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2012/05/25更新

ベータ版で公開(ご意見募集中!)

267)がん細胞のワールブルグ効果を阻害するシリマリン

図:がん細胞ではグルコース(ブドウ糖)の取り込みと嫌気性解糖系が亢進し、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化は抑制されている。このようながん細胞に特徴的な代謝異常(ワールブルグ効果と言う)に中心的に関わっているのが低酸素誘導因子-1(HIF-1)で、HIF-1の働きを阻害するとがん細胞のエネルギー産生と物質代謝を抑制し、がん治療に役立つことが指摘されている。ミルクシスル(マリアアザミ)に含まれるシリマリンは、HIF-1活性化の阻害、グルコースの取り込みの阻害、HIF-1を活性化するシグナル伝達系の阻害、HIF-1による遺伝子発現誘導の阻害など複数の作用点においてがん細胞のワールブルグ効果を阻害する作用が報告されており、その特徴的な抗がん作用が注目されている。

 267)がん細胞のワールブルグ効果を阻害するシリマリン

【ワールブルグ効果をターゲットにしたがん治療が注目される理由】
抗がん剤は、がん細胞が増殖するために必要な物質の合成やシグナル伝達系や細胞構成成分の働きを阻害することによって、その効果を発揮します。抗がん剤のターゲットとして以下のように様々なものがあります。
1)細胞増殖因子やその受容体、細胞内の増殖シグナルに関与する物質など、がん細胞の増殖を促進するシグナル伝達系を阻害する。
2)細胞増殖に必要な物質(核酸や蛋白質)の合成を阻害する。
3)細胞分裂の過程を阻害する。(微小管重合の阻害など)
4)がん細胞の細胞死(アポトーシス)を妨げている原因を取り除く、あるいはアポトーシスを誘導する。
5)がん細胞を養う血管の形成(腫瘍血管の新生)を阻害する。
6)細胞分化を誘導する(がん細胞をより正常細胞に近づける)
7)がん細胞のエネルギー産生を阻害する。
このように様々なターゲットがあるなかで、がん細胞のエネルギー産生や物質代謝の特徴である「ワールブルブ効果」をターゲットにした治療法が注目されており、このブログでも過去に何回も言及しています。(このサイトの左欄にある「検索」で「ワールブルグ」と入れると10以上のページがヒットするはずですです)
このワールブルグ効果(Warburg effect)というのは、「がん細胞では酸素が十分にある状況でも、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が抑制され、酸素を使わない嫌気性解糖系が亢進している」という現象で、がん細胞のエネルギー産生と物質代謝で最も特徴的な変化です。
ワールブルグ効果は80年以上前にOtto Warburg博士によって発見されました。ワールブルグ博士は、「がん細胞はミトコンドリアでのエネルギー産生の異常が原因となって発生する」と考えていましたが、その後の研究で、多くのがん細胞においてミトコンドリアの機能は正常であることが判明し、なぜ、がん細胞において嫌気性解糖系が亢進するのかが長い間謎となっていました。
嫌気性解糖系が亢進するのは、「がん細胞が低酸素状況に適応するための単なる結果」だとする意見が昔は主流でしたが、最近の研究では、このワールブルグ効果は細胞のがん化において重要かつ必要な変化だという考えが主流になってきています。
つまり、ワールブルグ効果によって、「がん細胞が増殖するために必要な核酸や脂肪酸やアミノ酸の合成量を増やすことができる」、「血管が乏しい低酸素状況でも増殖できる」、「ミトコンドリアでの酸化的リン酸化を抑制すると細胞死を起こりにくくなる」、などのがん細胞の生存と増殖に有利になることが明らかになっています。 
このワールグルグ効果を引き起こす重要な因子の一つが低酸素誘導因子-1(Hypoxia Inducible Factor-1:略してHIF-1)です。HIF-1はピルビンン酸脱水素酵素キナーゼ(ピルビン酸脱水素酵素を阻害する)の発現を促進してピルビン酸脱水素酵素(ピルビン酸からアセチルCoAへの変換)の活性を低下させ、さらにピルビン酸から乳酸への嫌気性解糖系に働く乳酸脱水素酵素の発現を促進する作用があります。つまり、HIF-1はピルビン酸からアセチルCoAへの変換を阻害してTCA回路を回らなくし、嫌気性解糖系(ピルビン酸から乳酸の変換)を亢進します。(265話参照)
さらに、HIF-1は腫瘍特異的なピルビン酸キナーゼ-M2の発現を促進し、解糖系の途中におけるグルコース代謝産物から核酸や脂肪酸やアミノ酸の合成を促進する作用もあります。(266話参照)
したがって、「HIF-1の働きを阻害する」ことは、がん細胞に特徴的なエネルギー産生と物質代謝を正常化する一つの手段として有効だと言えます。

