the morning star ~明けの明星~

日本でも世界でも子どもたちが安心して幸せに暮らせるように☆と願う活動主婦の日記。三原市の課題や三原応援情報を発信。

三原市の水道事情

2013-12-23 00:35:45 | 財政
12月16日の全員協議会で水道事業の経営診断結果についての説明があり、
こちらに書いておこうと思いながら、すっかり遅くなってしまいました。

翌(17日)朝刊には「水道料金値上げ検討」という見出しで大きく載っていましたが、
現在、どういう状況にあるのか、整理をしておきたいと思います。

まず、「三原市水道事業創設80周年」という特集記事が、
みはらし広報10月号に載りましたので、こちらをご紹介しておきます。
http://www.city.mihara.hiroshima.jp/shisei/koho/2013-10.html

広島県内14市、それぞれ条件が違うので、
単純に比較して「良い悪い」と言えるものではないのですが、
やはり単市だけの数字では分かりにくいので、
14市の現状とともに見ていきたいと思います。
ちなみに、提示された「経営診断結果」では、類似団体平均値と比較されています。

まず、水道料金です。
基本料金でみると、水量設定の違いがあり、三原市は平均より高くなりますが、
10立方メートル以上使った場合は、14市平均より低い金額になります。


水道料金を構成するものとしては、
市内の水源が充分でなく、県の用水事業から水を買う「浄水受水」が、
原価を上げる要因の1つとなるようです。
三原市の場合、給水原価が供給単価を上回っていて採算割れですが、
一般会計で賄っている簡易水道の委託料や、一般会計からの繰入などがあり、
水道事業全体としては黒字決算となっています。


人件費については、
給水量、有収水量、営業利益、給水人口で見る「職員1人あたりの業務量」が
すべて14市平均を上回っていて、少ない職員数でがんばっていると言えそうです。

ネックとなるのは、企業債ではないかと感じます。
字が小さくて見えにくいですが、右側の数字は、料金収入に対する元利償還金の比率です。
(企業債の単位は百万円です)


みはらし広報10月号にも書かれているように、
「災害に強い水道」ということで、
配水施設の耐震化率は、14市平均25.2%に対して三原市は66.2%、
浄水場の耐震化を行っているのは、三原市と安芸高田市のみ。
こういうことが債務負担を増やしているのかもしれないけれど、
いずれやらなくてはならないものだとしたら、
すでにやっているのは強みになるのかもしれない。
この辺の見極めは、ちょっと自信がないです。

いずれにしても、今後必要になる管路更新、
そして、H29年からの簡易水道との一本化など、
今後迫られる課題があります。


一般会計自体も厳しくなる中、どこまで繰出せるのか、
どこまで受益者負担を求められるのか、しっかり考えていかなくてはいけません。
いちばん右の欄は、水道事業の黒字額が、標準財政規模に対してどれだけあるかという、
財政状況資料集から拾った数字です。
管路更新などに備えて内部留保を増やしている市もありますが、
三原市の場合は、これが減少傾向です。


三原市で採用している生物浄化方式の濾過は維持管理コストが安くてすむし、
その浄水自体には電力を必要としないけれど、
浄水場全体の15%の電力を賄う太陽光発電(初期投資の回収額を調べていませんが)、
船舶への水供給など、
がんばっておられるのかなぁという印象を持っています。

ですが、水道料金値上げ止むなしの前にやるべきこととしては、
こうした現状をきちんと伝えることとともに、
三原市の水道水1リットルの料金0.21円に対して、
ペットボトル水1リットルの料金98円(全国平均)で、
毎日、1リットルの水かお茶を買って飲むとしたら、
1年間で、1人35,770円かかるところ、
水道水利用では、わずか76円ですむ!
(470倍の差です!)
ということを、知っていただく必要もあると思います。

また、経費削減という点では、専門知識も必要となってくると思うのですが、
技術継承の不安点が、今回の経営診断でも指摘されているところです。
これは、本当に、日本の行政システムの悪いところではないかと思うのですが、
ヨーロッパ各国は、行政職員さんって専門職の方が多くって、
その分野での研究をしてこられていたり、
行政職についてからも、同じ部署で長く勤められたり、
その道のスペシャリストという人が多いのです。
日本も、これまでの高度経済成長の時代は、まだ良かったのかもしれないけれど、
これからの財政が厳しい時代には、職員さんの専門性を培っていく必要があるのではないかしら。


ということで、
私自身、自分の知識・経験の不足さをひしひしと感じる毎日ではありますが、
がんばっていきたいと思います。


ということで、
ひとまず、現段階での現状整理とします。
経営診断の資料を見ていて気になることがあるのだけれど、
水道部では、詳細情報を得られなかったので、
さらに調べてまいります~~~


<2013.12.24追記>
フェイスブックでの投稿で「問題点はズバリ何でしょう?!」とご質問いただいたので追記します。
問題1:人口減少などで水道使用量・料が減ることによる減収(年4%ずつ減収)
問題2:管路更新など今後のコスト増による支出増
この2点によって、収支バランスがくずれることが問題で、
課題は、コスト抑制/収益増です。

問題解決は、これまでの延長線上にはない、というマインドシフトも必要と思うので、
違う視点に基づいた対策も調べてみようと思ってます。
はぁ~。本当にやることがたくさん。。。(^_^;)





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