アルツハイマー病についてのブログ(評価・レビュー・口コミ・感想)

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2012/05/26更新

ベータ版で公開(ご意見募集中!)

●アルツハイマー病とその事例(改)

●認知症(アルツハイマー病)とその周辺の人々(改)(事例、追加)

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ハラハラしながらの10年間だった。
それほど強く意識したわけではない。
しかしいつも心の壁に、ぺったりと張りついていた。
「私はだいじょうぶか?」と。

とうとう私の知人のHさん(70歳・女性)が、
アルツハイマー病と診断された。
私も「おかしい?」とは感じていた。
が、現実に身近にいる人がそう診断されると、
ズシンと心に重く響く。
「明日は我が身」と。

+++++++++++++++++++

●初期症状

初期症状について、専門サイトは、つぎのように書いている。

★「健康インフォネット・HP」より

(1)自己中心的で頑固になった。
(2)理由の無い不安感にかられる。
(3)抑うつ状態になる。
(4)睡眠障害になる。
(5)幻視や妄想が重なる。
(6)人や物の名前がすぐに出てこない。
(7)新しい覚えることができない。
(8)物の置き場所をすぐに忘れる。
(9)いつもしているはずのことがスムーズにできなくなる。

ほかに、(行き慣れた道で迷う、調理手順を間違えたり忘れたりする、駅で行き先への切符が買うことができない、何度も同じことを尋ねてしまう)」と。
以上、「健康インフォネット・HP」より
http://www.kenkouinfo.net/arutuhaima-shoki/

★「健康生活・HP」より

(1) 人や物の名前を忘れる等の記憶障害。
(2) 日付が分からなくなる、お金の管理が出来ない、薬の管理が出来ない等日常の生活に支障が出てくる。
(3) 自分がいる場所が分からなくなる、徘徊を始める、介護が必要になる。
(4) 自分の妻や子供など人物が分からなくなる。
(5) 寝たきりになる、施設介護が必要になる」と数年〜十数年かけて進行するのが特徴。
(6) 人の名前や物の名前が出てこない等年齢の割に物忘れが目立つものの、料理が作れる、身だしなみを整える等認知機能に障害が無く、生活に支障がない場合は「軽度認知障害」と言い、「認知症」とは診断されない。
(7) しかし、放っておくと1年に10%が認知症に移行すると言われていますので、運動や食事を工夫して認知症への移行を遅らせることが大切。

さらに……

(1) 最も初期の症状は学習能力が落ちて新しい事を覚えていられないこと。論理的な思考力がなくなると言われる。
最近のことをすっかり忘れて全く思い出せないのは、海馬が壊れて記憶が定着しないもので要注意。
(2) 物の名前や人の名前が出なくなる。
ただ、すっと出てこないだけで、ヒントを与えると思い出したりする場合は記憶機能は壊れていない証拠でこれは良性の物忘れのことが多い。
(3) 目標に対してプランを立てたり、スケジュールを立てたりすることが出来なくなる。
(4) 家事や仕事の段取りが上手く出来なくなるのが最初の徴候。
例えば、お皿をうまく片づけられない。
調理の手順を間違える。
冷蔵庫の管理が出来なくなる、(空っぽになったり、逆に、同じ物を重複して買ってきたり)、着物をうまくたためない。
字が下手になる。捜し物が多くなる。
ガス栓などの閉め忘れをする。
飲み薬の管理ができない。
身だしなみがだらしなくなり、おしゃれをしなくなった。
風呂に入らなくても平気。
駅で切符が買えない、いつもの道を間違える。
同じことを何度も言ったり聞いたりする。
置き忘れやしまい忘れが目立つ等々が初期に出る。
(5) 短気になる。
些細なことでもすぐに怒るようになる。
(6) 物をどこに置いたか忘れることが多くなった
(7) 相手の話を聞いている時に、同時に自分が言うことを考えることが出来なくなる。
(8) 他人との会話が上手く行かない。
(9) 好きな事でも関心がなくなる、日課をしなくなる。
(10) 元気が無く憂鬱な感じになる。
あちこち身体の不調を訴える。
料理を作るのが面倒になったり、品数が減る。
(11) お金や物品を盗まれたと言うようになる。
以上、「健康生活・サイト」より。
http://www.ne.jp/asahi/web/oki/health/arutu.html

こうして各サイトの初期症状を読んでいると、この病気の概要が、おぼろげながら浮かんでくる。

●Hさんとの電話

Hさん(前述)について言うなら、これらすべてが当てはまるから、恐ろしい。
が、それだけではない。

たとえば電話にしても、(1)話している途中で、話題がポンと飛ぶ。
(2)同じことを、繰り返し言う。
(3)心に余裕がない話し方をする。(いつもピリピリしている。)
(4)一方的にしゃべるばかりで、こちらの言うことを聞かない。
(5)ネチネチと、いつまでもグチを言う。
(6)途中で電話を切ろうとすると、突然、怒りだしたりする。
(7)解決策を示してやると、即座にそれを否定する。
(8)つぎに電話をすると、前回話した内容を、すっかり忘れている。
(9)批判は、タブー。批判したとたん、混乱状態になる。

●私の立場

アルツハイマー病については、いろいろなサイトが取り上げている。
が、その周辺で苦しんだり、キズついたりする人については、ほとんど取り上げられていない。
もちろんその人がその病気とわかっていればよい。
が、ふつうはわからない。
「?」と思うことはあっても、わからないまま、その人に引き回されてしまう。
私のワイフもこんな経験をしている。
この話は、4、5年前のBLOGに書いたことがある。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●ワイフの友人

その女性は、65歳くらいから、おかしな言動を繰り返すようになった。
突発的に興奮状態になることもあった。
70歳をすぎてから、音信が途絶えたので、様子はわからない。
しかし何かの脳の病気になり始めていたことは、じゅうぶん疑われる。

●こだわり

その女性は、ことあるごとに、弟氏の悪口を並べた。
「法事に来たが、タクシーに乗ってきた」
「夫が話しかけたが、形だけの返事しかしなかった」
「法事というのに、柄物の靴下をはいてきた」
「供養の袋だけで、供物を何ももってこなかった」などなど。