【低酸素誘導因子-1とは】
低酸素誘導因子-1(Hypoxia Inducible Factor-1; HIF-1)は、細胞が酸素不足に陥った際に誘導されてくる転写因子です。αとβの2つのサブユニットからなるヘテロ二量体であり、βサブユニットは定常的に発現していますが、HIF-1αは酸素が十分に存在するときにはユビチン化して26Sプロテアソームで分解されて活性がなくなります。低酸素になるとHIF-1αは安定化し、核に以降し、遺伝子の低酸素反応エレメント(hypoxia response element)に結合し、遺伝子の発現を誘導します。
HIF-1は各種解糖系酵素、グルコース輸送蛋白、血管内皮増殖因子(VEGF)、造血因子エリスロポイエチンなど、多くの遺伝子の発現を転写レベルで制御し、細胞から組織・個体にいたる全てのレベルの低酸素適応反応を制御しています。
HIF-1はがん細胞の増殖や転移・浸潤や悪性化進展において鍵になる100以上の遺伝子の発現を調節しており、この中には、血管新生、エネルギー代謝、細胞増殖、浸潤、転移などに関与する多くの遺伝子が含まれています。
腫瘍血管の新生は低酸素で誘導され、また増殖因子は血管新生を促進します。HIF-1は血管新生にかかわる40以上の遺伝子の発現を誘導し,血管新生促進因子の産生スイッチを入れるマスタースイッチと言え、HIF-1の働きを阻害すれば、血管新生を阻害してがん細胞の増殖を抑えることができます。
HIF-1は低酸素だけでなく、がん細胞の増殖シグナル伝達系であるPI-33キナーゼ/Akt/mTORシグナル伝達系を介しても活性化されます。すなわち、増殖因子が受容体に結合してRasが活性化されるとPI-3キナーゼ、AKT、mTORの活性化を介してHIF-1は活性化されます。

【HIF-1の阻害をターゲットにしたがん治療】
低酸素誘導因子-1(HIF-1)はがん細胞の増殖シグナル伝達系であるPI-3 キナーゼ/Akt/mTORシグナル伝達系を介しても活性化されるため、がん細胞では、低酸素状態でなくてもHIF-1活性は亢進しています。
漢方治療で使用される生薬成分の中には、PI-3キナーゼ/Akt/mTORシグナル伝達系を阻害するものも知られていますので、そのような生薬成分を使えば、抗腫瘍効果を高めることができます。(233話参照)
AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化がmTOR阻害作用を示すことが知られています。(詳しくはこちらへ)
AMPKを活性化する方法としてメトホルミン(217話参照)、冬虫夏草に含まれるコルジセピン(232話参照)、黄連に含まれるベルベリン、丹参に含まれるクリプトタンシノンなどがあります。
ウコンに含まれるクルクミンにmTOR阻害作用が報告されています。ただ、クルクミンは通常の状態では胃腸からの吸収が極めて悪いため、体内でmTOR阻害作用が期待できるかどうかは不明です。
また、PI3KやAktの活性を阻害する薬草成分やサプリメントも知られています。厚朴に含まれるホーノキオール(honokiol)がAkt活性を阻害することが報告されています。ジインドリルメタンもAktを阻害することが報告されています。
丹参のサルビアノール酸(Salvianolic acid)がPI3K活性を阻害することが報告されています。
ノスカピンがHIF-1の活性を阻害する作用があることが報告されていますので、ノスカピンの併用も有効です。
牛蒡子(ゴボウシ)に含まれるアルクチゲニン(arctigenin)は、Aktの活性阻害や、熱ショック蛋白の発現を阻止するメカニズムによって、栄養飢餓に対する耐性の獲得を阻止することが報告されています。(Cancer Res. 66:1751-1757. 2006)
牛蒡子(ゴボウシ)はキク科のゴボウArctium lappa L. の果実(種子)です。牛蒡(ゴボウ)の根は食用に供されますが、種子は牛蒡子という生薬名で薬用に用いられます。(ゴボウシの抗がん作用については48話参照)
同じキク科のマリアアザミ(ミルクシスル)に含まれるシリマリンには、グルコ−スの取り込みの阻害作用、HIF活性の阻害作用、PI3/Akt/mTORシグナル伝達系の阻害作用など、複数の機序でがん細胞のワールブルグ効果を阻害する作用が報告されています。

