タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ エゾブキ雑感 ≫

P1030298 アキタブキ(エゾブキ)の分布は、北海道が中心で、清水大典・会田民雄『カラー版山菜見分け方食べ方』(家の光協会)によると、本州では青森県・秋田県でフキと混生し、山形県がおおよそ限界だという。
 大きさは、生育環境・気象状況・季節に左右され、一概に比較できないのに、知人の中に、長さに拘る人物がいて、気触りなので、敢えて必要もない筆を取った。P1000845
 自慢ではないが、私は小学生の頃からウド・エゾブキ・セリ・タモギダケ採りを自分の任務と心得、家から二里四方の野山や小川を歩き回った。
 高校生や大学生の頃は、本流まで山越えをし、自分の背丈より長いエゾブキを採り、ロープで括り背負って山越えを繰り返し、リヤカーに積んで家に運んだものだ。母がそれを大釜で茹で、皮を剥いて塩漬けにして保存するのである。
 いまでも、6月下旬になると、釧路管内の河川で背丈ほどのエゾブキを採る。一株から採るのは、切断すると水が流れ出る緑色の外ブキ一本が原則。採り場を長く維持するための唯一の方策である。
 昨今は、四駆のトラックで走り回り、すべてを刈り取る手合いが多くなり、河原のエゾブキは、どこも壊滅的打撃を受けている。そうまでして一時(いっとき)の目腐れ金が欲しいのか、と情けなくなる。
 写真上段は、平成20年5月23日、白糠町の三番橋左二の沢で撮影。斜面でウドとタランボを採った後、沢に下りてミツバを採っていて、女房は、美しい青色の昆虫とともに、キノコの稀少種、テンガイカブリを見つけた。十数年ぶりの出会いは感激が大きかっただろう。十数年前はカメラを持っていなかったので、映像記録は残っていない。
 写真下段は、平成19年6月11日、白糠町の茶路川上流で撮影した。今年も採取できるかどうか。荒らされていなければよいが‥‥

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