まるでその場をビデオカメラか何かに収めたかのように、ことこまかく悪口を並べた。
が、そうした(こだわり)のほうこそ、大きな問題だった。
その女性は、それに気づいていなかった。

●3つの教訓

最近では、脳の活動の様子を、リアルタイムでそのまま知ることができる。
それによっても、こだわりの強い人というのは、脳のその部分は活動しても、ほかの部分が休眠状態になることがわかっている。
このことは、私たちに3つの教訓を与えてくれる。

ひとつは、(こだわり)はもたないほうが、よいということ。
脳はいつも、平均的かつ全体的に、活動していたほうがよい。

もうひとつは、(こだわり)を少なくするため、いつも新しいことに興味をもったほうがよいということ。
平凡は美徳だが、老後の平凡は、美徳でも何でもない。
警戒すべきは、単調な生活。
変化に乏しい生活。
へたをすれば、そのまま死の待合室に直行……ということにもなりかねない。

そして3つ目は、こだわりが強くなったら、脳の変調を疑うということ。
老人性のうつ病の主症状は、(老人にかぎらないが)、こだわりと考えてよい。
うつイコール、こだわり。
こだわりイコール、うつ。

●脳の老化

そうでなくても、脳の老化は、日常的に経験する。
記憶力の低下、集中力、気力の低下など。
好奇心の低下は、そのまま自分の住む世界を、小さくする。
来る日も来る日も、同じことを考え、同じことをするようになったら、脳の老化はすでに危機的な段階に入っていると考えてよい。

それに(こだわり)が加われば、そのこだわっている部分はともかくも、ほかの部分が一気に老化する。
その女性については、こんなことがあった。

●ボケ症状

ワイフのクラブの会費を、その女性がなくしてしまった。
その数日前まで、こう言っていた。
「会費は青い封筒に入れ、バッグの中にあります」と。
が、ワイフがその数日後に電話すると、こう言った。

「私、そんなお金、知りません」
「青い封筒など、知りません。そんな話をした覚えは、ありません」と。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●青い封筒

この青い封筒の話は、私もよく知っている。
その電話のとき私は、ワイフの横にいた。
こうして文章にして書くと、そのときの緊張感がうまく伝わらないかもしれない。
ワイフは、相手のこの言葉に、かなりキズついた。
怒るというよりも、ショック状態になってしまった。

その話を思い出しながら、Hさん(前述)について、ワイフはこう言った。

「その人や、家族の人たちもたいへんだということは、よくわかるわ。
しかしそうであるなら、周囲の人たちにも、それを知らせるべきよ」と。

が、実際には、家族は、それを隠そうとする。
あるいは家族(配偶者や息子や娘たち)が、それ以上に無知であることが多い。
ある別の知人は、私にこう言って、怒鳴った。
「家内は、こだわりは強いが、頭はいい!」と。
私が「奥さん、だいじょうぶですか?」と言ったときのことだった。

●Hさんとの思い出

昨日、ワイフとHさんの話になった。
いろいろ思い出してもらった。

(事例1)行き先をまちがえたHさん

ある日の午後、ワイフのところに電話がかかってきた。
仲がよかったAさんが、突然、入院したという。
Hさんは、こう言った。
「湖西市のX病院に、入院しました。奥さんにお伝えください」と。

そこで私は近くにあったメモ用紙に、その旨、書きとめた。
書きとめたあと、Aさんの病状についても、聞いた。
で、電話を切るとき、念のためにと思い、メモを復唱した。

私「湖西市のX病院ですね?」
H「……私、湖西市なんて言っていません。鷲津(わしづ)です」
私「エッ、先ほど、湖西市とおっしゃいましたよ」
H「おとといも病院へ行ってきましたから、まちがえるはずはありません」
私「でも、確かに……。メモも取りましたから……」
H「どうしてそういうウソをつくのですかア!」と。

そのままHさんは、激怒、電話は、大混乱になってしまった。

(事例2)なくなった老眼鏡

クラブでのこと。
帰るとき机の横に置いておいたはずの、ワイフの老眼鏡が消えていた。
みなで探してもらったが、見つからなかった。

で、先に帰った人のだれかが、老眼鏡をまちがえて持ち帰ったのではないかということになった。
Hさんもその中にいた。
が、老眼鏡は必需品。
そこでワイフは家に帰ると、先に帰った人たちみなに、電話で問い合わせた。
みな「知りません」と答えた。

で、その翌週のこと。
再びワイフが老眼鏡を話題にした。
が、みな、「知りません」と。
が、見るとHさんだけが、近くのゴミ箱の中を探していた。
ワイフは、そのとき、「そんなところにあるわけがない……」と思ったという。

で、いつものように例会が始まった。
が、そのとき、外から声がした。
「ありましたよ!」と。

見るとHさんが、会館の横にある生ごみ専用のごみ箱を、ひっくり返しているところだった。

H「ほら、こんなところに!」と。

見ると老眼鏡は鼻の部分で2つに折れ、ティシュペーパーに包まれていた。
ワイフはHさんに感謝したが、そのあと、Hさんへの疑念がどんどんとふくらんでいった。

(事例3)ガスコンロ

Hさんの家には、1人の老人が同居していた。
Hさんの実母である。
その実母(当時、85歳前後)が、ときどきガスコンロの火を消し忘れるという。
Hさんは、たびたびワイフのところに電話をかけてきて、それをこぼした。
「あぶなくて、外出もできません」と。

そこで、つまりその話を聞いたので、私は、ネットで検索をかけてみた。
「消し忘れ防止付きのガスコンロ」というのが、市販されていることがわかった。
そこでそれをプリントアウトし、ワイフにもたせた。

が、そこで奇妙なことが起きた。
ワイフがHさんにその書類を渡すと、Hさんは、こう言ったという。

「どうしてこんなもの、私にくれるんですか。あなたに頼んだ覚えはありません」と。
そこでワイフが、「だって、あなたお母さんの消し忘れに困っているとおっしゃったでしょ」と。
が、これに対しても、「私は、そんなことをあなたに話した覚えはありません」と。
ワイフはその書類をそのまま、私のところにもって帰ってきた。

