先日昼時期にバスに乗ったときのこと。
乗るとすぐに、食べ物の匂いがどこからともなくしてきて、そちらの方向をつい探してしまった。普通のイタリア人は、路線バスのなかでものは食べないから、ちょっと珍しく思ったのだ。
バスの後方でお喋りしている声は、聞こうと意識しなくても、言語が英語でそのアクセントはアメリカ人でなく、イギリス人だろうということがわかってしまう。スーパーのデリカテッセンコーナーで一人前に入れてもらった透明のプラスティックの入れ物を開いて、路線バスのなかで食べ始めている学生らしき三人(女1男2)だった。英語圏の人々に少し甘いのはここも同じ、ひとりではないので彼らもかなり厚顔である。
私たちはよく、西洋は日本のように行儀を堅苦しく考えないだろうと思いがちで、時に安易に真似をして、ちょっとお行儀を悪くすることで、気持ちまで西洋風になったような勘違いをしてしまいがちだ。西洋人のなかにイタリア人もきっと含まれていて、イタリア人は堅苦しくない人達=行儀にはあまりうるさくなさそう、と考えがちだが、実は少し違う。
まず、イタリア人は歩きながら食事はしない、それから匂いにとても敏感で、食べ物の匂いを路線バスに持ちこむなんて、恥ずかしいとさえ思うのが一般のイタリア人だと思う。
アメリカから入ってきた(?)ファーストフード文化も確かにどこでもいつでも食事ができることがとても便利だが、イタリア人が『ハンバーグやピッツァを片手に歩きながら食べている』姿はほとんど見かけないし、それをやっているのは観光客である。
アウトドアが好きなイタリア人は、ピクニックやキャンプなど外で食事をするときも、テーブルやイスを出して、あるいはその場所を探してから、テーブルをセッティングしている。そういう習性を予想して、至るところにベンチとテーブルがあるというのはなかなか良い環境である。(でもこれはトレンティーノだけかも?)
そしてアウトドアで、食事をした後のそのゴミを家に持ちかえるのは良識のあるイタリア人。ゴミを残していくのは、やはり外人観光客が多いと思う。(ゴミ箱が見つからないのかもしれない)わずかに行儀の悪いイタリア人がいるのかもしれないが(友達は最近における国民のマナーの悪さを嘆いている)、その数は圧倒的に外人が多いと個人的に思っている。
ゴミに関して言えば、使用済みの電車の切符や、ティッシュ、ペットボトルなどをどこにでも平気で捨てているのは、そういう習慣のある外国から来た外国人ばかりだった、私が目撃した限り。
コーンのジェラートを片手に闊歩する姿はイタリアでよく見かける光景だが、この場合、食事とは違うから、歩きながらというのはイタリア人も割合平気である。しかしジェラートを食べながら散歩をし、ウインドーショッピングを楽しむのがイタリア人で、ジェラートを食べながらお店に入っていくのは、きっと外人観光客だろう。観光地の店の前に『ジェラート持ちこみ禁止』のステッカーを貼ってあるのは、行儀の悪い外人観光客に注意を促すため?だろう。
それに、一般的なイタリア人はめったに店の品物に手を触れないから、ジェラートを食べた後の、べたべたの手で品物を触ってみるのは、きっと外人観光客に違いない。
最近の観光地では、入るのも自由、店の品物を自由に手にとって見ることを許している店が多いので、定員も結構ほっておいてくれることも多い。でもまずイタリア人はウインドーを見て目的のものを決めてからやっとの思いで店に入り、昔ながらの買い物の方法に従って、まず店員に話しかけ、品物を出してもらっている。ショッピングセンター以外はまだそういう店が多い。
訪問者(外人)がもともと住んでいる人達に煙たがられるのは、ちょっとした習慣の違いから、彼らに悪気がなくても、ここの人達にとって迷惑に感ずる行動が多いからかもしれない。
少し住んでいると、イタリア人は割合行儀のいい国民だと思うことがある。それは日本にいる時に想像していた、陽気で朗らかなイタリア人の別の一面である。(言葉の行儀ではないですよ、あくまでも。)
追記:私のいうイタリア人はトレンティーノに住んでいるイタリア人を対象にしています。
乗るとすぐに、食べ物の匂いがどこからともなくしてきて、そちらの方向をつい探してしまった。普通のイタリア人は、路線バスのなかでものは食べないから、ちょっと珍しく思ったのだ。
