早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

二つの頭を持つヘビを見た者は死ぬ!

2010年04月15日 04時25分02秒 | 読書





楚の国に孫淑傲という名宰相がいました。

子供の頃、ある朝遊びに出て、

帰ってきた時にとてもふさぎこんでいるのをみて、

母親がどうしたのかと尋ねました。

すると「今朝、二つの頭のあるヘビをみた。

二つの頭のあるヘビを見た者は死ぬと言われているので、

それでふさぎこんでいる。」と答えました。

母親は、「そのヘビはどうしたの?」と聞きました。

「また、誰かが見て死ぬといけないから、殺して埋めた」

「では大丈夫よ。陰で良いことをすれば、

必ず天が福をもたらしますからね」と母親が言いました。

少年は死なずに、後に宰相にまでのぼりつめました。

 「人間学3」七田 真著









この迷信を信じていた少年は死を恐れた。
そしてその少年はその禍を自分だけで終わらせようと、
その迷信たる現実をこの世から抹殺した。

その正義感たるや、
自分以外の人々に対して実に献身的である。

自分に降りかかった禍を始末することに奔走し
思い惑うが精一杯のなかで、

他人様の事を思いやる心、
これは徳の何ものでもない
とても少年の行動とは思えない。

でもヘビを始末した跡も、
その迷信に思い惑いふさぎこんでいる少年、

なんとも微笑ましく、そして優しく
大丈夫よ、必ず天が福をもたらしますよ。

と慰める母親の愛情がたまらない。
陰徳のある者は必ず陽報あり。
陰で徳を積む生き方をコツコツ歩みたい。

     早起き鳥




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