(事例4)繰り返される内容

Hさんは、もう1人、Hさんの実兄のめんどうをみていた。
Hさんの実兄は、郊外にあるグループホームに入居していた。
「週に1度の面会」が、義務付けられていた。
それでHさんは、毎週、週末に、そのグループホームへ足を運んでいた。
それについて、ある日、Hさんから電話がかかってきた。

「私、死にそうになりました。
車を運転していて、突然、気がスーッと抜け、道路脇の電柱にぶつかりそうになりました」と。

Hさんは、自分の苦労をことさら大げさに訴えた。
ワイフはHさんの聞き役に徹した。
途中で電話を切ると、Hさんは、混乱状態になる。
当時、すでにワイフは、そのことをよく知っていた。
「そうですか、たいへんですね」「ごくろうさまですね」と。
それだけを繰り返した。

が、Hさんは、しばらくすると、また同じ内容の話をする。
しかもことこまかく、ていねいに……。
「私、死にそうになりました」と。
こうして電話が延々と、1時間以上。
ばあいによっては、2時間近くもつづいた。

(事例5)

しばらくすると、ワイフは、Hさんから距離を置くようになった。
電話がかかってきても、居留守を使うことが多くなった。
そんな矢先、例の「青い封筒事件」が起きた。
預かっておいたクラブの会費を、Hさんが、紛失してしまった。

Hさんは、「青い封筒に入れてしまってあります」と言った。
しかしその翌週、「そんなお金のことは知りません」「青い封筒の話など、知りません」と。

結局その会費は、全額、ワイフが立て替えることになってしまった。
が、その前に……ということで、夜遅く、Hさんの家に電話を入れた。
Hさんの主人が、電話口に出た。
そこでワイフが、クラブの会費のことを伝えた。
が、Hさんの主人は、ワイフの電話に逆ギレ。
「うちの家内は、こだわりは強いが、頭は利口だ。そういう言いがかりをつけるのは許さない」と。

(事例6)

クラブの仲間の1人が、何かのことで、入院した。
それをHさんに伝えると、「私も見舞いに行く」と。
そこでワイフが、病室の番号を伝えようとした。
そのときのこと。

病室の番号は、7階の28号室だった。
ワイフが、「728号室ですよ」と言うと、Hさんは、バッグから手帳を取り出した。
取り出しながら、「7……?」と。
そこでワイフが、「728です」と言うと、「782ですね」と。

ワ「ちがいますよ。782ではなく、728です」
H「ハア、728ですね……」と。

心配になりワイフが手帳をのぞくと、そこには、「778」と書いてあった。

ワ「あのう、778ではなく、……728です」と。

このときもHさんは、突然、怒り出し、「わかっています!」と言ったという。

(事例7)

話は前後するが、ワイフは、こんなことにも気づいたという。
一度、何かのことで、Hさんの手帳を見ることがあったという。
それには、その日のスケジュールが、ぎっしりと書き込まれてあったという。

Hさんは、その手帳を見ながら、それがすむと、ひとつずつ、それを線で消していたという。
ワイフはあとで、私にこう言った。

「スケジュールといっても、たいしたことじゃないのよ。
墓参りにもっていく花を買うとか、夕方、息子の家に電話するとか、どうでもいいことばかりだったわ」と。

(事例8)

クラブの指導員的立場だった、K先生が亡くなったときのこと。
クラブの人たち、ほぼ全員が、K先生の葬儀に参列した。
そのときのこと。
それまではどちらかというと、Hさんは、明るくはしゃいでいた。
が、出棺というときになり、K先生の家族が棺桶をもちあげたとたん、Hさんは狂乱状態になってしまった。

大声で、ギャーギャーと泣き始めたという。
その声があまりにも大きく、長くつづいたため、みながびっくりした。
で、すぐそばにいたワイフが、背中をさすりながら、それを制した。
が、棺桶が霊柩車に乗るまで、Hさんは、そのまま大声で泣きつづけたという。

「家族の人たちだって、みな、しんみりとしていたのに……」と。

が、異変はそれだけではなかった。
霊柩車が葬儀場を出たとたん、再び、ケロッとし、またみなと明るく話し始めたという。

(事例9)

半年ごとに、会館の使用許可申込書を、提出しなければならない。
そのときHさんが、その係になっていた。
で、別のクラブ員が、会館から受け取ってきた書類をHさんに渡した。
が、Hさんは、その書類を見るやいなや、「私はこんなもの、見てもわかりません!」と言い、書類をテーブルの上から、叩き落としてしまったという。

ワイフもその様子を見ていた。
こう言った。
「何も、叩き落とさなくてもいいのに……」と。

(事例10)

ある日Hさんが、ものすごい剣幕で、クラブへ乗り込んできたという。
話を聞くと、「弟にだまされた!」と。

こういうことらしい。

その1年ほど前、Hさんの実父が他界した。
小さいが、家と土地が、遺産として残された。
その家と土地を、Hさんの弟氏が、勝手に売却してしまったという。
それをHさんは、怒っていた。
「弟は、書類と印鑑を偽造した」と。

が、法務局へ届ける書類についていえば、それはありえない。
印鑑は、印鑑証明書付の、実印でなければならない。
また相続人が複数あるときは、Hさん自身の遺産相続放棄書、もしくは協議分割書が必要。
さらにHさんの戸籍謄本(抄本)も必要。
どれもHさんの承諾もしくは、Hさん自身の協力がなければ、手に入れることはできないものばかり。
「偽造」ということになれば、即、私文書偽造事犯ということになる。

簡単に、偽造できるような話ではない。
が、Hさんは、「弟が偽造した」と。

私はその話をワイフから聞いたとき、「いつもの話」と思った。

(事例11)

このこととHさんの病気が関係あるかどうかは、わからない。
しかしHさんの2人の息子は、現在、離婚している。
一時は、7〜8人の孫を自慢していたHさんだが、今は娘の孫、1人だけ。

そのつどHさんは、相手(息子たちの嫁)に電話を入れ、はげしい言葉で、相手の親たちをののしったという。
そういう電話を繰り返したらしい。
しかもいつもの長電話(?)。
私の想像では、同じ話を何度も、グチグチと言ったのではないかと思う。
Hさんが、おかしくなり始めた時期と、一致する。