【ミルクシスルに含まれるシリマリンの抗がん作用】
ミルクシスルは学名をSilybum marianum というキク科の植物で、ミルクシスルの他、マリアアザミ、オオアザミ、オオヒレアザミなどと呼ばれます。和名はオオアザミです。原産は地中海沿岸で、ヨーロッパ全土、北アフリカ、アジアに分布しています。日本においても帰化植物として分布しています。
葉に白いまだら模様があるのが特徴で、この模様はミルクがこぼれたようにみえるためmilk thistle(thistleはアザミの意味)と言い、ミルクを聖母マリアに由来するものとしてマリアアザミの名があります。
その種子がヨーロッパにおいて古くから肝障害の治療薬として民間療法として利用されています。ミルクシスルの肝細胞保護作用や肝機能改善作用の効果が科学的に証明されています。
肝機能障害のためのサプリメントとして利用されており、ドイツのコミッションE(ドイツの薬用植物の評価委員会)は、粗抽出物の消化不良に対する使用や、標準化製品の慢性肝炎や肝硬変への使用を承認しています。
ミルクシスルの活性成分はシリマリン(silymarin)というフラボノリグナン(flavonolignan)の混合物です。シリマリンには、シリビニン(silibinin), シリジアニン(silydianin), イソシリビン(isosilybin), シリクリスチン(silychristin)などがあります。ミルクシスル種子は4〜6%のシリマリンを含有しています。
ミルクシスルはヨーロッパでは古くから肝臓の治療薬として用いられ、抗がん剤による肝臓のダメージを軽減し、傷害を受けた肝細胞の再生を促進する作用ガ確かめられています。抗がん剤治療や放射線治療の副作用を軽減し、抗腫瘍効果を高める効果も報告されています。
さらに、様々な動物発がん実験において、シリマリンががん予防効果を発揮することが報告されています。切除不能の進行した肝臓がんが、1日450mgのシリマリンを服用してがんが自然退縮したという症例の報告があります。(Am J Gastroenterol. 90:1500-1503, 1995)
手術と放射線治療を行った前立腺がん患者において、シリマリン、大豆、リコピン、抗酸化剤の入ったサプリメントを服用することによって再発が有意に抑えられることが報告されています。(Eur Urol. 48: 922-930, 2005) 
さらに、シリマリンが、低酸素誘導因子の活性を抑制する作用や、グルコースの細胞内への取り込みを阻害する効果などが報告されています。以下のような報告があります。

Silibinin inhibits hypoxia-inducible factor-1alpha and mTOR/p70S6K/4E-BP1 signalling pathway in human cervical and hepatoma cancer cells: implications for anticancer therapy.
(シリビニンはヒトの子宮頸がん細胞と肝臓がん細胞において、低酸素誘導因子-1とmTOR/p70S6K/4E-BP1シグナル伝達系を阻害する:抗がん治療への応用)Oncogene 28(3):313-324, 2009
この論文では、ヒト子宮頸がん細胞(HeLa細胞)と肝臓がん細胞(Hep3B)を使った実験で、シリビニンがHIF-1の産生量を減らし、HIF-1の転写活性を阻害することを報告し、新しい抗がん剤として利用できる可能性を示唆しています。

Silybin and dehydrosilybin decrease glucose uptake by inhibiting GLUT proteins.(シリビンとデヒドロシリビンはGLUT蛋白を阻害してグルコースの取り込みを減少させる)J Cell Biochem. 112(3):849-59.2011
GLUTというのはglucose transporter(糖輸送担体)の略で、グルコース(ブドウ糖)の細胞内の取り込みを行うタンパク質です。グルコースはそのままでは細胞膜を通過できないため、特別な膜輸送蛋白質の働きによって細胞膜を通過します。このグルコースを輸送するタンパク質がGLUTです。
この論文では、ミルクシスルに含まれるシリマリンの一種のシリビン(Silybin)とその誘導体のデヒドロシリビン(dehydrosilybin)が、細胞におけるグルコースと取り込みを低下させるという実験結果を報告しています。
ベースの取り込みだけでなく、インスリンの作用で増加するグルコースの取り込みも阻害し、インスリンの作用やシグナル伝達には影響せず、GLUT蛋白に直接作用してグルコースの運搬を阻害することを報告しています。
シリビンとデヒドロシリビンはがん細胞の増殖を抑制する効果もあり、その増殖抑制効果のメカニズムとして、このグルコースの取り込み阻害作用の関与を示唆しています。

