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タイムマシーンによってなくなる仕事、増える仕事

2017-07-11 23:56:47 | ヨン様
こんばんは、ヨン様です。


今日はちょっとした妄想をしてみたいと思います。
具体的には、「タイムマシーン」ができたらどうなるのか、ということを考えてみます。
ただ、よくあるように、「過去が書き換えられることでタイムパラドックスが起こる」とか「行動次第でパラレルワールドに分岐する」とかいったような夢のある話をするわけではありません。
もう少し現実的な(といってもだいぶ空想的ですが)話をします。

しばしば、テクノロジーの進歩を目の当たりにすると、「テクノロジーの進歩によって、人間が仕事を失う」というようなことが言われます。
実際に人間がこなす作業の全体量が減少するかどうかは検討する余地がありますが、少なくとも作業の質が変化するということは確実であるように思われます。
例えば、おにぎりが機械で作られるようになったとしても、おにぎりを作っていた人の仕事がまるまるなくなるわけではなく、目視でおにぎりを管理する仕事や機械を管理する仕事は増えるわけです。
おそらく、テクノロジーとしてのタイムマシーンが開発されたとしても、同じようなことが起こると考えられます。
ある種の仕事は、タイムマシーンの開発によって失われると考えられますが、一方で、それとは違った質の仕事が増えるのではないでしょうか。

では、具体的にどのような仕事が失われるのでしょうか。
まず思いつくのは、歴史的研究の一部です。
タイムマシーンが開発されてしまえば、現在は想像に頼るしかない過去の事象が、現実のものとして観察できるわけです。
すると、ヤマト王権の所在地の確定に一生を捧げているような人や、平城京の成立年の探究に執念を燃やし続けているような人は、ほとんど仕事を失ってしまうでしょう。
現地に行って、実際に調査すればいいという話になるわけですから。
同じく、文献の作者の推定や、言語形式の再建なども、理論的にやることにほぼ意味はなくなります。

ほかにも、歴史的な神秘が失われてしまうのと同時に、仕事を失う人もいるでしょう。
骨董商、古書店、伝統工芸品の職人、などなど。
これらはタイムマシーンの成立によって、部分的に仕事を失ってしまうものと考えられます。

一方で、増える仕事もたくさんあります。
そして、先ほど取り上げた歴史的研究分野こそ、もっとも仕事が増える分野でもあると考えられるのです。
例えば、先ほどヤマト王権の所在地の確定作業は必要なくなる、というような言い方をしましたが、これはあくまで“現代において”研究を続ける限りにおいての話です。
実際に、タイムマシーンでヤマト王権時代の日本列島に行けたとして、どのように調査を行うのでしょうか?
古代の日本列島を歩くというのは、ほとんど未開の地をさまよい歩くことにほかなりません。
さらに、仮に場所を指定してタイムトラベルできたとしても、発見した集落やコミュニティがヤマト王権であることをどのように証明するのでしょう。
このことを確かめるには、実際に古代人のコミュニティに潜入しなければなりませんが、古代人からすれば、我々は顔つきは似ていても意味不明な言葉をしゃべる異人に過ぎません。
文献や遺跡調査よりも確実性が高いとしても、これはこれで極めて困難かつ危険な活動ということになるのです。
そうすると、歴史的研究を行う人間は、これまでのように歴史資料に通暁しているということだけではなく、フィールドワークやサバイバル、人心掌握等のスキルを身に着けていなければない、ということになるでしょう。

過去に行けるようになったとして、何よりも重要になるのが、過去の人々とどのような人間的窓口を設けるか、ということだと考えられます。
今でも銭湯のような日本的場に外国人がいたりするとびっくりしますが、未来人が過去に行くというのは、過去の人々にとって自室の押し入れにエイリアンが住み着くに等しい行為なのであり、何よりもまず、信頼関係の構築が重要となるでしょう。
それを前提にしなければ、調査もなにもあったものではありません。
このように、歴史的研究の在り方やそこに求められるものが、全く違ったものになってしまうのです。

以上のような事情から、先ほど「仕事を失う」と書いたものについても、瞬間的に仕事を失うことにはならないことが予想されます。
過去の人々との交渉の窓口が整備されないうちは、過去へ行けるようになっても、それはただ「出入り口がつながった」という以上の意味を持ちません。
ただし、交渉の窓口やそれを確立するための方法論が整備されてしまえば、先ほどの仕事は確実に失われるか、変質を余儀なくされるでしょう。
仮に骨董商や古書店が「過去に作られた品を実際に仲介する」という形で継続できたとしても、現在と同じような流通経路はもはや成立しなくなるのです。


というわけで、今日は「タイムマシーンができたらどうなるか」ということを考えてみました。
ここで取り上げた以外にも、当然タイムマシーン自体を管理する人の仕事も増えるわけで、完成したら部分的に社会構造が変化することは間違いありません。
技術的な困難から、そもそも完成することはないのかもしれませんが、妄想するだけなら可能性は無限大です。
各々の妄想の範囲で、タイムマシーンの完成に備えましょう。

それでは!
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