(事例12)

こまかく書き出したらキリがない。
ないが、Hさんの話は、どれもウソ。

たとえばボランティアで、独居老人のめんどうをみているという話。
Hさんの実家は、その町でも有名な資産家であるという話。
退職した夫は、Cガス会社の調査局の局長であるという話、などなど。

自分を飾るウソが、あまりにも多い。
独居老人のめんどうをみているという話は別として、資産家であるという話はウソ。
それは先にも書いた。
また夫は、退職後、サラ金の取り立て屋をしていた。

まことしやかにシャーシャーとウソをつく。
ウソをつきながら、そのウソを忘れる。
忘れるから、また別のウソをつく。
こお繰り返し。

一事が万事。
万事が一事。
こうしてワイフとHさんとの関係は、5年もつづいた。
その間に、ワイフの心が大きくキズつくことも、何度かあった。

●ピック病※

似たような病気に、ピック病というのもある。
こちらも、アルツハイマー病のような前兆症状を伴う。
わけのわからないことを言う……というよりも、わけのわからないことをし始める。
家人がそれを知っているばあいは、まだよい。
ふつうは、家人もそれに気づかない。
気づかないまま、周囲の人たちが先に、トラブルに巻き込まれる。

……実は、私の近所にも、それらしき老人がいる。
見た目には、「まとも」だが、行動がおかしい。
私もワイフも、トラブルに巻き込まれるのがいやだから、いつも遠巻きにしてその人を見ている。
が、その人のほうから、からんでくる。

年齢は、現在、75歳前後。
男性である。
一応、他人とは、ふつうの受け応えができる。
ガスや電気の検針員さんたちとは、ふつうの(?)会話をしているよう。
が、突然、何をどう勘違いしたのかわからないが、私の家に怒鳴り込んできたりする。
「報復」と称して、窓ガラスを割られたこともある。
(そばに、「報復」と書いた紙が、張ってあった。)

が、そういう人にかぎって、(先に書いたHさんも、そうだが)、病院へは行かない。
Hさんのばあいは、夫のほうがそれを拒否した。
近所の男性のばあいは、奥さんのほうが、認知症気味。

……というような例は多い。
この先、さらに多くなる。
老人の数に比例して、多くなる。

加害者になるのも、被害者になるのも、「明日は、我が身」。
私自身がそのアルツハイマー病になるかもしれない。
あるいはすでにピック病になっているかもしれない。
みなに迷惑をかけるようになるかもしれない。
けっして、他人ごとではない。

要は、いかに自分自身を正常(?)に保つかということ。
そのためには、何をすればよいかということ。
方法がないわけではない。
その第一。
「社会との関わりを失わない」、である。
私が観察した範囲では、社会との関わりを失ったとたん、(あるいはその逆もあるが)、一般的なボケは、一気に進む。
あとはその悪循環の中で、ますます社会との関わりを失い、ボケ症状は進む。
アルツハイマー病やピック病は、「病気」。
早期発見、早期処置が重要と言われている。
社会との関わりがないと、それもできなくなる。
変化をとらえることが、できなくなる。

……ということで、今朝は「アルツハイマー病」について考えてみた。

(注※……ピック病)

日本大百科全書(小学館)には、つぎのようにある(YAHOO百科事典より転載)

「ピック病(ぴっくびょう)
Pick's disease
限局性大脳萎縮疾患。精神医学者アーノルド・ピックArnold Pick(1851―1924)によって1892年に報告された。
ピック病は大脳の萎縮性疾患だが、大脳の前頭葉や側頭葉が侵される「前頭・側頭型認知症(FTD:frontotemporal―dementia)」である。
アルツハイマー病が頭の後方から委縮が始まるため、後方型認知症とよばれるのに対して、ピック病は前方型認知症とよばれることもある」(以上「日本大百科全書」より)と。

(はやし浩司教育林浩司林浩司Hiroshi Hayashi幼児教育教育評論幼児教育評論はやし浩司はやし浩司アルツハイマー病ピック病Hさんのケース)


Hiroshi Hayashi+++++++Feb. 2012++++++はやし浩司・林浩司

bwhayashiさん

アルツハイマー病に抗癌剤が効く?

「馬鹿につける薬はない」という古風な悪態が今度こそ死語になるか、どうか。

抗癌剤のベキサロテンをアルツハイマーのモデルマウスに投与したら、脳内に蓄積したベータアミロイドが72時間で約半分に減少し、14日の投与で最終的に75%減ったという記事が有りました。

発見の端緒は実際のアルツハイマー患者がガンになってガンの治療中をしたらアルツハイマーも改善したというようなことが有ったのかどうか。
本質的はことではないでしょうが、素人としては気になります。

ベキサロテンによる半減期が3日だとすると、75%減少するのは6日で済む。
14日を要したというのは何故だろう。

患者が実際のヒトだったら、アルツハイマー病が複合的だったとか、患者のタイプが問題になるかも知れない。
モデルマウスでの実験なら、そうした要因は予め除かれているのではないか。

他の薬がそうであるように、連続して投与したために耐性が生じたのだろうか。
ベータアミロイドも感染症の病原菌と同じような機能を持っているということだろうか。

psyche-rhoさん

抗がん剤 アルツハイマー病に効果?

米ケース・ウェスタン・リザーブ大学では、
皮膚がんの治療薬「ベキサロテン」を、
アルツハイマー病のマウスに投与した
ところ、72時間以内にマウスの記憶力が
劇的に改善され、さらにマウスの脳から
アルツハイマー病の顕著な特徴である
アミロイド斑が50%以上除去されていた
と報じた。

ケージ内にティッシュペーパーを置くと、
正常なマウスは本能的にティッシュを
使って巣を作るが、アルツハイマー病の
マウスはティッシュで何をすべきか
分からない。

しかし、「ベキサロテン」の投与後は、
アルツハイマー病のマウスはティッシュ
を使って巣を作ったそうである。

ケース・ウェスタンの主任研究員
ゲーリー・ランドレス氏は2カ月以内に
「ベキサロテン」を健康な人で試し、
マウスの場合と同様の効果があるか
見極めたいと話した。

アルツハイマー病の患者に対処する新たな
道が開かれるのか?

