『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

映画 『ジダン 神が愛した男』

2011-05-31 | Movie(映画):映画ってさ

『ジダン 神が愛した男』
Zidane, un portrait du 21e siècle
監督:ダグラス・ゴードン、フィリップ・バレーノ
2006年・仏/アイスランド


++++

2005年4月23日のリーガ・エスパニョーラ。

サンティアゴ・ベルナベウで行われたレアル・マドリー対ビジャレアルの1戦。

高解像度カメラ、なななんと17台を駆使して、ピッチで躍動するジダンの姿に90分間密着する。

撮影は『セブン』(1995年)のダリウス・コンジ。

2006年のカンヌ国際映画祭で招待上映。

++++


まあ、多くのサッカーファンにとって、試合中オフ・ザ・ボールの時、ジダンのようなスーパースターが、90分間何をしてるかってのは永遠の謎なんだけどさ。

この映画は、その答えにはなっている。


正解は、『ブツブツ言いながら、歩いている』でした。


ジダンを題材にして、こういう映画を撮りたくなる気持ちは分かるよ。

むちゃんこ分かる。


そもそも、監督が、アート系のダグラス・ゴードンとフィリップ・バレーノだし。

アート・フィルムになっちゃうよね、どうしても。


それは良いんだけど、原題の

『21世紀の肖像』

を、セールス的な欲からか、

『神が愛した男』

なんていう勝手な邦題にするからトラブルが起こる。


95分間、ジダンの顔と上半身以外、ほとんど何も映らないから・・・。

ジダンの、神に愛されたその超絶プレーが見たくて映画館に行った観客は、もれなく熟睡しただろう。

本気で画面に集中すると酔うしね・・・。


この映画が撮影された、2005年当時のレアルは第一次ギャラクティコ(銀河系軍団)時代で、世界選抜のようなメンバー。

カメラは徹底的にジダンだけを追うが、ロナウド(ブラジルの)、ベッカム、ロベルト・カルロス、フィーゴ、ラウルら、当時のスーパースターたちが、ごくたまーに見切れます。


しかし、それも1秒とか2秒映るだけ。

画面の中心はあくまでジズー(の顔と上半身)。

浮気は一切なし。


そして、なんと・・・。

この試合でも、ジダンは暴力行為で退場処分!

ベッカムが必死で、もみ合いから引き離すが、時すでに遅し。


よりによって、自分に密着した映画を撮影してる試合で。

あ、『神に愛された男』って、「持ってる」的な意味で?


モグワイが担当したサウンド・トラックが、95分間、必要以上に切ないテイストを盛り上げる。

アート系学生とかが、部屋でエンドレスで流すには良さそうだが・・・。



「うっ!」
頭突き
あっ、コラ、また!
(※本作にこんなシーンはありません)



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ジネディーヌ・ジダン,デビッド・ベッカム,ロナウド・ルイス・ナザリオ・デ・リマ
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