底が

汗を消し

汗を生かし

あなたの横顔だけがある

 

会う度にあなたは

顔中が目になっていく

 

あなたの顔が嫌いになっていく

これ以上 笑うのをやめて

私を連れて行って

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