司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

社会福祉法人に係る法改正による理事長の変更の登記(その5)

2017-06-29 17:07:12 | 法人制度
 最近質問があった事案をまとめてみると,


1.権利義務承継規定について
 役員の権利義務承継に関する社会福祉法第45条の6第1項の規定に関しては,経過措置がなく,平成29年4月1日施行である。

 (役員等に欠員を生じた場合の措置)
第45条の6 この法律又は定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
2~4 【略


2.代表権について
 社会福祉法人の代表について,改正前社会福祉法においては,理事は,原則として代表権を有する(旧法第38条第1項本文)ものの,定款の定め(同項ただし書)により特定の理事のみが代表権を有するものとされていたのが一般であった。この規律については,施行日以後に選定された理事長が就任するまでの間は,なお従前の例によるものとされた(改正附則第15条)。

附則
第15条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の理事の代表権については、施行日以後に選定された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例による。

 したがって,例えば,平成29年6月15日に開催された定時評議員会の終結の時に,従前の理事が全員任期満了となり,同定時評議員会で新しい理事(6名以上)が選任されたものの,即時に理事会が開催されず,同月20日に開催された理事会で理事長が選定されたとしたら?

(1)施行日(平成29年4月1日)から定時評議員会の終結の時まで
  なお従前の例による。

(2)定時評議員会の終結の時から理事会で選定された理事長が就任する時まで
  ?????

(3)理事長が選定された理事長が就任した時以降
  理事長が代表する。

 6月15日に開催された定時評議員会の終結後,同月20日に開催された理事会で理事長が選定されて就任するまでの間は,「平成28年改正社会福祉法の施行の際現に在任する社会福祉法人の理事」も存在しなくなっていることから,改正附則第15条の規定の適用もなく,さて?の状態である。

 となると,改正附則第15条の規定は,ちとまずいということか。

 常識的に考えれば,(2)の期間は,社会福祉法人を代表する者が不在ということになる。


3.理事は6名以上
 仮に,平成29年6月15日に開催された定時評議員会で理事を4名しか選任することができなかったとしたら?

 この場合,法第45条の6第1項の規定により,従前の理事は,法定の6名以上の理事が選任されるまでの間,なお理事としての権利義務を有することになる。

 したがって,理事4名の中から理事会において理事長を選定することはできず,当該「理事長に選定された者」から「理事及び理事長の変更」の登記を申請することもできない。

 この場合の社会福祉法人の代表については,従前の「代表権を有する理事」がそのまま当該社会福祉法人を代表することになると考えられる。
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株主提案権の濫用的な行使を制限するための措置の整備

2017-06-28 23:14:10 | 会社法(改正商法等)
朝日新聞記事
http://www.asahi.com/articles/ASK6Q46BMK6QPTIL00S.html

 法制審で議論されている論点に関する事案である。

cf. 平成28年4月20日付け「株主提案権の濫用?」
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最高裁が裁判官などの旧姓使用認める

2017-06-28 23:10:57 | いろいろ
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170628/k10011033551000.html

「最高裁判所は、裁判官や書記官などが判決などの公的文書で戸籍名しか使えなかったことについて、社会情勢を踏まえて改める必要があるとして、結婚前の旧姓の使用を認めることを決めました。

 最高裁判所は、内部の事務に関する文書では平成13年から旧姓の使用を認めてきましたが、判決や公判の調書など国民の権利や義務に関わる文書については、「作成者の権限を明確にする必要がある」などとして、裁判官や書記官などに対して戸籍名の使用しか認めていませんでした。

 しかし、最近の社会情勢を踏まえて検討を進めた結果、運用を改める必要があるとして、ことし9月1日以降、希望する裁判官や書記官などに対して旧姓の使用を認めることを決めました。」(上掲記事)

 女性活躍推進法の影響でしょうね。
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相続法制の見直し要綱案のたたき台

2017-06-28 16:56:19 | 民法改正
法制審議会民法(相続関係)部会第22回会議(平成29年6月20日)開催
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900325.html

