タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪トヨタ販売世界一と170万台リコールの吉凶≫

Photo トヨタは、二十四日、平成二十二年の世界販売台数(グループのダイハツ工業と日野自動車を含む)を前年比8%増の約841万8000台と発表した。販売台数が前年実績を上回るのは三年ぶりで、業績が回復した米ゼネラル・モーターズの838万9769台を僅差で上回り、かろうじて三年連続世界一を維持(販売台数<速報値>、及び販売台数推移グラフは、1月25日付『讀賣新聞』第1面から転写)した。
P1150758 しかし、世界一といっても、ゼネラル・モーターズとの差は三万台を切り、三位のフォルクスワーゲンも700万台を超え上位二社を追い上げ、今後、世界最大の自動車市場のシナでゼネラル・モーターズとフォルクスワーゲン(スズキと提携)に遅れを取っているトヨタは苦戦を免れないだろう。
 このような厳しい業況の中で、トヨタは二十六日、ミニバン「ノア」「ヴォクシー」(写真上段は『ウィキペディア』から転載)ほか、合わせて百二十万台を超えるリコールを国土交通相に届け出、「同日届け出た別のリコールや、海外で販売した車両を含めると、計約170万台について点検や改善措置などの対応が必要となる」(同新聞)という。
350_2 不具合は、「エンジンにガソリンを送るステンレス製燃料パイプが、加工のばらつきから強度不足のものがあり、亀裂が生じてガソリンが漏れるおそれがある」(同新聞)うえに、燃料パイプとポンプを接続するネジの締め付け不足の車両もあり、「技術のトヨタ」どころの話ではない。運が悪ければ車両炎上ではないか。
 国内のリコールとは別に、海外販売の「レクサスIS350」(写真下段は、『ウィキペディア』から転載)や「GS350」などもエンジン部品のネジの締め付け不足による燃料漏れの恐れがあり、同日リコールを届け出た。ネジの締め付けは、各部位でトルクが決まっていて、締め付け不足が生じるのは、基礎的作業が出来ていないということだ。

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