バスの後方でお喋りしている声は、聞こうと意識しなくても、言語が英語でそのアクセントはアメリカ人でなく、イギリス人だろうということがわかってしまう。スーパーのデリカテッセンコーナーで一人前に入れてもらった透明のプラスティックの入れ物を開いて、路線バスのなかで食べ始めている学生らしき三人(女1男2)だった。英語圏の人々に少し甘いのはここも同じ、ひとりではないので彼らもかなり厚顔である。
私たちはよく、西洋は日本のように行儀を堅苦しく考えないだろうと思いがちで、時に安易に真似をして、ちょっとお行儀を悪くすることで、気持ちまで西洋風になったような勘違いをしてしまいがちだ。西洋人のなかにイタリア人もきっと含まれていて、イタリア人は堅苦しくない人達=行儀にはあまりうるさくなさそう、と考えがちだが、実は少し違う。
まず、イタリア人は歩きながら食事はしない、それから匂いにとても敏感で、食べ物の匂いを路線バスに持ちこむなんて、恥ずかしいとさえ思うのが一般のイタリア人だと思う。
アメリカから入ってきた(?)ファーストフード文化も確かにどこでもいつでも食事ができることがとても便利だが、イタリア人が『ハンバーグやピッツァを片手に歩きながら食べている』姿はほとんど見かけないし、それをやっているのは観光客である。
アウトドアが好きなイタリア人は、ピクニックやキャンプなど外で食事をするときも、テーブルやイスを出して、あるいはその場所を探してから、テーブルをセッティングしている。そういう習性を予想して、至るところにベンチとテーブルがあるというのはなかなか良い環境である。(でもこれはトレンティーノだけかも?)
そしてアウトドアで、食事をした後のそのゴミを家に持ちかえるのは良識のあるイタリア人。ゴミを残していくのは、やはり外人観光客が多いと思う。(ゴミ箱が見つからないのかもしれない)わずかに行儀の悪いイタリア人がいるのかもしれないが(友達は最近における国民のマナーの悪さを嘆いている)、その数は圧倒的に外人が多いと個人的に思っている。
ゴミに関して言えば、使用済みの電車の切符や、ティッシュ、ペットボトルなどをどこにでも平気で捨てているのは、そういう習慣のある外国から来た外国人ばかりだった、私が目撃した限り。
コーンのジェラートを片手に闊歩する姿はイタリアでよく見かける光景だが、この場合、食事とは違うから、歩きながらというのはイタリア人も割合平気である。しかしジェラートを食べながら散歩をし、ウインドーショッピングを楽しむのがイタリア人で、ジェラートを食べながらお店に入っていくのは、きっと外人観光客だろう。観光地の店の前に『ジェラート持ちこみ禁止』のステッカーを貼ってあるのは、行儀の悪い外人観光客に注意を促すため?だろう。
それに、一般的なイタリア人はめったに店の品物に手を触れないから、ジェラートを食べた後の、べたべたの手で品物を触ってみるのは、きっと外人観光客に違いない。
最近の観光地では、入るのも自由、店の品物を自由に手にとって見ることを許している店が多いので、定員も結構ほっておいてくれることも多い。でもまずイタリア人はウインドーを見て目的のものを決めてからやっとの思いで店に入り、昔ながらの買い物の方法に従って、まず店員に話しかけ、品物を出してもらっている。ショッピングセンター以外はまだそういう店が多い。
訪問者(外人)がもともと住んでいる人達に煙たがられるのは、ちょっとした習慣の違いから、彼らに悪気がなくても、ここの人達にとって迷惑に感ずる行動が多いからかもしれない。
少し住んでいると、イタリア人は割合行儀のいい国民だと思うことがある。それは日本にいる時に想像していた、陽気で朗らかなイタリア人の別の一面である。(言葉の行儀ではないですよ、あくまでも。)
追記:私のいうイタリア人はトレンティーノに住んでいるイタリア人を対象にしています。
今回日本から母たちが来た時に、まったく同じことを思っていて、記事にしようと思っていました。
今はサボっていますが、記事になったらトラックバックさせていただきまーす
外国人としてイタリアに住んでるけど、行儀の悪さで煙たがれる外人のひとり、にはなりたくないないですよね。
しかし、何がキッカケである『外国人の出身国』の印象が悪くなるかはわからないもので、行動、言動には気をつけたいものです