司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「新しい株式報酬制度の設計と活用―有償ストック・オプション&リストリクテッド・ストックの考え方」

2017-06-17 17:55:24 | 会社法(改正商法等)
中村慎二「新しい株式報酬制度の設計と活用―有償ストック・オプション&リストリクテッド・ストックの考え方」(中央経済社)
http://www.biz-book.jp/books/detail/978-4-502-22051-7


「金銭報酬債権の付与時点では,将来の職務執行の対価として一定の報酬を支払うという意味での役員としての職務執行と報酬の支給がいずれも未履行の状態にある」(58頁)

「弁済期の到来した債権の現物出資ではない点が典型的なデット・エクイティ・スワップとは異なる」(77頁)

「現物出資を会計処理するためには,金銭報酬債権を資産として認識しなければならない・・・そのため,混同によって消滅する金銭報酬支払債務(「未払費用」)を負担してあらかじめ認識しておかなければならない・・・このように,会社法に基づく資本金計上の結果,ほぼ必然的に未履行契約上の資産・負債が強制計上されることという「未履行契約のオンバランス化」が生じる点に日本版リストリクテッド・ストックの会計処理の特徴がある」(77~78頁)

cf. 平成29年4月3日付け「役員報酬,広がる現物株」


 弥永教授は,取締役の任期を超えて,ある者が将来取締役として受けるべき報酬の額(取締役の将来の職務執行の対価)を確定的に定める点等について,会社法上の深刻な問題が内在しているとして,批判的である。

cf. 弥永真生「リストリクテッドストックの法的陥穽」(ビジネス法務2017年4月号(中央経済社)50頁以下)


 商業登記の実務においては,添付書面に関して,次の問題がある。

cf. 平成21年1月15日付け「金銭債権の現物出資」

 弁済期が到来している債権として,いわゆる会計帳簿を添付することは困難であると思われるが,通常は,会社法第207条第9項第1号に該当することで,クリアすることができるであろう。

 余談ながら,

cf. 平成26年10月12日付け「敷金返還請求権と現物出資」
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