その他にも、シリマリンには、がん細胞の増殖シグナル伝達系を阻害する作用や、抗酸化作用などによって転写因子のNF-κB活性を阻害する作用、がん細胞の浸潤や転移を抑制する効果など多彩な抗がん作用が報告されています。
シリマリン自体は毒性が極めて低く、抗酸化作用や肝細胞保護作用など抗がん剤治療による副作用を軽減する効果も多くの臨床試験などで確認されています。さらにがん細胞のワールブルグ効果を是正する作用や、増殖シグナル伝達系を抑制する作用があるため、がん治療において併用するメリットが高い成分と言えます。(シリマリンはサプリメントとしても販売されています)




kfukuda_ginzaclinicさん

うつ誘発たんぱく質を特定

ネットで興味深い項目があった。
どんな物に含まれているかは分からないけれど、今後注目してみようと思い
書き込んでおく事にした。

『体内にある、このたんぱく質は「HDAC6(ヒストン脱アセチル化酵素6)」。
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所(春日井市)はマウスを使った実験で、
うつ病や自閉症と関連があるとされる脳内神経細胞に多く含有されることを発見した。
さらに、HDAC6をなくしたマウスは、普通のマウスと比べ、
慣れない環境に置かれても活発に行動し、不安や恐怖を感じにくくなることも分かった。』

4rankoさん

「うつ」誘発、たんぱく質特定

「うつ」誘発、たんぱく質特定…新薬開発に期待

愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所(春日井市)は、体内のたんぱく質の一種に、恐怖や不安の増幅、ストレスによる活動低下など、うつ症状を誘発する働きがあることを突き止めた。

この働きを抑制する化合物をマウスに投与したところ、抗うつ薬を投与した場合と同様の効果も確認できたといい、同研究所は「うつ病の解明や新薬の開発につながる」としている。研究成果は米・学術誌「プロスワン」に掲載された。

このたんぱく質は「HDAC6(ヒストン脱アセチル化酵素6)」。同研究所はマウスを使った実験で、うつ病や自閉症と関連があるとされる脳内神経細胞に多く含有されることを発見した。さらに、HDAC6をなくしたマウスは、普通のマウスと比べ、慣れない環境に置かれても活発に行動し、不安や恐怖を感じにくくなることも分かった。 .

i-wrxさん

千の夜をこえて

大分、暖かくなってきたかな??と思いきや、まだまだ寒かったですね。
 
と最近おなじみの書き始めです。
 
 
個人的近況は特になにもないので、サッサといつもどおり
 
例のやついきます。
 
 
yahooニュース読売新聞より↓一部抜粋
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うつ」誘発、たんぱく質特定…新薬開発に期待
 
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所(春日井市)は、
 
体内のたんぱく質の一種に、
 
恐怖や不安の増幅、ストレスによる活動低下など、うつ症状を誘発する働きがあることを突き止めた。

この働きを抑制する化合物をマウスに投与したところ、抗うつ薬を投与した場合と同様の効果も
 
確認できたといい、同研究所は「うつ病の解明や新薬の開発につながる」としている。研究成果は米・学術誌「プロスワン」に掲載された。


このたんぱく質は「HDAC6(ヒストン脱アセチル化酵素6)」。同研究所はマウスを使った実験で、
 
うつ病や自閉症と関連があるとされる脳内神経細胞に多く含有されることを発見した。
 
さらに、HDAC6をなくしたマウスは、普通のマウスと比べ、慣れない環境に置かれても活発に行動し、
 
不安や恐怖を感じにくくなることも分かった。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
最早
 
病は気から、ではないですね。
 
 
ただ、マウスにとって
 
「慣れない環境におかれても活発に行動し、不安や恐怖を感じにくくなった」
 
=うつ病ではない。
 
 
っていう帰結はOKなのか…。
 
ただ、らりってバーサク状態になっただけとかいうFF的論理はない?
 
