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アンダーアーマー、ナイキ追撃のスポーツ衣料の米、新興ブランド、日本では難行している?

2016年10月01日 06時24分18秒 | thinklive

 米スポーツ用品大手アンダーアーマー(UA)のケビン・プランク最高経営責任者(CEO)は、学生時代はアメリカン・フットボールの選手で、勝ち負けの違いをよく知っている。プロへの道はあきらめたものの、競争が同様に厳しい分野に飛び込んだ。アンダーアーマーの昨年の売上高は40億ドルで、2年前には北米のスポーツ衣料販売でアディダス(ADS.ドイツ)を抜き、ナイキ(NKE)に次ぐ2番手となった。

 プランク氏はアンダーアーマーを1996年に設立した。同氏は、「綿のTシャツは乾燥時には約170グラムだが、汗を吸うと最大1300グラム以上になる。スポーツ選手のシャツに誰も目を向けてこなかったことが信じられなかった」と語る。当初は、その当時ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)でプレーしていた元チームメートやチームの器具担当者に吸汗性がよく締め付け感のあるシャツを無料で進呈した。シャツは口コミで広がり、注文が舞い込むようになった。

 注文は増え続け、同社の昨年の売上高は前年比29%増加した。しかし、新製品投入を年2回から年4回に増やしたことで費用が増加し、増益率は約12%にとどまった。アナリストは今年の増収率を26%、増益率を25%と予想している。

 スポーツ衣料品は衣料品業界の中でも明るい分野で、モルガン・スタンレーによると業界全体の年率2%に対して同5%で成長している。同社のアナリストは、トレーニングジムの外でも動きやすい格好をする「アスレジャー」志向によって、2020年まで現状の成長率が続くと予想している。アンダーアーマーも今年上半期に、アスレジャーを標的とした製品群を発売する予定だ。

 アンダーアーマーに弱点があるとすれば、それは北米中心であることで、北米の売り上げ比率が全体の90%近くを占めている。北米のスポーツ衣料市場に占めるシェアはアンダーアーマーの3%に対してナイキは13%だ。一方、世界ベースではアンダーアーマーのシェアは取るに足りず、ナイキは16%でアディダスは11%となっている。世界規模の事業拡張が、プランク氏の次の目標だ。

 同社は英サッカーチームのトッテナム・ホットスパーFCとウェアや器具の供給契約を結んだが、これを皮切りにユースのサッカークラブやトーナメントのスポンサーとなり、観客にブランド認識を植え付けてから直営店を展開し、セルフリッジやハロッズといった百貨店に進出した。今年は、フランス、トルコ、インドネシア、ベトナム、パラグアイなどを標的としている。プランク氏は昨年秋の投資家説明会で、18年までに売上高と利益を約2倍のそれぞれ75億ドルと8億ドルへ増加させ、国外の売り上げを3倍の14億ドルへ増加させると述べた。

 とはいえ、アンダーアーマーとナイキの溝は深い。スポーツ衣料品業界では、スポーツ選手と広告宣伝契約を結ぶ「エンドースメント契約」が一般的だ。モルガン・スタンレーによるとスポーツ衣料品企業の平均で広告宣伝費は売上高の8.6%であり、その大半がエンドースメント契約であるという。ちなみに、平均的な小売企業の広告宣伝費は売り上げのわずか3.4%だ。

*WSJ、CRYSTAL KIM2016 年 2 月 16 日 08:29 JST

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