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TPP雑感:環太平洋の大国、小国共栄の道?

2016年10月15日 16時21分14秒 | 国際経済
TPP雑感:環太平洋の大国、小国共栄の道?
 もともとアジアの新興国の経済共栄を目指すサークルだったTPSEPに、アメリカが興味を示したのでしょうか、更なる広範囲、高度な自由貿易協定を目指し、アメリカ主導のTPP交渉に至ったというのが基本的な動きでしょう。

 第二次大戦後、超健全で強力な経済力を持つアメリカは覇権国として世界をリードする力を持っていたのでしょう。
 しかし1970年代以降、その力を失い、万年経常赤字国・借金国に転落しても、相変わらず世界のリーダとしての役割を担おうとしています。

 しかし、国でも家計でもそうですが、盤石と思われた黒字国から、外国から金を調達しなければやり繰り出来ない赤字国に転落すれば、矢張り行動の中身は変わって来ざるを得ないでしょう。
 ガリオア、エロアなど敗戦国の困窮に対してまで援助するアメリカから、世界から金を集めなければならないアメリカに変わったのです。

 国際間における貿易・資本移動の自由化、変動相場制の一般化、会計基準の統一といったアメリカンスタンダードの普及促進も、こうしたアメリカ経済の質的な変化の中で考えなければならないでしょう。

 サブプライムローン問題・リーマンショック発生で、アメリカの信用は低下し、それでも経常赤字のファイナンスに苦慮しなければならない中でのTPP主導です、当然日本でも警戒感は強いのが実態です。
 しかし、交渉当時、甘利代表は頑張ったのでしょう、フロマンさんの考え方もあったあのでしょうか、大筋合意が達成され、現政権は批准を急いでいます。

 自由貿易志向は原則正論です。しかし本当の中身は現実に動かしてみなければわからないのかもしれません。
 ところがここにきて、言い出しっぺともいうべきアメリカが、トランプ氏は兎も角、クリントン氏までTPP反対を表明する事態になっています。

 種々問題の取り沙汰されるISDS条項などはあまり論議されていませんが、大筋合意が、アメリカに有利であれば、アメリカは反対しないはずでしょう。
 ここにきて反対を唱えるアメリカ、批准を急いで、アメリカに圧力をかけようとする日本といった何か逆転の構図になっています。

 とすれば、大筋合意の内容は日本の有利なのでしょうか。それとも、有利不利ではなく、国際経済秩序をキチンと整備していこうという正論に則って現政権は批准を急いでいるのでしょうか。

 国会論戦は、利害が生じる産業の問題が中心のようですが、アメリカを説得して日本が指導力を発揮するというのであれば、TPPの理念も、環太平洋の大国も小国もともに手を携えて成長と発展を目指すような、利害関係の調整だけでない日本らしい理念が必要と思われるのですが、そうした準備はあるのでしょうか。
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