明日につなぎたい

老いのときめき

政党広告代はどこから

2007-07-28 07:43:17 | インポート

 

 民放テレビのドラマをみていると、合間に政党の広告が出る。回数の多い自民、民主、公明党のものが目立つ。各党首の熱のこもった表情が、いやおうなしに飛び込んでくる。政見の中身はともかく、それなりにイメージアップの工夫はしているようだ。広告専門のプロの手が入っているからだろう。同時に、相当に高くつく筈のコマーシャル代、どうして工面しているのだろうか、「探索」したくなる。各党首は正直に言って欲しい。「この政党宣伝費は、国から支給されている政党助成金で賄っております。つまり国民の税金でございます」と。そうなれば広告代の出所についての疑問は解ける。だが納得するわけではない。怒りがこみあげてくる。人の税金をなんと心得ているのか。

 

 毎年、国民一人当たり250円、総額300億円以上の政党助成金が組まれる。嫌な政党にも自分の税金がとられる。憲法違反のこの制度ができて13年、3800億円の税金が、議員数と得票数に応じて各政党に山分けされている。自民党1800億、民主党840億、公明党270億、社民党290億、共産党は受け取り拒否で0円。05年度の全収入に占める助成金の割合は、自民60% 、民主83 %で、いずれも100億円を超える。高いテレビ広告代も苦にならない筈だ。政党の活動資金は、国民一人ひとりに訴えて集めるべきもの。その苦労をせず、「ぬれ手にアワ」式に国民の税金を懐に入れる。貰うのも使うのも平気、その感覚麻痺が怖い。助成金制度は政党を堕落させる、麻薬 というべきか。

 

 企業・団体献金も麻薬だろう。財界・大企業が利益を確保するためのワイロ、政治の買収である。日本経団連は、献金と引き換えに、自民・民主党が財界の要求をどれだけ実行するか、"通信簿 "をつけているという。自民か民主か、政権がどっちに転んでも何ということはない。二大政党制は財界の手のこんだ戦略なのである。テレビ局などの収入源・スポンサーも二大政党だ。報道の偏りもこれ故だろうか、そう思いたくないが、気になるところだ。"事務所費疑惑 "など政治とカネのスキャンダルで騒がれるのも、主として、この二つの党に属する政治家である。改革・実行! 生活が第一! テレビに映る党首の呼びかけも、空しく聞こえてならない。政界浄化のためには二つの麻薬一掃しかない。


「原発安全神話」の崩壊

2007-07-27 21:55:58 | 日記・エッセイ・コラム

 

 メディアを通して、新潟県中越沖地震の実相が刻々と伝えられ、日本中がショックと危機感に見舞われた。その一つに、柏崎刈羽原子力発電所(東京電力)の大問題がある。原子炉は全部で7基、世界最大級だそうである。報道を見ただけでだが慄然とした。今回の地震では、耐震設計の際の想定を上回る揺れが観測され、2号機では設計値の約3・6倍、全体に60件余りの破損があったという。付近の家屋が傾き、一階が潰れて、屋根が道路に突き出ている惨状が写されていた。なにしろ活断層が原発の真下にあったというのだから驚きである。3号機の変圧器が2時間も燃え続け、6号機の使用済み核燃料を入れたプールの水が海に流れ出た。放射能を含んだ水だとの報道で肝を冷やした。

 

 全国の原子力施設での火災発生は、1967年から2007年までの40年間で108件。事故の隠蔽もあった。当の柏崎刈羽原発は15件、うち今年になって5件とのこと。IAEA(国際原子力機関)は05年、同原発を査察し「消火計画、訓練の不備」を指摘。国会でも今年6月、共産党議員がこの報告を紹介しながら、火災対策と体制整備を求め、総務相も「絶対に事故が発生しない対応策を考えたい」と答弁。だが間に合わず。この1カ月後に地震が起こったのだ。3号機の変圧器は、黒く焼け焦げた残骸をさらす。自力で消火できる体制がなかったのである。消防署への連絡の遅れ、防火服を着用しないなど、対策のずさんさが次々に露呈。「原発安全神話」の崩壊であった。

 

 政府の政治責任、電力会社の社会的責任は大きい。日本は地震の活動期に入っているといわれる。直ちに原発を総点検し、老朽原発など安全が危ぶまれる原発については、運転停止など必要な措置をとるべきだろう。新増設もやめてはどうか。政府と電力会社は、電力の安定供給のためだと原発を絶対視し、補助、交付金の名で莫大な資金を投じ、昨今は「温暖化対策」を新増設の理由にしているようだが、この発想が危ない。安全の保証がどこにあるというのか。この際、小規模な水力、風力、太陽光、地熱、バイオマス(おが屑、生ごみ、糞尿・・)などの自然エネルギーの開発、活用に転換したらどうだろうか。この方向こそ、時代が求める新しいエネルギー戦略だと思うのだが。  (22日 記)


