消費生活アドバイザーが食品表示をわかりにくく解説するブログ

消費生活アドバイザーが、食品表示を、妄想や推測、人から聞いた噂などを交えて、わかりにくく解説していきます。

ポリフェノール10mg入り

2017-06-28 19:26:22 | 表示に関する話題
はい、私の目に凄いインパクトをもって現れたとある清涼飲料の強調的表示。
「ポリフェノール10mg入り」

栄養成分の表示の決まりの中で、ミネラルやビタミン、食物繊維といったものは「含みます」などと強調する場合、一定の量含まなければならない、という規定が食品表示法にあります。
凄く少量しか入っていないのに、「入れているから『入り』って書いても良いだろう」という理論は通じません。
昔は通じたかもしれませんが、少なくとも今は通じません。
但し、ポリフェノールなど、ふわっとした、栄養成分???みたいな内容のものについては、どれだけ入っていなければ「含みます」といった表示ができないとかできるとかそういう規定はありません。
つまり、どんなに少なくっても「入り」という事は出来ます。
実際入っていれば、です。
入っていなければ、恐らく、食品表示法ではなく、景品表示法に違反してしまうでしょう。

さて、くだんの商品に戻ります。
例のごとく「10mg」の肩口に「*」マークがついています。
どこかに何らかの注釈がある印ですね。
探してみると、なんと「*1本(1000ml)あたり」
なんと…1Lあたり10mgだというのです。
恐れ入りました。
これ1L飲んだとしても、ポリフェノール10mgしかとれないのに、よく強調しようと思ったよね!と。

世の中のポリフェノールを含む商品のイメージとしては、申し訳ないんですが、3ケタです。
100mg位は入っているイメージです。
まぁ、飴玉とかにはあまり期待できませんが…。
しかしイメージでものを言うのも何なので、はい、国民生活センターのデータを見てみましょう。
国民生活センターのポリフェノール含有食品の商品テスト結果
平成11年、古い!
とはいえ、私は自前でポリフェノールを分析できるほど金持ちでもないですし、この二十年弱で科学が進歩したとしても定量されるポリフェノール量が大きく変わることは恐らくないでしょう。
というわけで、10ページの⑦果汁入り飲料(ブドウポリフェノール)を見ると、100ml 当り50~320mgだそうです。
※因みにこの調査でいう「果汁入り飲料」は100%ジュースも含むため、法における「果汁入り飲料」とは意味合いが若干違うものと思われます。
100mLあたりでもう負けている…
5.評価表の項を見ると、調査した商品の一覧が見られますが、1日当たりの摂取量でみても、一番少ないのがキャンデー15mg/5粒(25g)です。
平成11年ごろの事業者たちが頑張っていた、というのはあるのかもしれませんが、それにしても10mg/1Lで「含みます!」と言い出したこのメーカーはある意味凄いと思います。

国民生活センターの資料の中にも記載があるのですが、確かにポリフェノールを含むし、抗酸化力とかもあるっぽいけれど、実際例えばチョコレートなどは脂や糖を沢山含むので食べ過ぎは良くないとか、そういった注意喚起のようなものもあります。
実際件の商品を1L飲んだとして、摂取できるポリフェノールと他に摂取する何かとのバランスはどうなんだろう?というのはありますね。
ただ、身もふたもないことを言ってしまうと、「抗酸化力があった」というのは、試験管の中などのレベルの話だったりしますね。
迷信程度に飲んでいる、プラセボ効果を期待して飲んでいる、くらいならいいと思いますが、「何か良さそうな成分入ってるっポイ」といって飛びつくのは早計というものなのでしょう。
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