岡山県津山市の歴史ある古民家を、建築士がリノベーション!

岡山県津山市の築200年を誇る荘厳な古民家を、おしゃれにリノベーション。しかし、都合で古民家を売却することになりました。

断熱材を入れると建物を傷めて、シロアリが活動することになります。

2016-12-27 08:27:27 | 建築

素人の方や、DIY程度のレベルの方ほど、寒さ対策は『断熱材を入れたら済む』とお考えのようです。

『この古民家には、断熱材は入っていますか?』というお問い合わせも、たまにあります。

 

この『断熱材が入っている=(冬は)暖かい』という、間違った知識が多くて、

私も、ちょっと戸惑っております。

 

断熱材は、”熱をこもらせる”という機能はあります。

 

ですから、いくら断熱材が完璧に入っていても、暖房をしっかり焚かない限り、寒いんです。

 

よくあるのが「断熱材が入っているのに、部屋が寒い」というものです。

よくよく聞いてみると、このようなことをおっしゃる方は、

「実は暖房を入れていなかった…」ということもありました。

 

暖房を付けなくても、断熱材が入っていたら、暖かいものだと勘違いしているのです。

 

そうではないんですよ。

断熱材が入っていても、暖房をしっかり付けていないと、寒いものは寒いんです。

 

断熱材が入っている部屋と、断熱材の入っていない部屋では、『暖房の効きが違う』ということです。

断熱材が入っていても、暖房の付け方が弱いと、部屋は寒いのです。

 

岡山県津山市の築200年の古民家は、断熱材は、一切入っていません。

しかし、冬場は、ある一定の限られた部屋だけを使うことにしていますが、

その部屋だけを暖房して使えば、寒くはないです。しっかり暖まります。

 

断熱材を入れなくても、寒くないんですよ。

 

この古民家は、天井が低いです。

そして、田の字づくりの間取りの各部屋は、耐震壁の設置により、区切りました。

暖める空間を小さくし、天井は低い状態であれば、断熱材がなくても、暖房により、

部屋は暖かくなるんです。

 

 

なぜ私は断熱材を入れなかったのか?と言いますと、断熱材を入れますと、

『壁体内結露』を起こして、建物を傷めるからです。

 

これは建築業界の常識です。

 

断熱材を入れるということは、密閉性が高まることになります。

ということは、通気のない状況となります。

通気がないと材木が湿気を帯び、材木を傷める結果となるのです。

 

最近の建物は、断熱材を入れることとなり、寿命が短くなっています。

 

壁体内結露を起こしたら、壁内や天井裏、床下は、結露で湿ってしまいます。

一度、結露が発生すると、今度は乾くのが難しいのです。

 

結露により湿った材木は、カビが生える原因にもなります。

 

断熱材を入れた家の、壁や天井裏、床下をめくってみると、よくわかると思います、どんな状況に陥るか…

 

材木が湿気ると、ほかにも問題が生まれます。

 

シロアリです。

 

シロアリは、湿ったところが大好きです。

そして暖かいところも大好きです。

 

断熱材で湿った材木…、そして、断熱材により建物に熱気がこもり、暖かい空間がある…

ということで、シロアリが活動することになります。

 

冬、寒い地方では、シロアリは越冬できないので、材木がシロアリにやられない、

要するに、寒い地方に古民家が多く健在している現実は、このシロアリにやられない影響もあると、

先日も、ブログで述べました。

 

しかし、断熱材により、シロアリは越冬するのです。

シロアリにやられてしまえば、建物はおしまいです。

 

以上、『断熱材に関する知識』としまして、建築業界の常識を述べさせて頂きました。

 

 

岡山県津山市の築200年の古民家は、現在売却中です。

物件のご見学は、随時行っています。

ご質問やお問い合わせは、売主へ直接ご連絡頂ければ、お返事しております。

<左サイドバーにあるGmailアドレスへ、ご連絡下さい。>


アットホームにも掲載中です。

ジャンル:
住宅
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