もう、旅を終えて3週間も過ぎてしまった。この話はサンフランシスコの郊外に住む娘親子と旅した「直虎 おんな城主が眠る里」を訪ねた帰り道での出来事である。
見知らぬ土地での昼食処探しをした時のこと。しかも街中心から車で30分程離れた田舎である。頭から店はあっても所詮、あるのは蕎麦しかない店であろう。 孫娘には可哀想だ。私は車椅子に座りながら中心街までタクシーで行こうと提案するが、娘は黙々とPCを叩く。「いいお店を見つけたわよ」とひと言。 龍譚寺のバス停の傍らにその店の広告看板が偶然にもあった。
何故か「日本一」が気になった。タクシーを呼んで貰い運転手に行く先を告げた。 「事実ですよ。世界コンクールで日本一ですよ」と御推奨。確かに2015年の日本一を知り驚く。
先ほどからの雨も雨足が少し強くなってきたようだ。
すると、タクシーは樹木に囲まれた小さい洋館建ての古い白壁の店の前で止まった。これから春を迎え芽吹くであろう枯色した枝が絡みついた門柱を潜り、雨に濡れた木製の床を踏みしめ、小雨が降る中、店のドアを開けた。カウベルのような音色が響いた。ここ田舎町には期待を超えた佇まいの持つ雰囲気のある店構えだ。一歩中に脚を踏み入れると、若い頃に香いだ何かを感じとった。
更に、杖を突きながら期待を込めて店の奥に歩いた。奥に離れて二組の客がひっそりといた。「ここにしましょうか・・」と娘の声。 窓際でない落ち着いた角の席を確保した。
孫娘らも店の雰囲気には満足をしたようだ。 西海岸で人気の高い店を誇るウオルナットクリーク育ちの孫にはご褒美のピツツアになった様だ。
生地は薄いのと厚いのがあり、娘は薄く、孫娘が厚い生地の2種を注文した。焼き方にもう1種あった。私はスパゲッテイも食味したく注文し、シェアーすることにした。そしで最後に別腹でケーキーと珈琲も食味し満足した。 孫娘は鰻攻めでへきへきしていただけに残ったピッツアをペロリと平らげ、ご満悦の様子だった。
ふっと、気がついた。また、やった・・。 食べるのに夢中になりピッツアの写真撮るのを忘れてしまった。皿上には無残にも・・ 残念。 永年の手脂で輝き古色荘然としたコーナーテーブル席も・・・。
店の人に聞いてみた。「そうですね。もう、かなり古く歴史ある店です」との返事が返ってきた。
「直虎 おんな城主の里」を訪ねた旅の帰り路で、見つけた遠い昔の昭和の薫りが何処かするピツツア店での昼食のひと時でした。旅の脇道には何かがある。
終わり
やはり長年の経験だけでは勝てない部分も
ありますね、素晴らしい娘さんであればこそ
従うに 間違い無し !! ですね
終わりよければ 全て良し・・
いい思い出になりましたね
美味しいものの思い出は、心に残ります
お孫さんに喜ばれたのが一番の満足でしょう
良かったね~ (*^^*)
お孫さんもピッツアには満足なさったようです。
発育盛りのお孫さん ピザの厚いのは当然でしょう。
デザートにケーキとコーヒーで鰻攻めは ばんかいです。
写真がないのがチョット残念です。
想い出がいっぱいの旅は最高!
ワイコマ&アデリーさま