体育の日の3連休のため今週は稼働日が1日少なくなるので、少し仕事を進めておこうと思い中日の日曜に会社へ出ました。会社の帰り、駅前広場で愛媛県のPRイベントが行われていました。物産販売のテントを覗いてみると、ゆるキャラ「みきゃん」のキャラクターグッズがありました。子どもが喜ぶかもとハンドタオルやお菓子を買いました。お菓子を買って帰れば家族はまぁ喜んでくれるでしょうが、ハンドタオルが今必要かと言えばそうではありません。単にみきゃんのキャラクターにお金を払ったことになります。モノの使用価値、利用価値ではなくイメージや差異性を求めることが主となった消費のことを、フランスの哲学者であるボードリヤールは記号的消費と呼びましたが、まさしく記号的消費だなぁと思いました。また、社会学者・見田宗介さんが「現代社会の理論」(岩波新書)で書いていた「ココア・パフ」の話も思い出しました。トウモロコシに少し味をつけ、ココア・パフと洒落たネーミングをすることで仕入れの25倍の値段で商品を売ったアメリカの食品会社を例に引きながら、付加価値により売上当たりのトウモロコシ消費は25分の1になったとしています。つまり、情報化により資源の費消によらずとも売上を増やすことが出来ると言う訳です。そして、そこに収奪的ではない仕方で需要を産み出す可能性を見るとともに、消費社会の持続可能性をも見ています。ほんの気まぐれの買い物が家族の気を引くだけではなく、社会の持続可能性にもつながっていたとは思いませんでした。でも、差し当たり必要ないものを買ったのは浪費と言えるかもしれません。電車の吊り革につかまりながら、いろいろ考えてしまいました。
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