日本列島大揺れ

2007-07-27 16:15:11 | 日記・エッセイ・コラム

 

  昨日の大地震は、「新潟県中越沖地震」と名づけられた。3年前の大地震も、この地だった。今年3月には能登半島が襲われている。水、食料、トイレを!被災者の悲痛な叫びが伝わってくる。ライフラインを壊され、人間としての最低限の営みができないのだ。辛いだろう、苦しいだろう。もし自分がこの極限に直面したら耐えられるだろうか。そんな想いでテレビを視ていた。そして、近頃、なんで新潟付近ばかりなのか首をひねった。今度の地震は「日本列島の地殻のひずみが集まる"新潟ー神戸ひずみ集中帯 "で起きた。(これは)大阪や京都なども含まれる」「西日本周辺が活動期に入って信越が騒がしくなり、やがて関西でも。タカをくくらず対策を」。新聞に出た専門家の説に考えさせられた。

 

活断層は陸地だけでなく海底にもあるそうだ。この調査、対策だけでも莫大な費用が要るだろう。いま、基礎年金財源をめぐって、各政党間の論争が交わされている。たしかに重大問題である。国民いじめにならぬ、まともな方向で決着がつくことを望みたい。では、自然災害対策の財源はどうする。政府、自民、公明、民主党などが「聖域」としてきた、膨大な軍事予算、米軍駐留費、基地費用に手をつければよい。外国からの攻撃で、日本の国土がどうかされる可能性よりも、地震、台風などで破壊される可能性の方がはるかに大きいだろう。現に、それを何回となく体験しているではないか。戦闘機も戦車もイージス艦も、米軍基地再編費用も不要。何十兆円になるだろうか。それを当てればよい。

 

自・公、民の党首がテレビによく出るが、軍事費、米軍費用に触れた発言はない。キャスターも聞こうともしない。情けないと思う。具体的に、はっきり打ち出しているのは共産党だけではないか。地球環境や、それぞれの「国土」を守るために何が必要か。武力・戦争は破壊そのものである。平和であってこそ、この人類的課題はなし得る。60余年前に、戦争によって廃墟と化した日本がどうして再生し得たか、その歴史を辿れば、平和の尊さが身に沁みるはずである。人類は自然の猛威と闘って生き抜き、自然の法則を知って文明を築いてきた。今もそれが求められている。人類は戦争の愚を悟り、違法とする国際規範を設けた。軍備、武力を「聖域」かのように固執する人たちには、この偉大な人類の軌跡が見えないのだろうか。 (17日)。    


久しぶりです

2007-07-27 15:08:16 | インポート

 

ご心配された方にはお詫びする。以前からパソコンの調子が狂い、起動も終了もいやに遅い。文章の作成、ネットの接続にも、再三てこずり、ブログ一本つくるのに悪戦苦闘の日々が続いていた。知識、技術ともに未熟なせいもあるが、苛立ち、疲労感が残る。このままではこっちが参る。機械と共倒れなどできるものか。もう見切りをつけるときだ。取り替えることにした。12日に新品が届いた。だが、色々「わけあり」で、すぐブログ再開とはいかず、しばらく休憩ということになった。この月は大事な"政治の月"なのにと思うと残念。日常のリズムが崩れて気分は最低。とにかく、原稿は書いておき、条件が整ったら送信しよう。そんなつもりで新しいパソコンに向き合う。

 

7月としては、戦後最強だという台風4号が、沖縄で荒れ狂い、九州、四国、紀伊半島、東海、関東などの太平洋側を走る。テレビで沖縄、九州南部の凄まじさを見る。水不足が続いていた四国に潤いはあったのだろうか。想いをめぐらす。今日、ようやく深い爪あとを残して日本列島から離れる。近頃、他の地方は散々な目にあっているのに、大阪は直撃されることがない。気象や地理的条件に関係があるのだろうか、台風の進路がそれるのである。有難いことなのだが、何故か他に悪いような気になったりする。これが「人情」というものだろうか。ひどい目に会っていないから、こんなこと言えるのかもしれない。それにしても、久しぶりに見る、雲間から覗く夕陽は、とても綺麗で爽やかだった。

 

自然災害は不可避ということもあるだろうが、度重なる襲来、被害の大きさを思うと、万全の対策がつくされているだろうか。つい言いたくなる。今回の台風が非常に強かったのは、海水の温度が異常に高かったからだと聞く。増え続ける二酸化炭素排出による地球温暖化が、気候変動をもたらすのだろうか。安倍内閣は、二酸化炭素の「世界全体の排出量を2050年までに半減する」と言っている。大言壮語にならねばよいが。万全の対策といえば、結局は費用のことになる。社会保障とあわせて最優先に位置づけてもらいたい。ムダを省くことだろう。とくに軍事費を削ることだ。日本も世界もである。このページを書き終えたあとの昼、ニュースで新潟・長野の地震を知る。震度6強。   (15,16日 記)