だとすれば、大変うれしいことであるが、
はっきりするまでにまだ長い時間が必要
のようである。

妻には間に合わないかもしれないが、
一日も早くその日が来てくれることを
切に願っている。

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route463さん

がん治療薬がアルツハイマー病を撃退!?

アライブ!サプリメントカフェのHOTトピックスから
◎既存の抗がん剤が、アルツハイマー病の特徴である脳に形成された破壊性プラークを迅速に除去し、記憶障害を改善することができるかもしれないという報告がありました。
◎この有害プラークが「今までに例のない」スピードで破壊され除去されることを、動物の研究が発見しました。
◎さらに脳機能にもかなりの改善または回復が見られました。_≫ 続きを読む
2/10/2012
関連:抗肥満、ダイエット

alivecafeさん

アルツハイマー病 − 黒田洋一郎(岩波書店)

アルツハイマー病 (岩波新書)黒田洋一郎岩波書店

1998年5月20日第1刷

著者は1943年、東京生まれ。1966年東大農学部農芸化学科卒。東京都神経科学総合研究所参事研究員。

父がアルツハイマー病になった後、何冊か読んだ本の中の一冊。最近まで(2012年1月頃まで)父の思考を理解しよう納得しようと努めていたが疲れた。理解不能である。何とか会話をすれば元に戻るかもしれないと思い会話を試みていたがどうも無駄のようだ。真剣に面と向かって会話しようとしても父の思考は完全に異次元に浮遊していてかみ合わない。ものすごく疲れるのだ。どこか珍しいもの懐かしいものを見せに連れて行けば回復するのかとも思ったが、進行を止めることさへできなかった。この本も最初は父の病気を少しでも理解しようと思い読んだのだが、結局得た知識は自分が今はアルツハイマー病ではないということの確認にしかならなかった。

人は物事を忘れる。たとえば一昨日の夜の食事の献立とか。一昨日のことを忘れても十数年前のある晩の食事の献立を覚えていたりもする。私でいえば1995年1月16日、阪神淡路大震災の前日の夜の献立だったり・・・。度忘れするというのもある。ドラマの女優の名前、誰だったか、ここまで出かけているのにわからない。名前を教えてもらうと、そうそうその人と会話がつながる。これを記憶の再認という。これらは全く問題のない正常な人の記憶だそうだ。

アルツハイマー病の一番はっきりした症状は、ことに毎日同じことを繰り返す動作や仕事を、したかしなかったかその内容も含めて覚えられず完全に忘れることだ。これが進行すると5分前のことも忘れてしまう。そのうち一瞬前のことも覚えることができず。そのうち自分が誰かさへもわからなくなる。

妄想、幻覚というのもある。父は誰か外から人が家に入ってきて物が盗まれるという妄想を見始めた。夜になると外を人が徘徊しえいるという。窓の外を指さしてそこにいると言ったりする。そこには父本人の姿がガラス窓に写っているだけなのだが。父は家じゅうの自分が大切にしているものを隠し始めた。その価値基準は脈絡もないのだが。そして自分でどこに隠したかを忘れてしまうのだ。それらはみな盗まれたことになっている。

徘徊について。父は車が好きでずいぶんと昔から自家用車を手に入れ運転していた。残っている写真から判断して、たぶん1950年代中頃には自家用車が家にあった。私が生まれるずっと以前の話だ。それから何台も何台も車が変わった。車道楽が父の趣味だった。住んでいる所が田舎なものでどこへ行くにも車で行っていた。父には歩く癖があまりない。おかげで徘徊するのは自宅の周りだけ。これは助かっている。車の運転を止めさせるのには少々時間がかかったが。

ただ車に乗ってドライブをするのは今でも好きだ。だからか私が実家から神戸の自宅へ車で帰ろうとすると、父は毎回車に乗り込んでくる。玄関で自分の家に帰るからと挨拶すると父は決まってまた都合がよい時に帰って来いと言う。そして車のところまで見送りに出てきて、ありがとうありがとう、また来てくれと言いながら私の車に乗り込むのだ。口で言っていることと体の行動が全く別なのだ。母が息子は自分の自宅へ帰るのだから着いて行ってはいけないと注意すると、分かっていると怒る。怒りながらまた乗ろうとする。初めての時は笑えたが、今はもう笑えない。

時間や場所が分からなくなることを見当識の障害という。父は病院の担当医より診察のたびにここはどこ、今の季節は何という問いを投げかけられる。父は初回の診察の時は無理だったが三回目の診察の時に答えることができた。行きの車の中で母と二人して予習させた甲斐があったのかと思った(良くない行為だ)が、答え方が教えた内容と違う。今の季節はという問いに、玄関に正月飾りがあるから季節は春と答えたのだ。担当医もこれは難しい回答だと笑っていたが、私はそういう思考ができるのかと拍手喝采だった。

父は、今はもう他所の家に行くこともなくなったのだが、自分の家と他人の家の区別がつかなくなっていた。間違って他人の家へ入るのではなく、他人の家に行っても自分の家と同じようにふるまってしまうのだ。一度ならず他所の家の物をポケットに入れそうになったこともあり、これには慌てた。

人は記憶の積み重ねができる。30年前、20年前、10年前、今と時間は違えどエピソードをつなげながら物事を記憶している。エピソード記憶が欠落するとおかしなことになる。アルツハイマー病の患者はいずれ自分の妻や子の顔を認識できなくなる。最悪、自分さへ認識できなくなってしまう。父は、私や弟や従兄の顔は認識できるが、私の妻や孫の顔を理解しない。赤の他人だと思っているようだ。妻や孫が実家に顔を出した後、帰宅する際は見送りに出ない。孫が実家においてきた玩具は従妹のものだと思っている。最近の20年分のエピソードを忘れてしまっているようなのだ。私が学生として東京にいたころの記憶はかすかに残っている。しかしその後はよくわからない。だから私には妻も子もいないことになっているのかもしれないし、仕事もしていないことになっているのかもしれない。死んだ伯父も末期は父と同じような症状で、最期のころは伯母を忘れてしまい自分の母親と思い会話していたという。伯母にさかんにイロハを教えてくれとせがんだという。