素人考えだとそんなことしか考えつかない。週末の夜。
 
 

labsknさん

Silent Information Regulator

サーチュインSIRT遺伝子を「長寿遺伝子」と呼ぶのは正直止めてほしいんだが、老化を研究していたら無視できる遺伝子でもないんで、それなら素人さんにもうけた方がええかなと思ったりもしています。ま、好きにしてちょ。
元々この遺伝子は出芽酵母の性決定遺伝子の発現を抑制するために必要な遺伝子として分離されました。SIRというのは、"Silent Information Regulator"の略です。4つとられて2番をもらった遺伝子SIR2が酵母だけでなくヒトに至るまでの真核生物一般で見つかっていまして、SIR Twoを略して、ほ乳動物細胞等では"SIRT"と称されています。その遺伝子産物の名前が「サーチュイン」。ややこしいですか?
この遺伝子産物はNAD依存性脱アセチル化酵素でして、ヒストンからアセチル基をひっぺがしてメチル化できる状態を作ってそのヒストン周辺の染色体構造をヘテロクロマチン化します・・・えと、つまりですね、そこの構造をタイトに固めて遺伝子が発現しないようにするわけです。だからこの遺伝子の変異では抑制されていなければならない性決定遺伝子がダダ漏れになってしまってたわけです。ほとんど同じスクリーニングによって"MAR"遺伝子としても分離されてたんですが(たぶん、Mating-type gene Repressorの略じゃないかなに、SIRと名付けて分離した研究者の方が優勢だったので、今はSIRですね。研究者の端くれとしては、マイナーな遺伝子名の方も先人の研究成果として尊重したいのですが・・・SIR2はMAR1だっつーても分かる人はかなりの酵母遺伝学オタク。無理だなぃKlar先生、ごめん。w

長寿遺伝子、哺乳類でも効果…なぜかオスだけ(読売新聞) - goo ニュース
SIR2は性決定遺伝子座だけでなくテロメア領域のヘテロクロマチン状態の維持にも必要でして、SIR2を壊すと酵母は短命になるし、この遺伝子を大量に供給すると逆に細胞寿命が延びるんですな。この遺伝子はほ乳動物細胞は7種類も持ってるんだけど、「ほんとに寿命に関わってんのか?」という疑問を呈する研究も最近発表されたりしてました。この記事の研究をしたイスラエルのバール・イラン大学のグループは・・・イスラエルなのになぜ「イラン」??・・・欠損した時に老化形質を出すSIRT6に注目した。この遺伝子の働きを高めたマウスを2系統作成し平均寿命がそれぞれ14・8%と16・9%、オスでのみ延びた。メスでは効果がなかったらしい。
さてここからが面白いとこです。一般に動物のオスはメスよりも短命です。同じ自然環境で生活しているはずで、メスの方が出産育児をするわけで、オスの方が肉体的に強い例の方が多いのでありまするが、オスの方が短命なのであります。オスとメスの役割の違いとかでいろんな説明が試みられてきましたが、遺伝的にそういうふうになっているとしか考えられないんですな。その問題を解くヒントがSIRT6にあるのかなと思ったんです。オスではSIRT6の機能が抑えられてんのかと。Y染色体以外に雌雄でゲノム上の違いはないわけで、他の染色体上にコードされているオスとメスとの違いはヘテロクロマチン化で調節されているはず。そうであれば、レギュレーターとしてサーチュインの一つが働いててええと思うのですな。酵母菌でさえ性決定遺伝子座の発現をSIR2で抑えているわけですし。

iden-yaさん

脳科学を応用した「アンチエイジング」(抗加齢)!

