東京クローバークラブ ブログ

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60年後の邂逅

2017-03-21 19:15:28 | 日記
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同志社グリーにとって歴史的な意味を持つDuhaupas「GLORIA」。今年のOB四連ではクロ-バークラブがこの曲を含む Duhaupas “MESSE SOLENNELLE”「荘厳ミサ」を故福永陽一郎先生のお孫さん小久保大輔氏の指揮で歌うこととなった。つぎの故河原林昭良氏の思い出で本日のタイトルの意味を実感して頂きたい。 

Duhaupas「GLORIA」
河原林 昭良(昭和33年卒)
  Albert Duhaupasの「GLORIA」について何か書けということであるが、曲目の解説は識者にまかせることにしてやはり一番印象的であった昭和32年(*1)の合唱コンクールの思い出を書かざるを得ない。このミサの「KYRIE」は日下部氏の時代から単品で一種グリーのレパートリーと云える程歌われてきた。現にこの年のコンクールでもクローバークラブが自由曲として歌い、グリー、クローバーが兄弟日本一になっている。しかし「GLORIA」は取上げたことはなく、私自身も楽譜をちらっと見た程度であった。夏合宿を控えてコンクールの候補曲を集めて色々考えていたある日、ぶらりと現れた故福永陽一郎氏が「カンタ(*2)今年のコンクールはこれどう?」持って来たのはなんとDuhaupasの「GLORIA」であった。「これは無理じゃないかなあ」以下長時間にわたって二人の話合いが続いた。私が難色を示した点は、まずスケールが大きすぎてテコに合わない、かなり難しい転調がある、尺数が長すぎて制限時間がオーバーである、そして同志社グリーの特長である「キズ」が必ず出る、減点法で採点すると審査員に対しては致命的で、コンクール向きではない、等であった。それに対して福永氏は過日の四大学の出来からみて今年の同志社ならこれくらいの曲で勝負すべき、絶対大丈夫、チャンスだ等強烈な押し。そのうち、多田武彦氏にも四大学の演奏をほめていただいたことなど思い出して、「豚もおだてりゃ木に登る」じゃないけれどだんだんいけるんじゃないか、という気分になって来た。グリーの委員会にかけると幹事長以下全員やってみようということで腹が決まった。尺数の長い分はテンポを相当アップし、重厚さより軽快なリズム感でダイナミックな効果を出すことにした。
 この年は、艶があり、よく伸びるテナー、安定した中声部、力感があり深い音色のベースと近年希にみる素晴らしいメンバーが揃った。
 尼崎文化会館の関西大会当日は120名のフルメンバーで参加、勝ち負けは別にして全員かなり気持よく歌えたようであった。審査の発表は例年の司会者の声で「大学の部、第1位KA……というのが今迄の通例で、過去一度も関学に勝てず「第1位KA……と聞えた瞬間「あ!今年も負けたか」というのに馴れ切っていた。したがって息を止めてという緊迫感もなく、何げなく聞いていると「第1位DO……」ときた、この時の喜びというか驚きは口では説明出来ない。メンバーの大歓声の中、表彰を受けたがはっきり覚えていない、気がついたらホールの前でもみくちゃになってカレソンを歌っていた。
 全日本コンクールは正直非常に楽であった。関東は本命の早稲田が負けて玉川学園が出て来た。どこから見ても負ける相手はいそうもない。結果は全審査員満点で完全優勝であった。NHKで放送されて東京の友人からお祝いの電話を何本かいただいた。東京コラリアースでの友人からは「プロの俺達よりうまく歌うとは何事だ!」と云われ、お世辞とはいえうれしかった。テープを聞いてみると我ながらよく出来ていた。しかしその後グリー、クローバーで何回か演奏会にかけたけれど一度として完璧に歌えたことはない、確かに難曲であった。

愛唱曲集「One Purpose」(平成9年11月1日同志社グリークラブOB会発行)より

*1:西暦1957年
*2:河原林氏の愛称(我々後輩は敬意をこめて「カンタさん」と呼ぶ)

文責:下津
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