その中で、上掲五つの慣用句について、本来の使い方や意味から外れ、誤用する人が多いことに驚きを禁じ得ない。
一般人ならいざ知らず、あろうことか新聞の編集者や記者のように文筆をもって生活の活計とする者が、これまで何の疑問も抱かずに誤用を続け、なおかつ、「言葉は変化するものだから、気にすることはない」と宣い、誤用を擁護するとは、俄には信じられない。ガッカリするのはこちらの方だよ。正しい日本語の範を垂れるという文化的役割を担うはずの新聞人が、こんな体たらくでどうするのか。「卓上四季」の筆者に借問したい。