タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

<鉢棚上の小花② (イワツツジ)(6月19日)>

P1270638P1270625 イワツツジは、高山植物のような様態を呈しているが、低山の針葉樹林内に生える樹高5㌢/㍍の小低木で、小さな筒状鐘形の花に似つかわしくない、直径10㍉/㍍くらいの球形の果実を付ける。
 ロッケリーの石組みの間に好んで根を伸ばし周囲に広がるが、鉢植えでは意外と扱いが難しい。微粒子の多い用土に対して厳しく反応し、生長が阻害される。名称とは違い、岩場ではなく腐食した針葉樹の切り株に生えていることが多いので、鉢土は、小粒の火山礫に腐葉土をたっぷり混入するのがよい。
P1270674 写真下段は、ロッケリーの基礎石組みの間の空隙に根を伸ばし、節々から出た新芽が新鞘を分岐させる典型的な姿である。逞しさというよりも、通気がよく水はけが早い場所を根が好むということだろう。
 鉢でもロッケリーでも目立たない草のような小木だが、熟した朱赤の球形果実は見事である。数年前に伐採・抜根したオンコの木の下で、イワツツジはマイズルソウとの生存競争に敗れた。通常の土壌では他の植物に比べて生育上分が悪い。鉢植えの土壌に神経を使う所以である。

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