私は父がアルツハイマー病にかかるまで、なんとなく勝手にアルツハイマー病を都合よく解釈していた。甘かった。今までここに書いたことも記憶についてのことだけだから、生活の中のほんの些細なことでしかない。記憶喪失の人は深刻に悩みはするが側から見るとちゃんとした人だから。アルツハイマー病の怖さしんどさは単なる一般的な記憶の欠落にとどまらないことにある。

父はすべての作法を忘れていく。礼儀、食事、排泄・・・。でも小さな幼児をしつけるようにはいかない。幼児なら教えられたことを覚えるが父はもう記憶できない。機嫌が良い時に口からとめどなく出てくる言葉には過去も未来もない。みな一緒くただ。なのに妙なプライドや好き嫌い論理的判断をする頭の回路は十分に働いている。

日々献身的に介護する母が健気だ。それに感謝する気持ちは父には全く見られない。


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この本のメモはいつもの通りあるが、図形や表がついているのでまた後日整理した後に、ここに追記予定。


(2011年12月西図書館)

k-74さん

●アルツハイマー病の周辺で・・・

●認知症(アルツハイマー病)とその周辺の人々

+++++++++++++++++++

ハラハラしながらの10年間だった。
それほど強く意識したわけではない。
しかしいつも心の壁に、ぺったりと張りついていた。
「私はだいじょうぶか?」と。

とうとう私の知人のHさん(70歳・女性)が、
アルツハイマー病と診断された。
私も「おかしい?」とは感じていた。
が、現実に身近にいる人がそう診断されると、
ズシンと心に重く響く。
「明日は我が身」と。

+++++++++++++++++++

●初期症状

初期症状について、専門サイトは、つぎのように書いている。

★「健康インフォネット・HP」より

(1)自己中心的で頑固になった。
(2)理由の無い不安感にかられる。
(3)抑うつ状態になる。
(4)睡眠障害になる。
(5)幻視や妄想が重なる。
(6)人や物の名前がすぐに出てこない。
(7)新しい覚えることができない。
(8)物の置き場所をすぐに忘れる。
(9)いつもしているはずのことがスムーズにできなくなる。

ほかに、(行き慣れた道で迷う、調理手順を間違えたり忘れたりする、駅で行き先への切符が買うことができない、何度も同じことを尋ねてしまう)」と。
以上、「健康インフォネット・HP」より
http://www.kenkouinfo.net/arutuhaima-shoki/

★「健康生活・HP」より

(1) 人や物の名前を忘れる等の記憶障害。
(2) 日付が分からなくなる、お金の管理が出来ない、薬の管理が出来ない等日常の生活に支障が出てくる。
(3) 自分がいる場所が分からなくなる、徘徊を始める、介護が必要になる。
(4) 自分の妻や子供など人物が分からなくなる。
(5) 寝たきりになる、施設介護が必要になる」と数年〜十数年かけて進行するのが特徴。
(6) 人の名前や物の名前が出てこない等年齢の割に物忘れが目立つものの、料理が作れる、身だしなみを整える等認知機能に障害が無く、生活に支障がない場合は「軽度認知障害」と言い、「認知症」とは診断されない。
(7) しかし、放っておくと1年に10%が認知症に移行すると言われていますので、運動や食事を工夫して認知症への移行を遅らせることが大切。

さらに……

(1) 最も初期の症状は学習能力が落ちて新しい事を覚えていられないこと。論理的な思考力がなくなると言われる。
最近のことをすっかり忘れて全く思い出せないのは、海馬が壊れて記憶が定着しないもので要注意。
(2) 物の名前や人の名前が出なくなる。
ただ、すっと出てこないだけで、ヒントを与えると思い出したりする場合は記憶機能は壊れていない証拠でこれは良性の物忘れのことが多い。
(3) 目標に対してプランを立てたり、スケジュールを立てたりすることが出来なくなる。
(4) 家事や仕事の段取りが上手く出来なくなるのが最初の徴候。
例えば、お皿をうまく片づけられない。
調理の手順を間違える。
冷蔵庫の管理が出来なくなる、(空っぽになったり、逆に、同じ物を重複して買ってきたり)、着物をうまくたためない。
字が下手になる。捜し物が多くなる。
ガス栓などの閉め忘れをする。
飲み薬の管理ができない。
身だしなみがだらしなくなり、おしゃれをしなくなった。
風呂に入らなくても平気。
駅で切符が買えない、いつもの道を間違える。
同じことを何度も言ったり聞いたりする。
置き忘れやしまい忘れが目立つ等々が初期に出る。
(5) 短気になる。
些細なことでもすぐに怒るようになる。
(6) 物をどこに置いたか忘れることが多くなった
(7) 相手の話を聞いている時に、同時に自分が言うことを考えることが出来なくなる。
(8) 他人との会話が上手く行かない。
(9) 好きな事でも関心がなくなる、日課をしなくなる。
(10) 元気が無く憂鬱な感じになる。
あちこち身体の不調を訴える。
料理を作るのが面倒になったり、品数が減る。
(11) お金や物品を盗まれたと言うようになる。
以上、「健康生活・サイト」より。
http://www.ne.jp/asahi/web/oki/health/arutu.html

こうして各サイトの初期症状を読んでいると、この病気の概要が、おぼろげながら浮かんでくる。

●Hさんとの電話

Hさん(前述)について言うなら、これらすべてが当てはまるから、恐ろしい。
が、それだけではない。

たとえば電話にしても、(1)話している途中で、話題がポンと飛ぶ。
(2)同じことを、繰り返し言う。
(3)心に余裕がない話し方をする。(いつもピリピリしている。)
(4)一方的にしゃべるばかりで、こちらの言うことを聞かない。
(5)ネチネチと、いつまでもグチを言う。
(6)途中で電話を切ろうとすると、突然、怒りだしたりする。
(7)解決策を示してやると、即座にそれを否定する。
(8)つぎに電話をすると、前回話した内容を、すっかり忘れている。
(9)批判は、タブー。批判したとたん、混乱状態になる。