 「要綱案のたたき台」が公開されている。

 「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」から,パブコメを受けて,随分と様変わりしました。

 再度パブコメが行われるようですね。


第2 遺産分割に関する見直し等
1 配偶者保護のための方策(持戻し免除の意思表示の推定規定)
 婚姻期間が20年以上である夫婦の一方が他の一方に対し,その居住の用に供する建物又はその敷地(居住用不動産)の全部又は一部を遺贈又は贈与したとき(第1・2の規定により長期居住権を遺贈又は死因贈与した場合を含む。)は,民法第903条第3項の持戻しの免除の意思表示があったものと推定するものとする。


第3 遺言制度に関する見直し
1 自筆証書遺言の方式緩和
 自筆証書遺言においても,財産の特定に必要な事項については,自書によることを要しないものとする。
2 自筆証書遺言の保管制度の創設
 民法第968条第1項の方式による遺言をした者が法務局に対してその遺言書の原本の保管を委ねることができる制度を創設するものとする。
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特定医療法人制度FAQ

2017-06-27 17:46:09 | 法人制度
特定医療法人制度FAQ by 国税庁
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/iryo/annai/pdf/seido_faq.pdf

 上記は,税務上のQ&Aであるが,登記実務に関するものとして,下記の取扱いがある(なぜかしら記事にしていなかったようです。)。


〇「特定医療法人」又は「社会医療法人」という名称で登記することの可否について

 登記をすることができる(平成21年12月16日付東京法務局民事行政部通知)。

※1 特定医療法人・・・「財団」又は「持分の定めのない社団」の医療法人であって、その事業が医療の普及と向上,社会福祉への貢献,その他公益の増進に著しく寄与し,かつ公的に運営されていることで国税庁長官の承認を受けた医療法人。租税特別措置法第67条に基づき,厚生労働省が告示する。

※2 社会医療法人・・・医療法人のうち、医療法第42条の2第1項各号に掲げる要件に該当するものとして、政令で定めるところにより都道府県知事の認定を受けたもの。
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社会福祉法人に係る法改正による理事長の変更の登記(その4)

2017-06-27 08:50:13 | 法人制度
6-11 社会福祉法人変更登記申請書(社会福祉法等の一部を改正する法律(平成28年法律第21号)の施行日以後最初に理事長を選定した場合)by 法務局
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html#6-11

cf. 平成29年6月22日付け「社会福祉法人に係る法改正による理事長の変更の登記(その3)」
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法令データ提供システムがリニューアル

2017-06-26 17:59:48 | いろいろ
e-Gov法令検索
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0100/

 リニューアルしました。
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公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートの定時社員総会

2017-06-25 01:05:54 | 法人制度
 昨日(24日)は,公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートの定時社員総会 in 東京。不肖私が議長を務めました。

 大規模一般社団法人の社員総会の運営については,改めてたいへんなことだと感じました。特別決議の定足数の充足の問題もそうですし,特に,1人1議決権の下での,委任状の取扱いは,煩雑を極めます。

 当日出席された皆さん,また総会の運営に携わられた皆さん,本当にお疲れ様でした。
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携帯電話の「8日以内なら解約OK」,8割が説明せず。大手3社を行政指導へ

2017-06-22 20:09:50 | 消費者問題
朝日新聞記事
http://www.asahi.com/articles/ASK6Q4QBQK6QULFA013.html?iref=comtop_8_05

 総務省が行った覆面調査で判明。

 違約金なしで解約することができる場合にも,説明せずに違約金をとっているとは,けしからんを通り越して,悪質である。詐欺では?
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最高裁長官挨拶

2017-06-22 19:51:02 | いろいろ
平成29年度高等裁判所長官,地方裁判所長及び家庭裁判所長会同における最高裁判所長官挨拶
http://www.courts.go.jp/vcms_lf/290621aisatsu.pdf

「成年後見制度については,これまでの取組により,運営改善の必要性についての認識は共有されてきていますが,制度の利用促進を図る法律が成立,施行され,国民の関心も高まっており,裁判所に期待される役割が大きくなっていることを踏まえると,今後も,議論を深め,更に効果的で合理的な運営につながる取組を進めていかねばなりません。」

「家事調停については,調停それ自体を更に充実させていくべきことはもとより,家事審判や人事訴訟等の関連する諸手続との連携を念頭に置いて手続を進め,全体としての紛争解決機能の強化につながるよう,具体策を追求していくことが必要です。」
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