「鬼龍院花子の生涯」を読み終えた。
本当に「鬼龍院花子の生涯」について書いてあったからびっくりした。
タイトルに偽りなし。
次は吉行淳之介を読もう。
--------
と、いうのにも理由があって。
最近、読書熱が上がっていろいろ読みふけるわけだが
自分の生活リズムでも案外読書の時間が取れることに気がついた。
それは、普段、時間の大半を映像文化が奪っているのに気がついたということ。
テレビ、映画、ゲーム(は最近ほとんどやらないが)、そしてネット。
見てたら知らないうちに時間が経って
それで疲れて、寝る。
この数日、小説に没頭できたのは
テレビを見なかったからだ。
テレビを消すことでひとりでにたくさんの時間が生まれた。
どうしてこんな単純なことに気付かなかったか。
映像から離れることで時間に余裕が出来るというのは
ぼくにとってはすごく新鮮な発見だった。
小学校からずっとテレビばかりを見続けて
大学の頃なんか夕方のワイドショー以外は常にテレビを見ていて
それで大学を中退してしまったぼくが
齢30を過ぎて「テレビは無駄じゃないか」という境地に至ろうとは
我ながら驚いてしまった。
昔は同じ時間をたくさんの人が共有していたと思う。
日本全国、まともと呼ばれる家庭は同じ時間を過ごしていた。
似たような時間に飯を食い、そして同じテレビを見ていた。
学校では昨夜見たベストテンや先週のひょうきん族で
話題は持ちきりだった。
もう、これだけ文化が多様化してしまうと
同じ時間を不特定多数が共有するのは不可能だ。
「共有している」という幻想を抱くことすら無理だろう。
昔は「人と話題を合わせる」ために見るテレビ番組があった。
今の時代にそんな番組ってあるのだろうか。
何かを見る、鑑賞するというのは、
今の時代においては全て、自分のためにしかならないのではないか。
そこまで考えて、
これだけ大量のお笑い番組を見続ける自分が
自分のために、そこまでのお笑いが本当に必要なのかと
ふと立ち止まってしまったわけだ。
一日は24時間。
何をしても同じ。
だから、you tubeを見ていて、気付いたら数時間も経過してれば
うんざりするのも当然のこと。
本当に必要なものを考えて、情報を選択するべきだと思った。
そして今のぼくに必要なのはエロだと思う。
エロ小説を読もう。
さしあたって吉行淳之介。
と、いうわけで次に読む本を決めたのでした。