巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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儚く過ぎ行く聖なる夜に

2016-12-24 14:48:18 | 
恋は陽炎のように脆く儚く
心は季節のように移ろいやすい
喪われゆく過去に思いを遣るけど
絶え間なく溢れ出す君の涙を
拭うことさえできぬ臆病な僕

立ち尽くす、街角にただひとり
僕にはもう昔の面影はなく
聳え立つ摩天楼に取り囲まれ
溢れる人波に埋もれながら
己の無力さを思い知るばかり

時代と抗ったあの日あの時
何も変わることのなかった皮肉
特別を求めず過ごせばよかったのに
僕は聖なる夜に何を期待したのか
溜息ばかりが僕の周りを包むよ

部屋の窓のカーテンを開き放ち
窓ガラスに白い息を吹きかけたら
一面に刻まれていた僕のイニシャル
クリスマスイヴの夜、君の姿はないけど
僕は君の可愛い悪戯にひとりほくそ笑む

街を彩る恋人達にとって特別な一夜
今の僕にとってはごくありふれた時間
まだ早いけど今日は店じまいしよう
振り返るのも、待つのも嫌だから
僕はまだ見ぬ明日に視線を向けよう

喜びと綻びはいつでも裏表
自分が今どこにいるのか解らなくなる
君は今どこで何をしているの
僕の隣はいつでも空けておくよ
この聖夜が明けるまで、眠らずに
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