就職支援 チーム還暦にできること

還暦を過ぎた人間だからこそ伝えられること。
40年前社会人になる時、世の中がこんなに変わるとは思わなかった。

採用・就活改善提案

2017-01-01 09:35:40 | 日記
結局2018採用について経団連は2017と同様、3月情報解禁6月選考解禁となりました。
大学側からの強い要望に応えたという形ですが、ここでいう大学とは教員のことをいうのでしょうね。

勉強の邪魔にならない時期って不可能ではないでしょうか。
理系なら速く就職を決めて卒研に力を入れて欲しいって先生は言っているようですし、教員や栄養士は
実習があります。
勉強の邪魔にならないというなら卒業後しかありませんが、それだと身分や経済的な不具合が発生するらしい。
 普通に(真面目にではなく)履修していると4年生ではゼミだけで済むという制度もおかしいような気が
します。
2年ほど前にアメリカからの交換留学生に日本の就活についてのインタビューの後。「どうして日本の4年生
のBAGはあんなに小さいの?教科書や辞書はどうしているのか。」と聞かれ答えに困ったことがあります。

それはそうとどうして就活の議論って時期の話ばかりなのでしょか。
いつも言っているように今のシステムに疑問をもってあるべき姿の私論がない。

そこで今日は一介の普通の大学職員が就活改革論について述べさせていただきます。
(普通の大学職員は立ち上がらないようですし、立ち上がった時点で「普通の大学職員」ではなくなるよう
ですが)

①ナビ統合論
今のナビの最大の問題点は、大量応募を促しているため落とすために費用と労力が無駄にかかっていること。
特に中堅企業に。
なぜ全国レベルの就職ナビが4つも必要なのか。学生が複数のナビを選ぶ必要があるのか。
多くの学生は3年生の5月に開かれるガイダンスで複数のナビの登録カード(無理やりとは言わないが)署名
させられ、以降あちこちから大量のメールが届くようになる。採用に苦戦している中堅企業は自腹で複数の
ナビを使いその費用は多額に上る。
同じ学生が別のナビを使って重複エントリーしていることもあるのではないですか。処理のムダです。

銀行や製薬会社が統合を繰り返しているようにナビも統合すればいい。
全国ナビ4社を統一すればわかり易いですが、RナビとMナビを統一するだけでも簡素化できる。
RナビとMナビが一緒になればG情もDィスコも一緒になるか特異性を活かすしかないですね。
便利な機能や学生を焦らせるようなサービスはいらない。
地方のローカルナビはそれなりに価値があればいいんじゃないですか。
独占禁止法に触れるのなら厚生労働省の外郭団体とすればいい。
逆オファーやリファーラルなどの新しいシステムは新しい選択肢になる。
浮いた費用があれば学生に交通費として還元してください。

②就活一斉適性検査
1人の学生が何回適性検査を受けたかデータを調べたわけではありませんが、かなりの回数だと思う。
WEBテスト、テストセンター、マークシートそれらのテストが業者ごとにあり多岐にわたる。それぞれ特徴
があるのはわかりますが、クイズのようなテストは何のためのテストですか。多くは基礎学力の確認による
足切りに使っているはずですよね。
無秩序でカンニングし放題のWEBテストが多いのは、単価が安いからと聞いたことがあります。
最初はナビが出てきて応募者が増えて喜んでいたが、応募学生が多くなり過ぎ落とすための作業が必要になった。

大学入試センター試験のように全国統一のテストをすればよい。別に大学で基礎学力が改善されることはなさそう
だからテストは3年生でなくてもいい。1年に1回だと受けられない学生もいるので複数回実施すればよい。
テスト問題は義務教育の基礎学力を保証する文部科学省と社会人基礎力が身に付いているかを確認する経済産業省
が作ればいい。
大学生の基礎学力の点数があまりに悪すぎると文科省の義務教育が問題になるから受けないか。
まあ、民間企業でいくらでも受け入れ先があるか。

費用はこのテストに乗る企業と一部は学生に負担させてもいい。
このテストだけでは不足とする企業は各社で2次テストを実施すればいいし、乗らなくても構わない。
大学入試センター試験のように自己採点できるようにして(初年度は無理ですが)次年度以降企業別合格レベルを示す。
企業は高いレベルを示してもいいし(期待値)、多くの学生を受け入れるためレベルを下げてもいい。
ちょっとくらい不正があるかもしれないが、それだけで決めるわけではないのだから大丈夫。

③4年生12月末修了案
大学側からの要望は「学業に支障をきたさない。」でありそうするとベストは卒業後就活なのです。
私も基本的には卒業後就活論者で、そうすることにより重複内定も減り、学生は内定をもって引っ張ることもできない。
内定が決まっている学生が卒業できずに辞退ということがない。

ただ、現状だと問題なのは身分と経済的な問題。
学生だからというメリットがなくなるのと地方出身者が卒業後の生活をどうするか。(本気で考えれば案はいくらでも
出るはずですが)
実際4年生が学業から解放されるのは(大学により異なりますが)、卒論だして後期試験受けて大体1月末ごろ決着。
それを4年生に限り夏休みを短縮するなどして12月末に前倒し卒業を確定させる。
企業は今まで採用に関して大学側の要請に応えてきているのだから大学もある程度柔軟な態度が必要。

採用選考を1月からとし3月末までに結論を出す。
学生も後ろが決まっているのだから記念受検なんかせず、本気で企業を選ぶようにさせる。
学生にとっては厳しい現実に直面することになる。
企業は現在も6月選考解禁で6月に内定が出せるのだから2カ月あれば大丈夫なはず。

ただし、情報公開はもっと早く行う。3年生~4年生の春休みでも4年生の夏休みでも構わない。
長期休暇に重点を置く。(夏休みを短縮する案だから本命は春休みですか)
情報公開開始は大目に見ても選考開始については違反企業には厳格に罰則を与える。
単に社名公表でも構わない。ただし制裁をきっちり行う。
そもそも採用の違反行為を「フライング」と称して半ば認めている風潮がおかしい。
「反則」とか「違反行為」と呼ぶべき。
(11/2のクロ現を見ていて厚生労働省の過重労働撲滅対策特別班は今まで6社を書類送検していることを知りました。
でもその6社の社名を調べるのに結構苦労しました。探してこれだから一般の人は全く知らない。これでは社会的な
制裁になっていないと思う。)
経団連の会長選出企業だって経済同友会の幹事の企業だって容赦しない。
悪いことをすれば絶対ばれる。

現在のように求人数が多いから学生が救われている部分がありますが、労働環境が変わって求人数が減少した時では
遅い気がします。

採用・就活についてあるべき姿(未来)を考えておかないと毎年同じことの繰り返しのような気がします。
普通の大学職員が思いついた案です。穴だらけでボロボロだと思いますが、どうしてこんな議論がされない?
実際、共通テストは採用担当者の現場サイドでは受けています。



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