NHKスペシャル、長寿の元サーチュイン遺伝子は食事制限かレスベラトロールで活性化する。11年6月12日
※長寿遺伝子とアンチエイジング!
別名:サーチュインいでんし、サーチュインファミリー、サーチュイン
英語:Sirtuin gene、silent information regulator gene
酵素の一種で、老化を抑制する機能を持つとされるタンパク質。「ヒストン脱アセチル化酵素」(HDAC)の下位分類の一つ(クラスIII)。
最初に発見されたサーチュイン遺伝子はイースト菌から発見された「Sir2」である。同じ分類の物質を、酵母では「Sir2」、マウス(実験動物)では「Sirt1」、ヒトにおいては「SIRT1」と表記して区別する。
サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞の若返りや代謝の増進をはじめとする、老化を抑制するさまざま効果がはたらくとされる。このため、サーチュイン遺伝子を活性化させることで寿命を延ばすことが可能になると期待されている。
サーチュイン遺伝子を活性化させる要素として、小食・適度なカロリー制限やバランスの取れた食事などが挙げられる。また、ワインなどに含まれるポリフェノールの一種、「レスベラトロール」と呼ばれる物質には、サーチュイン遺伝子の働きを活発化される効果があると言われている。
老化を遅らせ、寿命を延ばす遺伝子が見つかりました。(発見者:マサチューセッツ工科大学生物学部のレオナルド・ギャランテ教授)
老化をもたらす具体的な要因が最新の研究で分かって来ていますが、サーチュイン遺伝子がONになると、指揮者のように働いて、100近くの老化要因を抑える効果があるとか。いわゆるアンチエイジング効果です。
その結果、肌、血管、脳など様々な器官が若く保たれ、寿命が延びるのだと考えられています。
長寿遺伝子、別名:サーチュイン遺伝子サーチュインファミリー、サーチュイン。
英語:Sirtuin gene、silent information regulator gene
酵素の一種で、老化を抑制する機能を持つとされるタンパク質。「ヒストン脱アセチル化酵素」(HDAC)の下位分類の一つ(クラスIII)。
最初に発見されたサーチュイン遺伝子はイースト菌から発見された「Sir2」である。同じ分類の物質を、酵母では「Sir2」、マウス(実験動物)では「Sirt1」、ヒトにおいては「SIRT1」と表記して区別する。
サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞の若返りや代謝の増進をはじめとする、老化を抑制するさまざま効果がはたらくとされる。このため、サーチュイン遺伝子を活性化させることで寿命を延ばすことが可能になる、と期待されている。
サーチュイン遺伝子を活性化させる要素として、小食・適度なカロリー制限やバランスの取れた食事などが挙げられる。また、ワインなどに含まれるポリフェノールの一種、「レスベラトロール」と呼ばれる物質には、サーチュイン遺伝子の働きを活発化される効果があると言われている。
アカゲザルを使ったカロリー制限に関する20年間の研究により、低カロリーの食事が、霊長類の新陳代謝に変化を及ぼして延命効果を高めるという、現時点で最も有力な証拠が提示された。この手法はおそらく、人間にも効果があると見られる。カロリーの値は標準的な値より30%低いが十分な栄養のある食事が与えられたサルは、その多くが、心臓病や加齢にかかわる他の病気に見舞われずにすんでいる。
写真のサルはカロリー制限なし、左はカロリー制限した猿。
※長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)をONにするために、食事と運動、脳科学を応用した取り組みによって可能になる理由について!
サーチュイン遺伝子は人間では全ての人が持って居る遺伝子です。但し、この遺伝子は通常ではなかなか活発化しません。
そこで、このサーチュイン遺伝子のスイッチをONにする。活発化させるためには、食事の内容が重要な要素なのです。つまり、腹八分の食事によってこのサーチュイン遺伝子が活発化するのです。
「ハングリー精神」が重要となるのです。我々人(ホモサピエンス)は粗食に耐えて、生き抜いて来ました。その頃の遺伝子を先祖代々受け継いできたのです。
但し、現代社会において、腹八分の食事に心がける。取り組むことは我慢をしなければなりません。
例えば、美味しい食事を我慢して食べずに腹八部に心がけることは余程の覚悟がなければ出来ないはずです。
そこで、私共は「脳科学を応用した腹八分」を解明しております。それは、食事20分方です。
食事をするときに早食いで食べるのでなく、ゆっくりと咀嚼して20分間を掛けて食べると、小量(腹八分)でお腹一杯(満腹)と感じて食べられなくなるのです。
では、なぜ20分なのかをご説明します。これらは脳の(満腹中枢)にスイッチが入るのに20分ほど掛かることに関係しております。
私たちが食事をすると血液内、血糖値が一時的に上昇します。そして、胃袋からグレリンという物質が脳の「視床下部」この脳部は食欲などを司り、自律神経などもコントロールしている脳部です。
この視床下部に「満腹中枢」があり、20分後ぐらいにスイッチが入り、満腹と感じて、食べられなくなります。
早食いの人が肥満になりやすいのは、これら食事の量、カロリー摂取がオーバー気味になるからです。
ゆっくりと時間をかけて、咀嚼して食べると、口内ではアミラーゼとデンプンによって唾液と食事により美味しいと感じます。
また、ゆっくりと咀嚼することは、脳神経細胞「三叉神経」を刺激し、唾液の分泌などを促し、口内の健康や細菌から守ってくれる働きをします。
また、散歩などの運動はストレスの改善と、脳のアンチエイジングの取り組みにウォーキングが最適であるのです。今後とも脳とアンチエイジングの関係を紹介して参ります。本年20011年、愛読頂き感謝申し上げます。有り難うございました。
2012年も定期的に、五感、感覚、脳、美容などの話題を提供して参ります。
良いお年をお迎え下さい。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、

senses1123さん

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