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試写会「花はどこへいった」@広尾、祐天寺

2008-06-09 00:56:54 | 映画感想
2008/6/8、広尾にある「佑浩寺」で行われた、シネトレの独占試写会。

普通のお寺の本堂などでの開催を想定して行ったが、ビルだった。
カーペット敷きの広間での開催。

***

タイトルの「花はどこへいった」は、お分かりの方もあろうがPPMの反戦歌、
「花はどこへ行った」から来ている。
(PPMはパーツ・パー・ミリオンではなく、ピーター、ポール&マリー)
この歌はエンディングに使われている。

オープニングは、ジョーン・バエズの歌声だった。

ベトナム戦争当時、大量にまかれた枯葉剤のその後を追ったドキュメンタリー。

枯葉剤のことは知らなくても
「ベトちゃんドクちゃん」は知っている人も多いでしょう。
彼らも枯葉剤の影響によると言われています。


(C) 2007 SAKATA Masako

2008年6月14日(土)~7月4日(金)
岩波ホールにて3週間限定特別上映/全国順次公開
配給:シグロ
オフィシャルサイト:http://www.cine.co.jp/hana-doko/

**

監督の坂田雅子さんは、夫で元ベトナム戦争従軍兵で
フォト・ジャーナリストのグレッグ・デイビスを肝臓がんで亡くした。

彼女は友人からその原因が枯葉剤に含まれていた
ダイオキシンではないかと教えられ、
ベトナムでのダイオキシン、枯葉剤の影響を追うことにした。

ベトナム戦争では、米軍はベトコンの掃討の一環として、
1960年代に大量の枯葉剤を空中散布した。

中でも最も大量に使用されたものが「Agent Orange」である。
ベトナム兵、アメリカ兵、ベトナム市民たちは、Agent Orange を大量に浴びた。

1970年代に入って、奇形を伴う障害児が多く生まれ始める。
遺伝?伝染病? 原因不明の多くの症状がたどる道筋を
これらの障害児、その親たちも辿る。
やがて、枯葉剤、特に大量に使われたエージェント・オレンジに含まれる
ダイオキシンがこれらの障害の原因だとされるが、
貧困と介護苦に苦しむ障害児とその家族は未だに救済されない。

1990年代に入っても四肢の変形や奇形、目がない(見えないでなく、ない)、
結合双生児などの外観だけでなく、機能障害を含む多くの障害児が生まれている。

枯葉剤を直接浴びた世代ではなく、その孫にまで障害が引き継がれている。
ダイオキシンは脂溶性で分解されにくく、母乳などを通じて子に伝わっていく。

そして、ベトナムの地にはまだ大量のダイオキシンが含まれたままなのだ。

**

貧困にあえぎながらも、障害を現実として受け入れ、
おそらくはその術を知らないため、
誰を訴えるでもなく、誰を罵るでも恨むでもない人々。

映画では被害者が枯葉剤の製造会社を訴えたが、
却下されたとのテロップが流れた。

いまだにアメリカ政府は枯葉剤と障害の因果関係を認めていない。

原爆、枯葉剤、クラスター爆弾、戦争が終わった後も、延々と被害がつづく。
形は変わっても、次々と被害の拡散に余念がないとしか思えない国家。

是非、アメリカ人にも見てほしい。

**

オンキョーのプロジェクターと音響システムで外の光も入ってくる環境だったが、
フルHDの液晶プロジェクターの精細度、発色とも素晴らしく、
スペースFS汐留での「バンディダス」より、ずっときれいだった。

一応写真を紹介しておこう。




もらったカタログで、プロジェクターなどはこのスペックでこの値段はすごい、
と思ってしまった。

とは言え、全く手の届かない価格ではないが、安易に普通に買いたいなどと言うと
かみさんにどやしつけられる価格です。

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1 コメント

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試写会 (たーくん)
2008-07-25 21:36:15
ご一緒だったようですね!
私は時間ギリギリに会場へ。
進められるまま前のほうへ座りました。
TOKKOを観ても思うのですがアメリカの
理不尽さを考えさせられるものですねぇ。。
味方にまで及んだことをしらんぷりとは。。

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