●私の立場

アルツハイマー病については、いろいろなサイトが取り上げている。
が、その周辺で苦しんだり、キズついたりする人については、ほとんど取り上げられていない。
もちろんその人がその病気とわかっていればよい。
が、ふつうはわからない。
「?」と思うことはあっても、わからないまま、その人に引き回されてしまう。
私のワイフもこんな経験をしている。
この話は、4、5年前のBLOGに書いたことがある。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●ワイフの友人

その女性は、65歳くらいから、おかしな言動を繰り返すようになった。
突発的に興奮状態になることもあった。
70歳をすぎてから、音信が途絶えたので、様子はわからない。
しかし何かの脳の病気になり始めていたことは、じゅうぶん疑われる。

●こだわり

その女性は、ことあるごとに、弟氏の悪口を並べた。
「法事に来たが、タクシーに乗ってきた」
「夫が話しかけたが、形だけの返事しかしなかった」
「法事というのに、柄物の靴下をはいてきた」
「供養の袋だけで、供物を何ももってこなかった」などなど。

まるでその場をビデオカメラか何かに収めたかのように、ことこまかく悪口を並べた。
が、そうした(こだわり)のほうこそ、大きな問題だった。
その女性は、それに気づいていなかった。

●3つの教訓

最近では、脳の活動の様子を、リアルタイムでそのまま知ることができる。
それによっても、こだわりの強い人というのは、脳のその部分は活動しても、ほかの部分が休眠状態になることがわかっている。
このことは、私たちに3つの教訓を与えてくれる。

ひとつは、(こだわり)はもたないほうが、よいということ。
脳はいつも、平均的かつ全体的に、活動していたほうがよい。

もうひとつは、(こだわり)を少なくするため、いつも新しいことに興味をもったほうがよいということ。
平凡は美徳だが、老後の平凡は、美徳でも何でもない。
警戒すべきは、単調な生活。
変化に乏しい生活。
へたをすれば、そのまま死の待合室に直行……ということにもなりかねない。

そして3つ目は、こだわりが強くなったら、脳の変調を疑うということ。
老人性のうつ病の主症状は、(老人にかぎらないが)、こだわりと考えてよい。
うつイコール、こだわり。
こだわりイコール、うつ。

●脳の老化

そうでなくても、脳の老化は、日常的に経験する。
記憶力の低下、集中力、気力の低下など。
好奇心の低下は、そのまま自分の住む世界を、小さくする。
来る日も来る日も、同じことを考え、同じことをするようになったら、脳の老化はすでに危機的な段階に入っていると考えてよい。

それに(こだわり)が加われば、そのこだわっている部分はともかくも、ほかの部分が一気に老化する。
その女性については、こんなことがあった。

●ボケ症状

ワイフのクラブの会費を、その女性がなくしてしまった。
その数日前まで、こう言っていた。
「会費は青い封筒に入れ、バッグの中にあります」と。
が、ワイフがその数日後に電話すると、こう言った。

「私、そんなお金、知りません」
「青い封筒など、知りません。そんな話をした覚えは、ありません」と。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●青い封筒

この青い封筒の話は、私もよく知っている。
その電話のとき私は、ワイフの横にいた。
こうして文章にして書くと、そのときの緊張感がうまく伝わらないかもしれない。
ワイフは、相手のこの言葉に、かなりキズついた。
怒るというよりも、ショック状態になってしまった。

その話を思い出しながら、Hさん(前述)について、ワイフはこう言った。

「その人や、家族の人たちもたいへんだということは、よくわかるわ。
しかしそうであるなら、周囲の人たちにも、それを知らせるべきよ」と。

が、実際には、家族は、それを隠そうとする。
あるいは家族(配偶者や息子や娘たち)が、それ以上に無知であることが多い。
ある別の知人は、私にこう言って、怒鳴った。
「家内は、こだわりは強いが、頭はいい!」と。
私が「奥さん、だいじょうぶですか?」と言ったときのことだった。

●Hさんとの思い出

昨日、ワイフとHさんの話になった。
いろいろ思い出してもらった。

(事例1)行き先をまちがえたHさん

ある日の午後、ワイフのところに電話がかかってきた。
仲がよかったAさんが、突然、入院したという。
Hさんは、こう言った。
「湖西市のX病院に、入院しました。奥さんにお伝えください」と。

そこで私は近くにあったメモ用紙に、その旨、書きとめた。
書きとめたあと、Aさんの病状についても、聞いた。
で、電話を切るとき、念のためにと思い、メモを復唱した。

私「湖西市のX病院ですね?」
H「……私、湖西市なんて言っていません。鷲津(わしづ)です」
私「エッ、先ほど、湖西市とおっしゃいましたよ」
H「おとといも病院へ行ってきましたから、まちがえるはずはありません」
私「でも、確かに……。メモも取りましたから……」
H「どうしてそういうウソをつくのですかア!」と。

そのままHさんは、激怒、電話は、大混乱になってしまった。

(事例2)なくなった老眼鏡

クラブでのこと。
帰るとき机の横に置いておいたはずの、ワイフの老眼鏡が消えていた。
みなで探してもらったが、見つからなかった。

で、先に帰った人のだれかが、老眼鏡をまちがえて持ち帰ったのではないかということになった。
Hさんもその中にいた。
が、老眼鏡は必需品。
そこでワイフは家に帰ると、先に帰った人たちみなに、電話で問い合わせた。
みな「知りません」と答えた。

で、その翌週のこと。
再びワイフが老眼鏡を話題にした。
が、みな、「知りません」と。
が、見るとHさんだけが、近くのゴミ箱の中を探していた。
ワイフは、そのとき、「そんなところにあるわけがない……」と思ったという。

で、いつものように例会が始まった。
が、そのとき、外から声がした。
「ありましたよ!」と。

見るとHさんが、会館の横にある生ごみ専用のごみ箱を、ひっくり返しているところだった。

H「ほら、こんなところに!」と。

見ると老眼鏡は鼻の部分で2つに折れ、ティシュペーパーに包まれていた。
ワイフはHさんに感謝したが、そのあと、Hさんへの疑念がどんどんとふくらんでいった。

(事例3)ガスコンロ

Hさんの家には、1人の老人が同居していた。
Hさんの実母である。
その実母(当時、85歳前後)が、ときどきガスコンロの火を消し忘れるという。
Hさんは、たびたびワイフのところに電話をかけてきて、それをこぼした。
「あぶなくて、外出もできません」と。

そこで、つまりその話を聞いたので、私は、ネットで検索をかけてみた。
「消し忘れ防止付きのガスコンロ」というのが、市販されていることがわかった。
そこでそれをプリントアウトし、ワイフにもたせた。

が、そこで奇妙なことが起きた。
ワイフがHさんにその書類を渡すと、Hさんは、こう言ったという。

「どうしてこんなもの、私にくれるんですか。あなたに頼んだ覚えはありません」と。
そこでワイフが、「だって、あなたお母さんの消し忘れに困っているとおっしゃったでしょ」と。
が、これに対しても、「私は、そんなことをあなたに話した覚えはありません」と。
ワイフはその書類をそのまま、私のところにもって帰ってきた。

(事例4)繰り返される内容

Hさんは、もう1人、Hさんの実兄のめんどうをみていた。
Hさんの実兄は、郊外にあるグループホームに入居していた。
「週に1度の面会」が、義務付けられていた。
それでHさんは、毎週、週末に、そのグループホームへ足を運んでいた。
それについて、ある日、Hさんから電話がかかってきた。

「私、死にそうになりました。
車を運転していて、突然、気がスーッと抜け、道路脇の電柱にぶつかりそうになりました」と。

Hさんは、自分の苦労をことさら大げさに訴えた。
ワイフはHさんの聞き役に徹した。
途中で電話を切ると、Hさんは、混乱状態になる。
当時、すでにワイフは、そのことをよく知っていた。
「そうですか、たいへんですね」「ごくろうさまですね」と。
それだけを繰り返した。

が、Hさんは、しばらくすると、また同じ内容の話をする。
しかもことこまかく、ていねいに……。
「私、死にそうになりました」と。
こうして電話が延々と、1時間以上。
ばあいによっては、2時間近くもつづいた。

(事例5)

しばらくすると、ワイフは、Hさんから距離を置くようになった。
電話がかかってきても、居留守を使うことが多くなった。
そんな矢先、例の「青い封筒事件」が起きた。
預かっておいたクラブの会費を、Hさんが、紛失してしまった。

Hさんは、「青い封筒に入れてしまってあります」と言った。
しかしその翌週、「そんなお金のことは知りません」「青い封筒の話など、知りません」と。

結局その会費は、全額、ワイフが立て替えることになってしまった。
が、その前に……ということで、夜遅く、Hさんの家に電話を入れた。
Hさんの主人が、電話口に出た。
そこでワイフが、クラブの会費のことを伝えた。
が、Hさんの主人は、ワイフの電話に逆ギレ。
「うちの家内は、こだわりは強いが、頭は利口だ。そういう言いがかりをつけるのは許さない」と。

一事が万事。
万事が一事。
こうしてワイフとHさんとの関係は切れた。
ワイフの心は大きくキズついた。

●ピック病※

似たような病気に、ピック病というのもある。
こちらも、アルツハイマー病のような前兆症状を伴う。
わけのわからないことを言う……というよりも、わけのわからないことをし始める。
家人がそれを知っているばあいは、まだよい。
ふつうは、家人もそれに気づかない。
気づかないまま、周囲の人たちが先に、トラブルに巻き込まれる。

……実は、私の近所にも、それらしき老人がいる。
見た目には、「まとも」だが、行動がおかしい。
私もワイフも、トラブルに巻き込まれるのがいやだから、いつも遠巻きにしてその人を見ている。
が、その人のほうから、からんでくる。

年齢は、現在、75歳前後。
男性である。
一応、他人とは、ふつうの受け応えができる。
ガスや電気の検針員さんたちとは、ふつうの(?)会話をしているよう。
が、突然、何をどう勘違いしたのかわからないが、私の家に怒鳴り込んできたりする。
「報復」と称して、窓ガラスを割られたこともある。
(そばに、「報復」と書いた紙が、張ってあった。)

が、そういう人にかぎって、(先に書いたHさんも、そうだが)、病院へは行かない。
Hさんのばあいは、夫のほうがそれを拒否した。
近所の男性のばあいは、奥さんのほうが、認知症気味。

……というような例は多い。
この先、さらに多くなる。
老人の数に比例して、多くなる。

加害者になるのも、被害者になるのも、「明日は、我が身」。
私自身がそのアルツハイマー病になるかもしれない。
あるいはすでにピック病になっているかもしれない。
みなに迷惑をかけるようになるかもしれない。
けっして、他人ごとではない。

要は、いかに自分自身を正常(?)に保つかということ。
そのためには、何をすればよいかということ。
方法がないわけではない。
その第一。
「社会との関わりを失わない」、である。
私が観察した範囲では、社会との関わりを失ったとたん、(あるいはその逆もあるが)、一般的なボケは、一気に進む。
あとはその悪循環の中で、ますます社会との関わりを失い、ボケ症状は進む。
アルツハイマー病やピック病は、「病気」。
早期発見、早期処置が重要と言われている。
社会との関わりがないと、それもできなくなる。
変化をとらえることが、できなくなる。

……ということで、今朝は「アルツハイマー病」について考えてみた。

(注※……ピック病)

日本大百科全書(小学館)には、つぎのようにある(YAHOO百科事典より転載)

「ピック病(ぴっくびょう)
Pick's disease
限局性大脳萎縮疾患。精神医学者アーノルド・ピックArnold Pick(1851―1924)によって1892年に報告された。
ピック病は大脳の萎縮性疾患だが、大脳の前頭葉や側頭葉が侵される「前頭・側頭型認知症(FTD:frontotemporal―dementia)」である。
アルツハイマー病が頭の後方から委縮が始まるため、後方型認知症とよばれるのに対して、ピック病は前方型認知症とよばれることもある」(以上「日本大百科全書」より)と。

(はやし浩司教育林浩司林浩司Hiroshi Hayashi幼児教育教育評論幼児教育評論はやし浩司はやし浩司アルツハイマー病ピック病Hさんのケース)


Hiroshi Hayashi+++++++Feb. 2012++++++はやし浩司・林浩司




bwhayashiさん

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